アデレード最終日です。
昼過ぎには空港へ向かうので、観光も午前中のみ。友人にオーストラリア州立美術館を勧められていたので、行ってみることにしました。
まずは図書館隣の南オーストラリア博物館から。図書館と同じく、ガラス張りの建物から入ります。
展示物はこの建物の中。3階に分かれて展示してあります。
1階は剥製がお出迎え。このリアルな剥製は、メルボルンの博物館でも見たことがあります。
生息地別に展示おり、こちらは熱帯アジア地域。
特にこのライオンはときどき尻尾が動くようになっているので、ちょっとビビります。
鉱物のコーナーでは特に真ん中緑の孔雀石の模様が美しい。
オーストラリアの北部地域にYuendumu(ユエンドゥム)というアボリジニのアーティストが集まった地域があり、これはそこの地上絵を学校のドアとして写していったものです。何枚もこのような絵柄のドアが展示されていました。
これはBatik(バティック)と呼ばれるろうけつ染め。
先住民の手仕事なども展示されています。
盾の絵柄もポップですね。
この階は先住民の暮らしなどを伝えている展示物が揃っています。
フィジー
お祭りに使う装束など独特の世界観で芸術性が高い。
こちらはニューギニアの住居。
考えてみれば南半球に属するもっとも大きな国がオーストラリアで、あとはニュージーランドを除くと小さな島ばかり。これらとの繋がりはきっとあったのでしょう。
南オーストラリア博物館、入場無料で楽しめます。
South Australian Museum - Home
続いてはその隣。友人に勧められた南オーストラリア州立美術館です。
入ってすぐ、いわゆる美術館の堅苦しさがないなぁという印象を受けました。展示の仕方も独特。
この時代の暮らしも併せて展示しているということでしょうか。
先住民のアートも飾られています。
点描画のアボリジニアート。題名は Man's Love Story。彼女のハートを射抜いているってことでしょうか。気になりますね~
こちらは衝撃的な展示。吊り下げられた動物。はじめ、何かわからなくて頭を探してもわからない。しっぽが地面についていることから考えて、今見えているこの位置に頭があるのですが、馬。うーむ。
そして、もうひとつの衝撃が隣の部屋。赤が見えている階段上の部屋です。
何が衝撃かというと、こういう現代美術はまったくわからないので、すごい世界観だなぁとだけ思って撮ったこの作品に、なんと帰国後再会したのです。
正確には同じアーティストの違う作品だったのですが、ある日、はてなブログの新着を繰っていると同じ赤を見つけました。その作品の題名は「魂がふるえる」。これを見て魂が本当に震える人がいるのだという衝撃。そうなのか。わかるひとにはわかるのか。
ちなみに、南アデレード州立美術館の作品は「身体化したかたち」。えぇ、確かに手足が糸を引いて横たわっていましたとも。で?感じ取れない私には解説が欲しいです、はい。
さらに衝撃は、このアーティストが日本人だということ。今はベルリン在住の世界的に活躍するアーティストだそうです。私が感じることなんて、労力とその労力の果てにどうやってこの形で決まり!と感じながら制作するんだろうという不思議だけですが、独特の世界観をぜひHPでご覧になってください。→ CHIHARU SHIOTA–塩田千春
手が印象的な彫刻。
抽象的な作品はポップですが、哀しみを表していたりして・・・
木が吊るされている着想、そして家具もアートとして展示されています。
食器には古伊万里らしきものも。
壁の彩りも含め、何もわからなくても楽しくなるような美術館でしょう?ひとつずつの作品をじっくり見るということをしなくても、その部屋に身を置くだけで、何かが感じられるような新しい取り組みを感じる美術館でした。
こちらもうれしい入場無料です。
Art Gallery of South Australia - AGSA - AGSA