さらにこの近くに国立オペラ座があり、ここで今夜何やらチケットを取ったらしい。考えてみれば、こんな格好で行けるところなのか?ともあれ、下見も兼ねて向かいました。
共和国広場のそばにある市民会館は1911年建造。2人の建築家の合作で、ガラスドームのスメタナ・ホールと内部装飾が見事なアール・ヌーヴォ建築の傑作です。ちょうどこの1階に見える場所にレストランがあるのですが、この翌日にディナーで入りました。
すぐ左側には火薬塔。
朝8時半の写真ですが、日の出は8時。建物も確かに暗いのですが、晴天なのに、まだ薄暗さが残っています。
スメタナホールと火薬庫の位置関係はこんな感じ。
15分ほどでヴァーツラフ広場に到着しました。正面は国立博物館なのですが、改築中で長期閉館しています。
近づいていくと、聖ヴァーツラフ騎馬像。
プラハの春の折にはデモ隊で埋め尽くしたそうですが、どんなにかすごいことだったでしょう。
この近くに共産主義博物館があり、古いソ連を懐かしむような、めったにみられない共産主義関連の施設なので、見学しようと思っていました。モスクワオリンピックのマスコットやマトリョーシカのパロディーも多く、大きなレーニンの銅像やら、当時のポスターや、家具、バイク、指令室の再現など、その頃の暮らしを想像させられる博物館だそうです。
でも、まだ開館には時間があったので、娘が上がりたがっていた、カレル橋塔へ向かうことにしました。広場の突き当りを左へ行くと、ヴルタヴァ川の方向です。
国立オペラ座はドイツ語で上演される劇場です。一方、この国民劇場はオーストリア帝国の一部だった時代、一段低く見られていたチェコ人が、チェコ語で上演できる劇場がほしいと熱望し、市民の寄付によって建てられています。
母国語も許されていなかった時代があったチェコ人にとって、この国民劇場は民族の誇り。
振り向くと樹氷で真っ白なペトシーン公園。
レギー橋からは、プラハ城、カレル橋がきれいに見えました。
しんと凍るような空気が、風景をより美しく見せているように思います。
とても寒かったのですが、ここからの景色には心奪われました。冬の早朝ならではですね。
レギー橋を渡ります。
対岸の美しい建物も透き通った空気に映えます。
対岸を川沿いに歩いていると、奇妙な彫刻に出くわしました。【Crawling Babies】とありましたが、いったいなに?
観光客が解説を聞いていましたが、David Černý氏の彫刻。顔がないのは成長性のない共産主義を揶揄しているとか。
巨大さが隣に歩く人でわかります。全部で三体ありましたが、長く見るには不気味な印象の彫刻でした。
この赤ちゃん、ビルを上っているバージョンもあります。
David Černý氏のHPではその他の作品も載っていますが、あまり品のあるタイプではなさそうな。