2022年(令和4年)12月
今年最後のお出掛けは、やっぱり安曇野。これで3度目です。まだまだ訪れる彼の地でいい宿を見つけようと、毎度違う宿をピックアップしています。前回は今回選んだ「なごみ野」の室内をご紹介しました。
さて、いよいよ温泉編です。温泉は3ヶ所。内風呂、貸切露天風呂、露天風呂です。全15室の小規模な宿といえども、貸切風呂はすぐに埋まるかも。覗きに行ってみましょう。
ふむ。あちらの棟が温泉3ヶ所がある場所です。ちなみに、この外の景色もちらりと記憶しておいてください。
私たちの部屋のすぐ下は休憩室。落ち着いた空間で居心地が良さそう。
書棚があり、興味深い本が何冊もありました。借りて部屋へ持ち帰ってもOK。
ティーコーナーではお茶、紅茶がいただけます。
優秀なマグがあるんですね。茶葉を入れて、ふたをして蒸らしていただきます。
あまりにも寒かったので、まずは内風呂で温まることにしました。脱衣室は3ヶ所とも同じ設えで籠の数が違うだけです。
バスタオルだけでなく、タオルもこちらに備えてありました。
ドライヤーはふたつ。すっきりきれいに整えられた洗面所は好感が持てます。
シャンプー類とクレンジング、洗顔料は売店にも置いてあったもので、ハーブ系の好みのタイプ。
カランは5つだったと思います。
お風呂自体はカランの数の人数でいっぱいになりそうですが、2日間でかち合うことはありませんでした。
次にお隣の貸切風呂へ向かいます。
家族で入る想定の籠の数。使用済みタオルは下の籠へ入れます。
洗面所もコンパクト。ドライヤーもひとつです。ふんだんに用意されたタオル類が嬉しいですね。私はどこへ行っても貧乏性なので、持って歩きましたけど(苦笑
シャワーは1ヶ所。でも、半露天風呂なので冬場ここで洗うのはちょっと寒いです。
雰囲気のいい貸切風呂なのですが、難が一点ありました。
そこに見える石の凹凸をものすごく残して埋めてあるのです。気をつけないと足をくじく、そんな感じ。(ぐねるって言葉は方言かしら?)
続く露天風呂はさらに奥です。
さ、寒い。外気に当たるので、ちゃんと温まってからでないと寒くて入る気にならない場所にあります。
でも、脱衣室から見える解放感はかなり魅力的。
おお~!!!これはいい。適度に整えられた雑木林に囲まれて、小さいながらにゆったりした露天風呂です。それでも5名ぐらいは楽勝かな。
シャワーはこちらにはありません。底には貸切風呂と同じく石が埋められていますが、こちらは危険度なし。
ゆっくり浸かって、ぼーっとし続けていました。お湯加減もほどほどで、いつまでも森と一体化していたかったです。
露天風呂の手前の部屋には、マッサージチェアを置いてありました。たいていどこでも使用中で試したことはなかったのですが、人気のはずですね。なかなか心地よかったです。ただし、レッグ部分が上がったまま下がってくれないの。使い方は不明・・・
いいアイデアだなと思ったのが、廊下に置かれた浴衣と帯のコーナー。作務衣式の館内着より、綿の浴衣はさっと着て次の温泉へ行くにはちょうどいいし、汗が引くまでのあいだにも快適ですからね。
さて。翌朝のお風呂をご紹介したいと思います。
スタッフさんがおっしゃったとおり、翌朝は景色が一変していました。安曇野は山の配置の加減で積雪は多くなく、近年では10cmぐらいだそう。雪かきをすることもほとんどないはずが、この日はまさに「一変」していました。
朝には内風呂と露天風呂が男女入れ替わるのですが、ここで刻々と夜が明けていくのを楽しみました。
この寒さの中、小鳥があちらこちらからやって来るのです。人慣れしているのか、お湯の音がしてもそう驚くことはありません。
積雪で軋む枝の音、木々に積もっては雪が散り落ち、この日も朝からひとり長く浸かり続けていました。
内風呂もせっかく入れ替わったので入ってきましたが、特に違いはありません。雪で外がぽっと明るく染まっているのを楽しみました。
露天風呂に雪。またとない贈り物だったように思います。朝食の後にも、出発までの時間を惜しんで入りに行きました。森に溶け込んで鳥たちと会話できるような、そんなひとときでした。
お風呂からの風景をはじめ、バスタオルや浴衣の用意など大満足のお風呂でしたが、お年寄りには少しつらいようでした。温泉棟までに長い距離があるうえ、階段も続きます。冬場はビニールでカバーしているといえども廊下は外を通るので寒いし、特に最後の露天風呂は雪や雨が降れば階段が濡れるので滑る心配もあります。私が出会った一群の中には、もう足を運ぶことすら億劫そうなご年配の方もいらっしゃいました。そういった意味では、足腰に不自由がない人が快適な温泉、ということになるかもしれません。