2024年(令和6年)12月7日(土)
初の宮古島に上陸しています。宿泊先は、宮古島南海岸沿いに140万坪という広大な土地を開発して造られたユニマット系列セブンマイルズリゾートのシギラミラージュ。クラブラウンジが利用できるプールヴィラプレミアに2泊3日の滞在です。前回は「シギラタートルベイ」でのゴージャスなアフタヌーンティを紹介しています。
朝食のあと、雨が上がっていたので歩いて部屋へ戻ってみると、5分程度で移動できることがわかったのでここ以降の送迎は頼んでいません。お天気が持ちそうだったのでシャトルバスから見えたお城のあるうえのドイツ村を目指して歩きます。GoogleMapによると所要時間30分。途中、シギラ黄金温泉発見。温泉だけでなく、水着着用でプールゾーンもあるという総合施設。

その隣に沖縄みやげのCROSS POINT MARKETがあります。お土産物屋さんって期待してないけど入ってみよう。

すると意外に置いてあるものが魅力的。いわゆるお土産に特化していないので、見たいと思えるの。

みんさー織のバッグも海の色をイメージさせる色鮮やかなものなど、年寄りくさくないものもあって。

サトウキビを利用したウージ染や琉球帆布のバッグも、こちらならではのもの。


コスメもセンスが良くて手に取ってみたいと思えたし、麻炭、モズク、モリンガなど沖縄由来のものを練りこんだ石鹸も目を惹く。


もちろんシーサーはあれこれ売っているけど、かわいいものから本格的なものまで揃っているので、どれにしようかなと思えるし。


パーカーやスウェット、Tシャツなど、リゾート地だけでなく、普段も着られるものをちょっと買い足そうと思えるような品揃えがよかったです。

もう少し先の屋台村の一角にある琉球の風琉球離島マーケットのほうは、服やビーチサンダルも売っているけど、いわゆるお土産物屋さん。

宮古島や沖縄土産なら任せて!という品揃え。それぞれが特徴を出していていいなと思いました。

そうして寄り道しながら、うえのドイツ村へ到着。ただ営業しているかどうかはいまひとつはっきりしませんでした。

口コミを見ると無料ゾーンも多いからおススメと書いてあるのが多かったので、とりあえず足を延ばしてみたの。

マルクスブルグ城はドイツの古城を原寸大で再現して建てたもの。空港からのシャトルバスから見ても老朽化しているのが歴然としていたけど、現状は確認したかったんだよね。

なぜここにドイツ村が出現するかというと、1873年(明治6年)ドイツの商船が台風で座礁したときに島民が助け、遭難者を手厚く看護した上に帆船も融通して帰国させたということがあったそう。時を経て1996年、先祖の偉業を称え後世に伝えるため、当時の上野村(現在は合併して宮古島市)がオープンさせています。
ちなみに、マルクスブルグ城だけは営業していました。内部も再現されているようだけど、この外観を見て入場料750円は高いと思ってしまうわ。

橋の向こうにはパレス館が建っています。

こうして切り取ってみると、その古さもドイツらしい重厚な建物に見え、貫録を感じさせます。

でも近づいてみると立入禁止。ドイツの宮殿をイメージして建てられ、かつてはホテルとして営業していました。ところが2003年、開業してたった10年で台風の被害に遭い、修繕費用が捻出できないまま20年以上放置されているようです。

ただ、行ってよかったこともありました。キンダーガーデンが開いていたので近づくと子どもたちの絵が見えたので、単に地元の展示室のようにも思いました。

でも入ってみると、なんとベルリンの壁があったの。こちらは西ドイツ側。

東ベルリン側は壁までに無人地帯があって誰も近づけなかったので、何も書かれていません。

ベルリンの壁は、日本国内では大阪市天王寺区の統国寺、横浜市都筑区のドイツ企業と東京横浜獨逸学園にそれぞれ、そして長崎の企業内ロビーの5ヶ所にあるようです。

貴重なベルリンの壁が見られるうえのドイツ村、修繕できないままま放置されているパレス館ともども、なんとかできないものかね・・・

それにしても、と思う。セブンマイルズリゾート内には先に見た温泉やお土産物屋さんのほか、約30店舗の飲食店があります。宮古島の中心部は伊良部島につながる北西部の地区になるはずで、南海岸沿いにあるリゾート地内でそんなにお店があって維持できるのだろうかと思っていました。

確かに先に見たお土産物屋さんのCROSS POINT MARKETは、面積を半減させて営業しているようでしたし、向かいにあった飲食店4軒のうち1軒は看板がありませんでした。でも、ほぼすべて営業している。その力はグループによるものかなと思いました。

敷地内にあるシギラベイカントリーリゾートも集客に一役買うだろうし、レストランも自前で展開すれば仕入れもまとめてでき、無駄も省ける。ラウンジの軽食やデザートも、あちこちのレストランで作られたものをピックアップすれば、数種類確保するのも簡単だし重ならずに済む。


チャペルでのウエディングに今どれだけ需要があるかはわからないけど、採算の悪いところから順に閉めていって貧すれば鈍するよりも、全体で支えあっている。それができるのもグループ会社のどこかが好調だからできることでもあるでしょう。ユニマット、すごいぞ。

だから、ほとんど誰も乗っていないリフトでも止めたりはしないのだ。そうだよね。景気悪く見えると人は寄り付かなくなるもんね。

シャンパンもバンバン開け、冷蔵庫も無料にし、ケチ臭さを見せない姿勢は146,300円-ポイント利用36,550円=109,750円をコスパ良しとまで思わせてくれました。こうして広大な土地を開発してしまうことの是非は別に思うところもあるのだけど、造ったからには雇用を継続させ、納税し、地域に貢献し続けることは大事なことだと思う。うえのドイツ村を見ると余計に。あそこにも働いていた人たちはいたはずなのだ。

最後に。南国の独特の植物を次回への備忘録として。

豆がぶら下がったこの木は検索するとナンバンサイカチと出てきたのだけど、ちょっと違うかも。でも、センナ属であることは間違いなさそう。これから下剤を作るのかな。

松っぽく見えるけど、ナンヨウスギ属。オーストラリアのノーフォークマツなどの仲間みたい。繰り返すがマツと名がついてもスギ。

小浜島や石垣島でも見たアダン。似たような葉っぱの木はほかにもあるけど、間違いないのはこれはタコノキ属であること。その名の由来は根元。根っこがタコの脚のようだからタコノキなんだって。もう忘れないわ。

木の下へ入って見上げると、枝ぶりも独特。

これはアダンの花と実の成長途上だと思うのだけど葉っぱの上に実があって、垂れ下がっている上の画像とは違う。異なる種類かもしくは成長していくにつれ垂れ下がるのか。熟すのには1年もかかるらしいから、その可能性が高いかな。でもそうなるとアダンの旬っていつなんだろう。

これも外見はアダンなのだけど実がまったく違うの。調べてみると雄花らしい。

タコ脚の支柱根もここまでくると、すごいよね。同じタコノキ属のタコノキとアダンはとても似ているようなのだけど、実が生らないと区別がつきにくいらしい。タコノキの実はひとつずつが尖っている感じ。

道中で実がバラバラ落ちていたので気になったこの木は、たぶん葉っぱから推測するにオキナワキョウチクトウ(正式名ミフクラギ)。食べられそうと思っていたけど、有毒なんだって。小さめのマンゴーにも見えるから要注意と言われているそう。

これも上記のオキナワキョウチクトウと実が似てるけど、地面から生えていて幹はなく、アロエに似ているけど肉厚ではない。かなり調べてみたけど、不明。

逆光で色が見えないけどトックリヤシ。ANAインターコンチネンタル石垣リゾートの敷地内にあったな。でも、トックリヤシなのか台湾の嚙みタバコになっているビンロウなのか、また混乱してきた・・・とにかくヤシ科。あれこれ似た特徴が多過ぎるわ。

唯一、ビーチに近づいたのがシギラビーチ。アクティビティに参加しているのか海に入っている人たちもいました。

東京1,836km、那覇286km、台湾290km。そうか、那覇ですら台湾と同距離なのか。

浜辺近くを歩いていると何度か小さな蟹に遭遇したのですが、超ハイスピードで逃げていくの。唯一撮れたのがこれ。

要注意点をひとつ。南国リゾートでは害虫出現の危険があるということは聞きますが、このホテル敷地内ではさらに朝に何匹もの大きなヒキガエルを道で見ました。どれもだらりとしていて生死不明。でも、朝食の帰りにはそれらのほとんどがカートに踏みつぶされていたので、あの時点では生きていたのかも。大きいし結構グロい。季節にもよるかもしれないけど、南国リゾートにはそれなりに覚悟がいるわよ。