2018年(平成30年)6月2日(土)
朝ご飯を終えてからフロントが開くまでさらに1時間ほどありましたが、聞いてみると、今すぐなら最乗寺まで送迎できるとのこと。これを逃すと駅への送迎に出てしまうので、1時間後になるということでした。
温泉施設はまだ開いていませんが、ロッカーに荷物を置きに行くだけならOK。チェックアウトは終えても21時半まで利用できるので、せっかくだから手ぶらで出掛け、また戻ってきて温泉に入りたい。いや~ この利用の仕方、いいですよね~
最乗寺まではバスで5分ほどです。途中から、両側に植わっているのがすべてアジサイだと教えてもらいました。そうなんです。ここはアジサイの名所。全部がアジサイだったら、さぞかし見応えもあっただろうなぁという道中。残念なことに、見ごろはさらに1~2週間後だそうで、いつも花の時期には恵まれません。
バスを降りるとき「帰りもまたこの場所で」と言われました。
え? 帰りも?
電話をすれば、迎えに来ていただけるんですって。それなら350段の階段を上るという、奥の院まで行ってもいいかも。
最乗寺は、1394年建立の了庵慧明禅師が建立した曹洞宗のお寺です。了庵慧明禅師が75歳でこの世を去ると、弟子だった相模坊道了という山伏が、永久に寺を護るために、天狗の姿に化身して舞い上がり、山中深くに飛び去ったという天狗伝説があり、寺の守護神として祀られています。
売店前で降車して、5分ほど参道を歩きます。
高下駄は天狗の履物ですが、一対で役割をなすことから夫婦和合を指すそうです。
今はできないのですが、かつてはいくつもの高下駄が奉納されていました。
高下駄を眺めていたところ、隣の御真殿から太鼓の音が聞こえてきました。なにやら惹きつけられる音だったので近づいてみると、中に入れるようでした。中には、両脇に大天狗と小天狗が両脇侍として祀られており、道了尊をご本尊さまに毎日の祈祷が行われる場所でした。
しかも、読経の最中に経典を次々に大きく広げたり閉じたり、大忙し。すごく動作が派手で、呆気に取られていました。曹洞宗の法事だったら、きっと眠くならないでしょう。
奥の院まで上がりました。階段の数は350段以上あるそうです。
やはりここにも大天狗と小天狗がお出迎え。
奥の院まで上がりました。
振り返って上から見下ろしてみると、かなり急な階段でした。こちらから降りるのはちょっと危なそう。裏からまわれば舗装された道路があるということで、そちらを選びました。
帰りには、初代の和合下駄も見つけました。
参道で長い蛇に出くわしてとても怖かったのですが、道了尊は幸運の使いの蛇を手にしているそうなので、ありがたいことだったのかもしれません。
1時間半ほどの散策で、大雄山最乗寺の拝観を終え、宿に電話して迎えに来ていただきました。帰りは下りなので歩けないことはありませんが、日差しがとても強かったので助かりました。
おんり~ゆ~は、車がない私たちにもとても便利に使える宿です。
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