英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【イタリア】4日目-2 世界遺産の洞窟住居マテーラ散策

 
朝食後は、曇り空なものの霧は晴れてきていました。
洞窟教会のあるサッソ・ガヴェオーゾ地区を目指します。
 
まずはホテルの裏側へ上がってみました。
ドゥオモ広場からちょうど見下ろしたところにホテルがあります。真ん中より下に屋根のついたバルコニーが見えますが、ここが昨日上っていたところ。 
 
こんな道になってしまうので、地図を見ていてもすぐにわからなくなるのです。でも、適当に行っても案外うまく着くのが不思議。

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歩いて行くと、なぜか谷間から上がり切ってしまって、しかも西側にある中心部、高台のチヴィタ地区へ到着してしまいました。
このあたりはヨーロッパの町並みといった地域で、洞窟住居の気配もありません。

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このポストから自宅へ向けてハガキを投函しました。
毎度、本当にポストだったか心配になるほど到着が遅いのですが、3週間かかって22日、無事に届きました。

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ずーっと進んでいくと、サッソ・カヴェオーソ地区が近づいてきました。
ここもまた素晴らしい景色が望めます。
 
写真を撮っているこの高台のチヴィタ地区は普通の町並みですが、そこから谷へ向けて洞窟住居が広がっています。渓谷を挟んでムルジャ展望台と、右手に洞窟教会。
この境界からの別世界っぷりには誰もが驚くに違いありません。

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もうちょっとズームしてみましょう。
洞窟教会はいくつかあるようですが、サンタ・マリア・デ・イドリス教会が見えます。

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あそこまで行ってみましょう。
いったん、降り切ってしまわないと、教会へ上がれません。お土産物屋さんがいくつかありますが、素通りして・・・
こちら側がさっき見えていた面です。

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朝見ていた角度はぐるっと回ってこちら側。

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EURで入場できるようでしたが、中は撮影禁止です。
他との共通券もあるみたいでしたが、その「他」がどこにあるのかわかりません。ここの地理が掴めないことに、ちょっと疲れていたので見学もパスしました。
代わりに、左手にある穴を潜ってみると・・・

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そこは、ムルジャ展望台を見渡せる場所でした。
あちら側にも洞窟があるのがわかります。洞窟住居になる前の洞窟です。
いや、古代の人はこの状態で住んでいたのかもしれません。 

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ムルジャ展望台とサッシ地区を隔てるグラヴィーナ渓谷。
川幅は広くありませんが、思っているよりこの渓谷は深いです。 

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洞窟教会の前から見えるのは、サッソ・カヴェオーリ地区の洞窟住居。

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アップにすると、こんな表情だったりします。
人のいる建物と廃墟のままの建物が隣り合わせで佇んでいるのです。 

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またふらふらと歩いていると元の高台、チヴィタ地区に戻っていました。
ここで、そろそろランチの時間です。
元日の昼、果たしてランチにはありつけるんでしょうか。

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部屋へ戻ると、まだ部屋の掃除は終わっていませんでした。
ちょうどそこに、きのうのレセプションのおにーさんがいて、14時に掃除に入るがいいか?と聞かれました。 
  
ランチはいくつか下見に行きましたが、どこも開店準備をしていて案外開いてそう。
でも、アルベロベッロで買ったカルツォーネなども残っているので、食べに行ってしまうとそれらが残ってしまう。
 
だけど、行ってみてわかりました。どこも開いているけれど、予約のみだったんです。
4,5軒聞いてみて、断念しましたが、マテーラで一食も食べられなかったのは、本当に残念でした。2晩も泊まっていたのに~
 
きのうの残りを食べたあと、部屋の掃除があるので午後の散策に出ました。
気になっていたのはCASA GROTTA。マテーラの暮らしを再現して紹介している場所があるはずなのです。
 
ホテルを出てすぐ、何度も通った場所にそれはありました。
人がいるので、レストランかと期待して近づいて、はじめてわかりました。

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入場料はEUR(276円)。
ちょうど誰もいなかったので、日本語による説明を流してくれました。
イタリア語以外に6ヶ国語が用意されています。
 
入口は、通りから一段下がった小さな広場に面しているのですが、何軒かで共有しているコミュニティー広場だそうです。
   
入ってすぐは家事スペースがあり、ミシンなど手仕事の道具が置かれています。
女性が作っているのはオレキエッテでしょうか。
 

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続いて左手にキッチンがあります。
貧しかったので、豆を食べることが多かったと言っていたように思います。

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キッチン奥には、長持のような物入れがあって、ここも子どもたちのベッドでした。
貧乏人の子だくさん、なんでもベッドにしないと寝る場所が足りません。

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さらに奥には家畜も一緒に暮らしています。
家畜は貴重な財産であるとともに、外へ置くスペースもありませんでした。
衛生状態が悪いのも当然ですね。乳幼児の致死率は50%だったと言います。

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右手にはベッドルームがあり、上は子どもたちが寝ます。
驚いたことに、奥に座っている人が見えますが、あそこはトイレです。
わずかな隙間に、すべて詰め込まれているんですね。 
 
人形の風貌が変わっていると思っていましたが、すべて彫刻でした。
一見、布製のように見えるのは、石灰石の柔らかさのせいでしょうか。

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10分ほどの説明でしたが、とても興味深く見学しました。
私たちが聞いているあいだに続々人が入ってきて、順番を待っていました。
  
 
見学はしましたが、私が探していたメジャーな「CASA GROTTA」はこちらだと思います。すぐ近くを通っていたはずなのに、きちんと知らないと行き着けないのがマテーラ。
お土産屋さんもまったく入らなかったし、何が有名だったのか謎のままです。
 
また、マテーラは明かりが灯らなければ生活臭が見えてきません。
よく見ると、アルミサッシの入った窓がいくつも見えますが、人の気配をまったく消してしまっています。
真ん中に屋根のあるバルコニーがある建物がホテル。朝とは逆の方向から。

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朝は霧で何も見えなかったサン・アゴティー修道院は、霧の晴れた今なら絶壁に立っていることがわかります。  
 
しかも、目を下へやっていくと、もしやここにも住んでいたのか?
あちこちに洞窟があるんですよね。 

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娘とは、ムルジャ展望台まで歩いて行こうかという話もしていたのですが、部屋の清掃を気にしていたら、中途半端に時間が経過してしまいました。
 
仕方がないので、2人で駅への所要時間と位置を確認し、今夜のワインを探して放浪しました。やっと一軒見つけたお店では、最安値で15EUR(2,000円)!レストランでハウスワインを飲んでいるほうが安いじゃないか~
 
夕方には、翌朝の朝食を運んできてくれました。紙パックのラテかカプチーノも用意してくれていましたが、全部飲める量ではなかったので、辞退しました。パンは朝のと同じ。
 
ただ、この運んで来てくれたおにーさんはレセプションのおにーさんではなかったので、タクシーの手配をお願いしようと思っていたのに、無理になってしまいました。
明朝は7時ごろから雨の予報。どうか持ちますように。