まずは延々350段を下るところから始まります。
いやもう、飽きます。
降りても降りても終わらない。
坑夫さんたち、仕事をする前に疲れ切っちゃうよ~
この岩塩鉱はレベル9までの層があり、
そのうちのレベル3までが観光用に公開されています。
階段を降り切った場所は、レベル1。
どれだけ深いところまで潜るのかと、びっくりするような深さです。
塩の採掘の様子が再現されています。
坑道はあちらこちらに延びていて、迷子になったら戻れそうにありません。
いつの時期まで掘っていたか、あちらこちらに表示されていました。
この白い坑道は、暗い地下が明るく見えるよう塗られたのだと言っていました。
途中、何回か扉があって、全員が入りきって閉めてから次の扉を開けていました。
オーストラリア、ブルーマウンテンで鍾乳洞に入ったときもそうでしたが、外気が入って内部の環境が変わることを防止しているのでしょう。
有名な人も多く訪れており、そのひとりがコペルニクス。
この像は、生誕500年を記念して作られたそうです。
さらに進むと教会がありました。
岩塩抗の中にはいくつもの教会が作られていますが、どれも塩製というのが興味深いですよね。
この先には、ギンガ姫伝説を表した塩像があります。
ギンガ姫って誰?
13世紀のポーランド王妃ですが、私もまったく知りません。
こんな地下までロバを連れてきてたんですね。
採掘した塩を運び出す動力に使われていたようです。
こんな暗がりで、過酷だなぁ。
この塩像はカジミェシュ3世、14世紀のポーランド王です。
カジミェシュ3世は軍事・外交・内政のいずれにおいても大きな成功を収め、ポーランドを大国に押し上げました。そのため、木造のポーランドに現れて、煉瓦のポーランドを残して去ったと、史書において賞賛されているそうです。
坑道も塩ですが、色は一様ではありません。
これは掘ったままなんでしょうか。
こちらは木で壁を作ってあるのですが、そこに壁からの塩が結晶化したようです。
深~いところで作業している様子です。
反対にこちらは高いところから降ろしてきている様子ですが、なにぶん暗くてよくわからないかも。
ここが最大の見どころ。ヴィエリチカ岩塩鉱で最も有名な地下礼拝堂です。
すべて塩製!
精巧な彫刻も坑夫が彫り上げたもの。
シャンデリアも塩製なんですよ。
壁画は新約聖書に基づいたもの。
壁画のうち最も有名なのは、この「最後の晩餐」です。
いったいどんな才能を持った人たちが、塩を採掘していたんだろう・・・
ギンガ姫の礼拝堂もあります。
今でもこの地下礼拝堂は、コンサートや結婚式などに使われているそうです。
さらにレベル3へ向かいます。
ここは地下塩湖。
緑が美しい地下塩湖ですが、一緒に回っていた人がコインを投げ入れていました。
トレビの泉じゃあるまいし。
音響効果抜群で、クラシック音楽を聴かせてくれるようになっていました。
高さ35mもあるという骨組みは、見応えがありました。
意外にも木材を使っているところが多かったです。
詩人ゲーテもここを訪れていたようです。
初代国家元首ピウスツキ。
あ~ 名前も地名も覚えられないのばっかり。
こんな階段を降りてくるって、すごい作業だったことがよくわかります。
こちらの地下塩湖、以前はボートに乗って向こう側へ行けたんだそうですが、事故があってからダメになったみたいで残念。
途中2ケ所お土産物屋さんがあったんですけど、そこでトイレ休憩だったようです。(イヤホンで聞いていても、まったく理解できていない)
お土産タイムだと思って、呑気に塩を買っておりました。
塩のオブジェは意味不明ですが、なんとなくきれいなので買ってしまう人がいるのかも。
アクセサリーなどもありました。
身に着けていたら、熱中症予防に舐められていいとか?
2時間半と聞いていたツアーは、1時間50分ぐらいで終わりました。
ギャラリーとかレストランもあったんですけど、先に書いたように電車に間に合いそうだったので帰ることにしました。バスも調べていましたが、単純に間に合うなら電車と思ったんです。
ほら。エレベーターに乗ってすぐに帰れそうな雰囲気でしょう?
エレベーター待ちの列だと思っていたんです。
ところがどっこい。
ここから数人ずつガイドさんについて出口へ向かうんですけど、遠い遠い。
私は歩くのが早いんですけど、それよりもさらに早いペースで、少なくとも15分以上坑道を歩きました。
もう、いつ着くんだろう?というぐらい遠い。
やっとエレベーターに到着すると、中に-127mの表示が出ていました。
レベル9まで下りたら、327mなんですよ。
なんと深いところまで掘り下げたことか。
出たところがここ。
ツアー開始から2時間20分経っていました。
なるほど。所要時間2時間半とはそういうことか。
他の人の旅行記を見ると、もっと古めかしいエレベーターが写っているのですが、歩き始めるとき、ガイドさんが壁の機械に番号を入れていたので、いくつかあるうちのひとつに連れて行かれたんだと思います。
ただ、どの旅行記を見ても、解散場所から遠かったという感想はありませんでした。
出口は入口から遠く離れたところだということは確かなようなので、もしかすると、夏休みで観光客がかなり多かったので、いつもは使わない場所に連れて行かれたのかもしれません。
ヴィエリチカ岩塩坑、見応えのあるツアーでした。
17時にはクラクフへ戻れるので、ちょっと早いディナータイムにする予定です。