英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【イタリア】2日目-2 ロミオとジュリエットの街ベローナ

 

パドヴァは3泊の滞在ですが、最終日は移動日なので2日しかありません。この2日をどう過ごそうかずっと迷っていました。

決定事項はスクロヴェーニ礼拝堂の見学でしたが、スクロヴェーニ礼拝堂の見学方法は4通りありました。

1.併設する博物館との共通券を購入しての見学 14EUR

2.パドヴァカードを購入しての予約(博物館以外の施設も見学可)20EUR~

3.博物館閉館日の月曜日はスクロヴェーニ礼拝堂のみ見学可 10EUR

4.19時以降の夜間拝観 EUR 

 

他の街の見学候補は4都市( )内はパドヴァからの所要時間

1.ベローナ(0:58)

2.ボローニャ(1:40)

3.ラヴェンナ(1:30~1:40)

4.サンマリノ共和国(3:30)

 

この日は、スクロヴェーニ礼拝堂の夜間拝観を20時に予約していたので、19:15までに戻る必要がありました。スクロヴェーニ礼拝堂の見学は、予約時刻の45分前までに予約票をチケットに交換しに行く必要があるのです。

 

ベローナとボローニャについては散々調べました。どちらを見学するか悩みましたが、うまくいけばどちらも回ることができます。その際、ベローナを先に回るほうが移動効率が良かったので、まずはべローナへ向かうことにしました。 

fuwari-x.hatenablog.com

 

8:40の電車に乗ってそろそろ1時間というころ、veronaというアナウンスが聞こえました。9:38の到着時刻よりもちょっと早いものの、待ち合わせ時間かもしれないので降りようとしたところ、乗客のほとんどが動きません。迷っていると、ドア傍に立っていた外国人男性が「ベローナの中心へ行くなら次の駅です」と流暢な日本語で教えてくれました。驚き!

 

さぁ、ベローナ駅です。ベローナにある円形闘技場でオペラ「アイーダ」が上演されるようで、こんなにでっかいファラオが鎮座しています。

中心部までは20分ほど歩かなければなりません。大通りに入るときにヌォーバ門という美しい門の傍を通ったはずですが、まったく気づきませんでした。残念。

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このアーチを入ったあたりから旧市街に入ります。やはりここまで20分かかりました。ボローニャへも行くなら戻る時間に要注意です。

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入ってすぐに見えるのが、円形闘技場アレーナ(公式HP)です。夏になると野外オペラが開かれることで有名です。ドミンゴのスケジュールもありました。

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中に入る人たちが並んでいますが、ここんとこ専ら眺めるだけの観光に徹している我が家は外から撮るだけ。

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ちょろっと中も覗いてみますが、こんなもんでいいかな(笑

ローマのコロッセオのように中央の闘技場部分が掘り込まれているでもなし、階段状の客席に上がれるぐらいっぽい。

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ここの部分だけ、さらに外壁があります。公式HPで野外オペラの様子を確認すると、なかなか迫力のある箇所になっています。思ったよりもすり鉢状で場内はかなり広く見えました。

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すぐ横からブティックが軒を連ねる通りになります。

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通りに入ると真正面に塔が見える・・・

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見えていたのはこの時計塔、12世紀、当時の権力者ランベルティ家によって建てられたというられたの塔です。

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この塔の下にはエルベ広場。マーケットが広がっていました。昔は野菜市場を開いていた場所だそうです。

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カルデッロの塔とマッフェイ宮殿。宮殿の頂部にはローマ神話の神々であるヘラクレスアポロンなどの像、宮殿の前のモミの木の後ろに燭台のように立っている像はベネチアのシンボル、翼を持つ獅子でした。

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ベローナのマドンナの噴水のほか、「晒し台」と呼ばれる大理石の小堂などがありましたがそちらは撮っていません。

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ここで私は美しい中世の階段があるという広場を探していました。でも、何周まわっても見つかりません。あとで探してみると、エルベ広場から上に歩道橋のあるこのアーチをくぐり、数m進んだ右側にトイレの案内があったのですが、そこから入ればよかったようです。

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これが、歩道橋のアーチをくぐってシニョーリ広場に入ってからランベルティの塔を見上げたところ。ここまで来る前に塔の下へ行けば見られたのに・・・ベローナではこうして見落としたところが多いです(泣

この塔のあるラジョーネ宮は市庁舎として建てられ、スカラ家が支配していたころは法廷としても使用されていたそうです。

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カンシニョリオ宮はスカラ家の邸宅であり要塞。

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広場の真ん中にあるのはダンテ像。ダンテ生誕600年を記念して1965年に落成されたものだそうです。

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シニョーリ広場を囲む建物の最後がこちら、ロッジア・デル・コンシリオ。1493年に完成した議事堂です。

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シニョーリ広場を抜けるとスカリジェリ家の廟があります。「スカリジェリ家=スカラ家」で、ベローナ全盛期の領主です。かなり立派なお墓ですね。

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私が見つけられなかったもうひとつがジュリエットの家。娘に探してもらうと、まずこの廟のすぐ向こうの通りにロミオの家が見つかりました。

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こちらは公開されておらず、誰も人はいません。でも、門の外にロミオの家と記されていました。

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対してジュリエットの家は多くの人が行き交う通りに面していました。

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入るにもこの行列。ベローナカードでも持っていなければ、わざわ入る場所ではないかも。でも、見つけられなかったよりいいかな。

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さらに進んでいくと、サンタ・アナスタシア教会があります。

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中に入ってみると、外見から想像するよりもはるかに美しい教会でした。左手にパイプオルガンが見えます。

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天井の美しさも素晴らしい。

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思ったよりも長い時間堪能していましたが、ここ見損ねてはならなかったのが聖水盤を背負った「せむし像」だようです。これもリサーチ不足。

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このサンタ・アナスタシアは後ろ側から見るほうがむしろ立派。

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教会の裏側すぐにはアディジェ川が流れており、サン・ピエトロ城が見えます。ここにもうひとつの見どころがあるのは知っていましたが、この距離から見えるとはまったく気づいていませんでした。

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ここ。半円のローマ劇場の客席が見えるんです。円形闘技場よりも前の古代ローマ時代に造られましたが建てられています。中世になると、劇場を形作っていた石材は殆どすべてが持ち去られ、劇場があった場所の上には別の建物が建てられていたそうですが、19世紀の追跡調査で発掘され現在の姿となっています。

本当はサン・ピエトロ城まで登ってベローナの街を一望するつもりだったのですが、それよりもボローニャへ行こうということになりました。絶好の日和だったんだけどな。

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最後に残したのが、旧市街西に位置するスカリジェロ橋。この城壁の向こうにあるカステルヴェッキオに渡る橋が見たかった・・・

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でも、中に入ってみると暗くて橋に続いている気がしなかったので出てしまいました。しかも時計の針は11:53を指しています。ボローニャ行きの電車は12:26発。駅から旧市街への入口まで20分かかったことを考えると、これ以上ウロウロするのは危険です。城壁の向こうに博物館があり、その奥まで行かないといけないようでした。

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でも、橋を見るよりも中途半端に電車に乗り遅れるほうが困りもの。潔く駅へ向かうことにしました。返す返すも残念。すぐそこなのになぁ・・・

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グーグルマップをプリントアウトした、いい加減な地図しか持っていなかったので、元の道に復すほうが間違いありません。慌てているくせに大通りにあったお花屋さんはしっかりチェック。美しい店ですよね~

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行きはベローナって観光地なの?というほど人の通りが少なかったのに、戻るときは今から向かう人が大挙して押しかけていました。早くに出発したのは正解だったようです。2時間の観光でしたが、ベローナはイタリアらしい美しい街で思った以上の満足度でした。

 

12:26発の電車に乗って、ボローニャ着は13:55。到着したらまず、遅いランチを食べなければ。朝はたっぷり食べましたが、それでもそろそろお腹もすいてきています。

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