2021年(令和3年)10月
緊急事態宣言が解除されました。ANAマイレージが余っているので、活用中。今回は、英語講師に勧められたアートの島を巡る旅を計画しました。当初、オリンピック時の3連休を利用する予定でしたが、たぶん暑くてバテるだろうと秋まで待っての出発でした。満を持しての今回は、直島・豊島・犬島の3島を回るため、ベネッセに泊まる1泊2日のツアーに参加しています。
前回はベネッセハウスのテラスレストランでのディナーをご紹介しました。
さて。お腹もいっぱいだったのでちょっと面倒だと思いつつ、せっかくの宿泊者特典なので夜のベネッセミュージアムへ出掛けることにしました。巡回バスは既に終了していますが、いつでも送ってもらえます。
静まり返った館内。昼間でも喧騒があるわけではありませんが、また違った静謐な空気。お出迎えは、石碑の上のディエゴ I 。なんと、さりげなくアルベルト・ジャコメッティ―の作品がエントランスに置いてありました。
目当ての作品は決まっていますが、ひと通り歩いてみます。
ザ・ワールド・フラッグ・アント・ファーム1990(柳幸典)
黄色と黒のボート(ジェニファー・バートレット)
無題(ジョエル・シャピロ)
ベティ(ゲルハルト・リヒター)
この部屋は印象的でした。
無題(ヤニス・クネリス)
この作品をよくよく見ると、あれこれと巻いてあるんですよね。
直島に流れ着いたものなど、ここにあるものを使ったと聞いたように思います。制作過程を追体験するワークショップの話も見つけました。(ベネッセHP)
こちらも同じアーティストの同じコンセプト、直島にあるものを使っての作品だったかな?
このアーティストは護王神社から写真まで、その多彩さに圧倒されます。
雑草(須田悦弘)
この作品はほんとに精巧で、何度も見入ってしまいました。
そして、見たかった作品の部屋へやって来ました。
100生きて死ね(ブルース・ナウマン)
この部屋は、この作品のためだけにあります。観賞用に椅子が置いてあって、人の気配のないこの空間に身を置き、ボーっと眺めていました。
問いかけるがごとく言葉が点滅します。そして、一列すべてが点灯。
その次の瞬間、すべての文字が点灯しました。でも、こんなに明るいのに静かに問いかけていることに変わりはない、そんな不思議な感覚がありました。
LOVE AND DIE・LOVE AND LIVE / LAUGH AND DIE・LAUGH AND LIVE / PAY AND DIE・PAY AND LIVE・・・
お迎えのバスを待ちながらエントランスからまた見下ろします。
出発前にもう一度すべてが点灯するのを見ました。
ほんの短い時間でしたが、夜のミュージアムの存在感はまた昼とは違った空間に身を置いた印象的な経験でした。解説されなければ感じる感性もないのに、何に魅きつけられるのでしょう。
次回は、最終日に見たベネッセハウスのアートと朝食です。