飛行機が苦手な私にとって、救いになるのが機内映画です。
最近は搭乗したときにはヘッドフォンが座席に用意されていますが、以前は離陸後少し経たないと配られませんでした。だから、マイイヤフォンを持参して、離陸時には多少アナウンスによる中断があっても、映画鑑賞を開始します。
インナーイヤー型だと集中しやすいので、やがて揺れが来ても「今いいところなのに!なにガタガタしてんのよ!」と没頭しやすくてさらに良し。ただし、サスペンスやアドベンチャー系は飛行機と同じくハラハラドキドキするのでパスですが、ほとんど眠ることなくひたすら機内映画を観て過ごしています。
いや、寝ていた方がいいのはわかっているんですけど、映画、好きです。
機内映画編
● ビリーブ 未来への大逆転
1993年に任命されて以降、戦い続ける現役最高齢85歳最高裁判事の女性、ルース・ペイダー・キンズバーグの映画です。年末年始のスペイン旅行のときに、彼女のドキュメンタリー映画の方を見ていたので、絶対外せなかったのがこれ。この2本立てでおススメです。強くてのし上がっていったのではなく、もっと静か。揺るぎない信念のもと、まさに不平等と闘っていく彼女の姿には、尊敬の念を抱かずにはいられない。この映画を観ると、政治に無関心でいてはならない。私たち女性だけでなく、せっかく勝ち取った参政権というものについて、もっと考えるべきだと思わされます。
主演女優賞、助演女優賞2人が軒並みアカデミー賞にノミネートされていたので期待していた作品。
イングランドを統治していたアン女王と、その寵愛を取り合う2人の女。思っていたよりもコメディタッチで、このところ女王陛下ものが多い中で、ちょっと拍子抜けしました。
● 運び屋
幾度となく麻薬を運び、巨額の報酬を得ていた伝説の「運び屋」。 90歳になろうとするアール・ストーン(クリント・イーストウッド)は金もなく、ないがしろにした家族からも見放され、孤独な日々を送っていた。ある日、男から「車の運転さえすれば金をやる」と話を持ちかけられる。なんなく仕事をこなすが、それはメキシコ犯罪組織によるドラッグの運び屋。気ままな安全運転で大量のドラッグを運び出すが、麻薬取締局の捜査官(ブラッドリー・クーパー)の手が迫る・・・クリント・イーストウッドの実生活かとも言われている作品ですね。
お金を得ることで、孤独だったアールが再びコミュニティーに受け入れられていく。満たされる承認欲求。善悪だけではなく考えさせらえるところがありました。
うらぶれたふうになっていく「アリー/スター誕生」での役柄とはまた違うブラッドリー・クーパーがまた観られたことも楽しめました。私、外国人の顔も名前もまったく覚えられないもんだから。
たぶん、往路はこの3本。あとは寝ていたんじゃないかと思います。
バンクーバーからモントリオールへのエアカナダにもディスプレイがあったのは嬉しかったです。しかも日本語対応の映画がいくつかありました。観たのはこれ。
● THE HATE U GIVE
人種差別と闘う女子高校生の話です。この女子高生役は、前にも見たことのあるアマンドラ・ステンバーグ。最近、バイセクシャルを告白していますね。
低所得者層の黒人居住地区ガーデン・ハイツに暮らすスター(アマンドラ・ステンバーグ)
は、富裕な白人たちが多く通う私立学校に通っていた。貧困層と富裕層、ふたつの世界を行き来するスター。ある日、近所のパーティーで幼馴染で初恋のカリルに会う。帰り道、2人の乗る車は警官に止めらるが、やり取りの中でカリルの動作を銃を取り出す動作と勘違いした警官が丸腰のカリルを銃殺した。
間もなくして、カリルの事件は全米で報道されたが、マスメディアはカリルをならず者扱いし、警官の愚行を正当化した。警察もまともに捜査しようとしなかったため、ガーデン・ハイツの住人たちは抗議運動を起こした。スターは白人からの報復を恐れて沈黙していたが、カリルの無念を晴らせるのは彼女しかいなかった。
これはまさに、黒人差別を浮き彫りにした作品でした。この問題と、それにまつわる抗議運動はよく見聞きするけれど、どれほどまでに今なお差別されているか、よく理解できる作品でした。白人側からの主張、黒人からの主張、どちらもわかるように描かれており、切っても切れない銃社会との問題も絡めてあって、「自由の国アメリカ」の内側の理解に必見だと思いました。
The Hate U Give | Official Trailer [HD] | 20th Century FOX
帰路はたぶん3本。
● SECOND ACT
大型スーパーの従業員として働く40歳のマヤ(ジェニファー・ロペス)が、経歴を偽証しておしゃれで高級なニューヨークのマディソン街で働くチャンスを得て、持ち前のガッツと生活の知恵を駆使しながら成功し夢をかなえていくという話。
この人がジェニファー・ロペスですか。名前だけは聞いたことがある俳優さんって多いですが、私でも知っている人ってやっぱり素敵な女優さんですね。私にとってはアメリカン・ドリームのひとつの作品でしかなかったのですが、いくつになっても道は開けるというメッセージでもあるようです。ユーチューブでは英語版しかなかったのが残念。
Second Act | Official Trailer [HD] | Own It Now On Digital HD, Blu-Ray & DVD
● コンカッション
心不全で死亡した元NFLのスター選手を検死した医師(ウィル・スミス)は彼の死因が頭部への激しいタックルの影響にあると突き止めたが、その報告は全米を揺るがす衝撃的な大論争に発展する・・・これ、実話が元の映画です。
タックルによる衝撃を脳が受け続けることで、若くしてアルツハイマー的症状を発症することを一件の司法解剖から推測したオマル医師。アメフトと病気との因果関係をNFLは知っているのか、選手たちに知らせているのか、驚愕の内容でした。
ウィル・スミスは「幸せのちから」で観たことがありますが、随分雰囲気が違いました。俳優だから?それとも私が誰かとやがて混同していっているのかな?
● 七つの会議
最後に邦画。日本語の音声は、眠気が襲ってきているときに字幕を見なくて済むので便利(笑
都内にある中堅メーカー・東京建電で働く営業一課の万年係長・八角民夫(野村萬斎)が、トップセールスマンである年下の上司・坂戸宣彦(片岡愛之助)をパワハラで訴えたことから、騒動に隠された謎が社員たちの人生や会社の存在を揺るがしていく池井戸潤原作の企業ドラマ。
役者がすべて揃っているので、とりあえず見応えのある作品にはなっているけれど、ま、劇場へ足を運んでまで観る作品ではないかな。機内で観るには楽しめましたけど。
お土産編
ビクトリアのスーパーで早々に購入したのは以下のお菓子。
KitKat SNAXは柿の種のキットカット版みたいな感じ3.99CAD。
単にのど飴代わり3.29CADとメープルクッキー2.49CAD。
BROOK SIDEは日本にも輸入されていますね3.99CAD。もっと買えばよかった。


カナダはシーチキンが美味しいと聞いて買った缶詰。レモンやガーリックなどのフレーバータイプもあるのが珍しい。左上から1.69CAD・2CAD・下が2.99CAD×2。
サーモン缶もおススメに上がっていたのでふたつ。6.49CAD・6.99CAD


粒マスタード2.69CADとマヨネーズ3.99CAD
ケベックシティのバスチケット売場を教えてくれた店員さんのいたmetroで購入。
メープルキャンディー4.99CAD これはたいしたことなし。
メープルクッキー2.99CAD ビクトリアで買ったものよりメープル味が濃くて美味しい
カナダにしかないトマト味のプリングルス2.79CAD、これもたいしたことなし。


メープルのお土産は4点。
背の高いメープルシロップは加工したもののようで安価2.99CAD
その隣のメープルシロップは100%PURE 1リットル14.99CAD
手前のケースのは、モントリオールの市場で買ったメープルバター9CAD
オタワのバイワードマーケットの露店で買ったメープルシュガー7CAD
右がおススメに載っていたカナダのドーナツチェーン店Tim Hortonsの珈琲豆7.49CAD半信半疑でしたが美味しいです。


モントリオールの市場で買ったドライフルーツ3.99CD

ペッコリーノ・ロマーノ13.5CADとパルメザンチーズ17.04
バター4.39CADとブルーチーズ4.43CAD


レートは1CAD≒85円ぐらいでした。
次の旅行はシンガポールです。SFC修行で乗った昨秋のシドニー以来2度目のビジネスクラスです。ますます寝ているわけにはいかないバージョン。しっかり飲んできます(笑