英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【スペイン】2日目-2 広大なアルハンブラ宮殿は下見するのも効率的

2018年(平成30年)12月30日(日)
 
アルハンブラ宮殿の下見です。
今回の旅行での難関は明日。ナスル宮予約が16時。見学後に荷物を引き取ってバスに乗ってバスターミナルに移動し、18時半のセビリア行きバスに乗らなければなりません。
 
そもそも、アルハンブラ宮殿目的で計画を立てたスペイン旅行だったのに、ナスル宮の予約が12月31日16時しか取れなかったために、日程には難航しました。それでもアルハンブラをゆっくり見学するために、行きたかった白い町、ロンダもミハスもフリヒリアナも全部諦めました。
 
豆知識 :アルハンブラ宮殿は3ヶ月前から予約できます。
     9月中旬時点では空きがいっぱいだったので、先に行程を立てていました。
     いざ9月下旬に予約しようと思ったら年末は夕方を残すのみでした。
  
効率よくアルハンブラを回るにあたって困っているのは、有料ゾーンはナスル宮、アルカサバ、ヘネラリフェの3ヶ所なのですが、アルカサバとヘネラリフェは14時を境に午前と午後に分かれているとか、ナスル宮のあとにしかヘネラリフェへは入れないという過去の旅行記も散見され、時間のない私にはどうしたものかと悩んでいました。
いったい、有料ゾーンはどういうふうに回れるんでしょう?
 
ホテルの向こう側の道が上り口のようでした。
エバ広場の見える道から上がって行きます。
ここは、前夜フラメンコを見たお店がある通りでした。

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ゆるゆるとお土産物屋さんのあるこの通りを上がって行きます。
門が見えてきました。

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私たちが通ったころ、ちょうど上から3両編成のプチトレインが運行してきて、この門を通って下って行きました。ヌエバ広場からバスが出ていると読んだことがありますが、それとは違って グラナダ・シティ・ツアー と車体に書いてあります。調べてみると、乗り降り自由。アルハンブラ宮殿やライトアップを見に行ったサン・ニコラス展望台なども巡回し、乗車中は各国語対応の音声ガイダンスも流れているようでした。 
 
私たちは、ひたすら歩いて上がります。門からは未舗装の道を歩きますが、なぜ階段じゃないんだろうというぐらい急な傾斜が延々続きます。

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途中の椅子を見たらわかります。こんなに勾配があるんですよ~

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気温はも高めで、ダウンジャケットなんてまったく不要。
なかなかハードな坂道です。
 
ふと気が付いたマンホール。
いくつか種類がありましたが、アルハンブラと書かれています。

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道中も横の溝に並々と水が流れており、滝のように流れ落ちるところもあり、マラガからの道中のはげ山が思わず目に浮かび、どうしてここだけこんなに水が豊かなんだろうと驚かされます。 

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上りきると噴水があって、あちこちの口や甕から水が噴き出しています。

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噴水の前の足元を見ると、ここまで凝っています。
いったいここはどれほどの時間をかけて作られたんでしょうね。

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噴水の裏手に門が見えます。
裁きの門といい、城壁内に入る2ヶ所の入口のうちのひとつです。
イスラム教徒の統治時代、法廷が開かれ、民事訴訟関係の裁判が行われたことから
その名がついているそうです。 

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裁きの門に関する逸話は、アルハンブラ物語(ワシントン・アービング著) に載っているそうで、私も手に取ってみたいと思っているところです。(行く前に読め!)
 
門は一見するとわからないのですが、青と赤の装飾が施されており美しい。マリアさまが見えるということは、偶像崇拝を禁止したイスラム教時代ではなく、キリスト教が奪回した後に付け足されたものなのでしょう。 

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門の中を通り抜けていきます。

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祭壇のように金色の台に支えられたかのような扉が見え、ツアーではなにか説明されているようでしたが、私にはわかりません。
魔法をかけられた門だと言いますから、アルハンブラ物語にある逸話のひとつが紹介されていたのでしょうか。 

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ポルトガルやスペインのあるイストラ半島は711年にイスラム教勢力支配下になり、以来、キリスト教勢力が覇権を奪回すべく、戦いを繰り広げていました。その最後のイスラム教国となったのが、このグラナダ王国です。
 
門を入って歩いて行くと、アルバイシン地区が一望できる場所に出てきました。
前日、夜景を見たサン・ニコラス展望台はクレーンの立っている下あたりです。

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右に目をやると、サクラメントの地区。洞窟住居で暮らすロマのいる地域です。
ロマのフラメンコの物語 サクラメントの丘 という映画があったようですね。
このサイトを見ると、洞窟フラメンコも見ればよかったな~という気がします。
でも、開始が21時を回ってからで送迎も必須なので、ちょっとハードなスケジュールになるセビリア行きの方に賭けてしまいました。

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1492年、グラナダキリスト教支配下に取り戻したあと、カール5世が建てた宮殿が無料で見られるのでそちらへ行こうとしたところ、こんなかわいい子に出会いました。
木に止まっているのが何か見えますか?

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ネコなんですよ~
木の上で日向ぼっこしてるなんて、かわいすぎ~

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そう、ここアルハンブラ宮殿は非常にネコの多いところでした。
 
アルハンブラ宮殿の無料ゾーン、続いてはカルロス5世宮殿です。ここはイスラム教支配から奪回後に建てられているので、建物はちょっと雰囲気が違います。

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建物の側面から見ると教会がありますが、教会ですからもちろん、イスラム時代のものではありません。

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でもね~ この宮殿、中に入ると外と雰囲気がまったく違うんです。
回廊がぐるりとあって、真ん中が中庭になっているんです。
ここが無料ゾーンとは、なかなか太っ腹。

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四角い建物なのに、中は円形。
くりぬいたような造りが意表をついて面白い。

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回廊の途中にはいくつか階段があって、2階へ上がれます。 
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 2階の天井は木製。 
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2階から見下ろすと、円形がよくわかります。
古代ローマコロッセオを彷彿させますね。
ただ、この建物は完成を見ることはなかったそうです。

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夏には毎年「グラナダ国際音楽舞踊祭」の舞台となります。素晴らしい音響効果が得られるということで、各種コンサート会場としても利用されているそうです。
建物の内部は美術館でしたが、こちらは見学しませんでした。
  
カルロス5世宮殿の向かいには、有料ゾーンのアルカサバが見えますが、あとは、もうひとつの有料ゾーンヘネラリフェの位置を確認しなくてはなりません。

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サンタマリア教会は、キリスト教がここを奪回したあとに建てられました。

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通り過ぎると遺跡があり、その向こうにヘネラリフェへの有料ゾーン入口がありました。 

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ヘネラリフェへの入口の傍に建物が見えました。 
ああ!ここかぁ~ グラナダのパラドールです。
15世紀の旧修道院を利用したホテル、泊まってみたいけどここは私には高過ぎでした。

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お庭も美しい。いいなぁ、パラドール。
でも、相棒は設備が古いのや狭いのがダメなので、どっちみち難しいのかも。 

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お茶は飲めるそうなので、中に入ることはできるはず。

 

ドアの脇の花は冬というのにブーゲンビリアなので、ここがいかに暖かい地かということがわかるでしょう。

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門の色も魅力的。 
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入ってみてみると、ここでも充分アルハンブラ宮殿を感じさせる造りです。

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礼拝堂も外から見れました。 

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パティオもステキ。 
外でお茶するなら、ここになるのかな? 

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でも、私たちはそろそろランチにしたいので、街へ戻ることにしました。
アルハンブラ宮殿、無料ゾーンでも充分見ごたえがありました。
この時点では、これでよかったかも?と思ったぐらい。
 
気温はかなり高くて、日向は半袖でも正解というぐらいの暑さ。
夏に観光に来たら、かなりキツイ場所だと思います。