英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【京都】晩秋の古都 紅葉の将軍塚青龍殿から京都市内を眺める

2021年(令和3年)11月28日(日)

 

放っておいてもANAプラチナステータス継続の招待があることも知らず、せめてブロンズステータスを達成させようとフライトを重ねた11月後半。これはその第3弾、招待が届いたもののキャンセルできず、大阪空港から京都へ行った話です。前回はスタートの錦市場の話を書きました。

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三条京阪から、将軍塚青龍殿行きのバスに乗ります。いまひとつバス停がわかりにくかったのですが、三条通りの西向きバス停に案内表示がありました。その後、すぐうしろにあるバスターミナルも通ってから東向きに方向を変え進みます。ぐんぐん山を登って15分で到着しました。

門には青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)と書かれているように、ここはあとで山を下りてから行く天台宗青蓮院門跡の飛び地になります。門跡寺院とは、皇族や公家が住職を務める寺院のことをいい、古くから皇室と関わりのある格式の高い寺院とされています。

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門をくぐると鮮やかな紅葉がお出迎え。ここ、将軍塚青龍殿は2014年(平成26年)に整備された新しい場所です。

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まずは拝観料500円を支払います。

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奥へ行くと青龍殿が見えてきました。青龍殿は大正天皇の即位を記念して京都北野天満宮前に建てられた大建築物です。

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この青龍殿は東大寺大仏殿の1/2の幅を持ち、今は国宝不動明王が安置されています。平安道場という名で警察の柔剣道場などに使用されたあと解体処分されることになっていたのですが、青蓮院が承継し移築再建しました。撮影は禁止でしたが、どっしりとした小屋組みはなるほど道場に相応しい内部を造っていました。

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青龍殿の横から大舞台へ通じる通路になっています。清水寺の舞台の4.6倍の広さという謳い文句に惹かれてやって来ました。

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おお!なるほどこれは広い。思ったより人が少なく、ゆっくりと見学できます。

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大舞台の端から青龍殿を見ます。国宝不動明王は複製が置かれており、本体はこの奥殿に安置されているようです。

右端にちらりと展望台が見えていますが、あとでそちらも上がります。

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先月、香川県の直島でガラスの茶室を見た話を書いていますが、この大舞台にも2015-2017年にガラスの茶室が置かれていたようです。私が直島で見たガラスの茶室は杉本博司の作品でしたが、ここにあったのは吉岡徳仁のもの。今もアーティストの公式HPで見られるほか、将軍塚ガラスの茶室で検索すると多くの人が紹介記事を載せているのを見つけられると思います。

そしてこのふたつのガラスの茶室の共通点は、いずれもヴェネツィアビエンナーレ国際美術展に出展しているところ。杉本作品の方が後なので、影響を受けたのかもしれませんね。

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京都御所の緑が確認でき、その向こうに京都五山の送り火大文字も見えるのですが、このサイズではわかりませんね。

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北側は金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)真正極楽寺の方向です。五山の送り火も見えるはずですが、位置はわかるけど文字までは確認できませんでした。

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大舞台から展望台に向かう道は、ちょうど木々が美しく紅葉していました。

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展望台を上ります。

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階段状になった展望台からは、西側の風景が見渡せます。左側に京都タワーが小さく見えています。

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この写真だとくっきりと中央あたりにそびえているのが確認できます。

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展望台から青龍殿と大舞台の位置が確認できます。青龍殿は道場として使うにはなかなか贅沢な建物ですね。

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さて、眼下に見える丸く形作られているのが将軍塚です。桓武天皇は都を奈良から長岡京へ移しましたが、様々な問題からたった10年で平安京に遷都されました。その場所を決めるにあたっては、和気清麻呂がこの山上で京都盆地を見下ろしながら進言したとされています。天皇は都の安泰を祈って塚を作り、将軍の像に甲冑を着せ、鉄の弓矢を持たせ、太刀を帯させて埋めるよう命じました。それが、将軍塚の由来です。

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展望台を降りたところから、庭園が整備されています。

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庭園には、紅葉約220本、桜約200本、源平垂れ桃、藤、シャクナゲ、サツキなどが植えられ、秋の紅葉だけでなく桜の名所ともなっています。

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例年であれば、この時期はライトアップもされるそうですが、今年もまた中止と書かれていました。

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日本庭園が技術的にも芸術的にも最も優れていたという室町時代の手法を用いて作庭された青龍殿の庭園。

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回遊式庭園に枯山水庭園を取り込んでいます。

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将軍塚には、東郷平八郎大隈重信などが訪れており、この松は大隈重信手植えの松の曾孫にあたると書かれていました。大隈重信創立の早稲田大学が、創立125周年を記念して、後継之松と名付け植樹しています。

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さて。青蓮院へ下るため京都一周トレイルに入ります。

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トレイルは清水寺知恩院へ抜ける道も作られているのですが、青蓮院はその最北部へ通じている道です。無事到着できるでしょうか。この地図じゃ・・・心配かも。

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まだまだ観光客の戻らない京都。将軍塚でゆったりと過ごした後、青蓮院へ向かいます。トレイルコースを取り入れた見学コースも悪くはなかったのですが時刻は11時半。まだ青蓮院の見学を残しながら、昼食時に掛かってきていることも気になります・・・