2024年(令和6年)12月31日(火)
年末年始ヨーロッパ5ヶ国を巡る旅に出掛けました。ベルギーの首都ブリュッセルを経てポルトガルの古都ポルトに滞在中。日帰りツアーで3ヶ国目に隣国スペインの世界遺産サンティアゴ・デ・コンポステーラへも訪れています。前回は宿泊先の4つ星ホテルMercure Porto Centro Aliadosでの朝食ビュッフェの話を書きました。
朝食を早く食べたのには理由があります。9:30からの旧市街ウォーキングツアーに参加したかったのです。ツアー参加した場合によく見かける特典ですが、ツアー以降に無料ウォーキングツアーに参加することができます。9:30と16:30の2回開催。たぶんふたつの時間帯で違うコースだと説明されたと思います。もしすでに行った場所なら、断って途中で離脱すればいい。

前日と同じサン・ベント駅斜向かいのツアー会社前で集合。総勢20-30人ぐらいのメンバーで、スペイン、イギリス、ポーランドなどからの参加者。日本人は私たち2人でした。スペイン語と英語でのガイドです。何度かアップしているサン・ベント駅ですが、実は左側にも建築物にもアズレージョが見えます。

それがこちらのサント・アントニオ・ドス・コングレガドス教会という長い名前の教会。アズレージョには聖アントニオの生涯が描かれているそうです。

ツアーではまず教会の前を通りましたが、無料ウォーキングツアーで建物内部に入ることはありません。終了後に通りかかったので、それを先に。

今回入った教会は、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂を含めどれもステンドグラスのない教会ばかりだったのですが、それでもなかなか豪奢です。

左右の礼拝堂も金色で聖母子像などの祭壇画が施されています。


コングレガドス教会を通り過ぎると、すぐに市庁舎のあるリベルダーデ広場へ入ります。市庁舎は450mほど上ったところになり、近づくとカウントダウン会場があります。ここは29日に開催されたマラソンのスタート&ゴール地点でもありました。

広場に面して世界一美しいと言われているマクドナルドがあります。

ぞろぞろと入りました。1930年代に建てられたインペリアル・カフェの建物をそのまま利用しているので、ステンドグラスやシャンデリアが豪華ということかな。

続いて広場西側の急な坂道を上がっていきます。アズレージョの壁面が続くConde de Visela通り。このあたりから夜になるとバーなどが開店するエリア。

左折してグレリゴス教会へ向かいます。併設のゴシック式の鐘塔は、ポルトの街のどこからでも見えるシンボル的存在。ポルト大聖堂から見たときは遠いように感じたのですが、10分もすれば徒歩で到着できる場所でした。

鐘塔と博物館の共通券で10EUR、時期によっては夜に5EURで上ることもできるようです。ポルトの街が一望できる絶好のスポットでしょう。

クレリゴス鐘塔の隣に並ぶ建物もアズレージョが素敵。

向かいにはオリーブの古木が植わるオリヴェイラス庭園。でも、ここは普通の庭園ではありません。

よく見ると地下部分があるの。

ほら。坂道を利用して下にはレストランやブティックの入ったショッピング街になっています。でも、ふつうに歩いていると気づかない景観に配慮した設計。

このショッピング街の前が観光スポット。レロ書店(Livraria Lello)という本屋さんなのだけど、入るのには10EURのバウチャーを購入する必要があります。10EURは本を購入すれば充当されるのだけど、日本語の本はないよね。

なぜそんなシステムになっているかと言うと、1906年に建てられた書店内部はこのとおりの美しさ。そして「ハリーポッターと賢者の石」においてインスピレーションを得た地として知られている場所なのだそうです。世界各地からの聖地巡礼。

(画像はWikipediaよりお借りしました)
レロ書店からすぐの広場に、19世紀にポルト市水道局のコンペによりフランス人彫刻家が制作した青銅のライオンの噴水(Fonte dos Leões)があります。本当にきれいな緑色なの。そして後ろがポルト大学。

広場を挟んで向こうにはカルモ教会。一体の建物のように見えるけど、左側に鐘楼が付随している建物はカルメリタス教会という別の教会。
正面に近い場所から撮った画像をチェックすると緑の扉が見えますが、繋がっているのではなくここに狭い住居があって隔てられているという、世界的にも珍しい建て方になっています。修道士と修道女の接触を避けるためなんだって。聖職者にも気の迷いがあるということか。

アズレージョはカトリックの修道会カルメル会発祥の地、イスラエルにある聖地カルメル山が描かれています。

さらに先へ進むと国内でもっとも古いという病院です。赤い上着のドレッドヘアの男性が、我らがガイド氏。

あれこれ回っているように見えますが、グレゴリオ鐘塔からここまでは200m四方ぐらいの範囲内にあります。静まり返っているここも、人気レストランが軒を連ねている地区。

隣接するコルドアリア庭園の木は幹の下の方だけがずんぐりしていて特徴的。1865年の開園当時からあるモミジバススカケノキはすでに樹齢150年超。直径は平均5mもあるそうです。なぜこういう特異な形になったのか説明していましたが、私の英語力では理解できませんでしたorz

園内にはいくつかの彫刻があり、これはスペインの彫刻家フアン・ムニョス(Juan Munoz)の最後の作品、Treze a Rir uns dos Outros。確かにすごく笑っている彫刻だったのだけど、訳すと「笑い合う13人」になるんだよね。3人しかいないのにTrezeは13なのだ。彼らを見て笑う私たち鑑賞者のことを指しているのかな。最下段の人なんてのけぞり過ぎ(笑

庭園に面して建つのは裁判所。ギリシャ神話の法と掟の女神として知られるテミスの像があります。テミス像の特徴は天秤と剣と持っていること。そして平等の表現として目隠しをしていることも多いそうです。でもここの像は目を開けているバージョンという説明でした。ちなみに日本の最高裁判所にもテミス像があり、これも目を開けています。

庭園を囲むようにして、さらに向こうに建っているのが旧刑務所。身分によって部屋が決まっていて待遇も違ったそうです。今は博物館として公開されています。

コルドアリア庭園をぐるりと回るとグレゴリオ鐘塔が見える場所に戻ってきました。

小さいですが、地図で見ると位置関係がわかりやすいかと思います。50mの縮尺を右下に入れていますが、本当に狭い範囲。ウォーキングガイドにぴったりの街です。

裁判所の横を抜けると展望台があります。眼下に見えるのがヴィルトゥーデス(Virtudes)庭園。高台の右手からもドウロ川沿いのリベイラ地区へ行けるようです。

ここはLorenzo&Mor Sunsetという名がついていて、夕陽を見るのに最適な場所として地元の人たちに知られています。人は多いものの、今はまだのんびり鑑賞できる穴場みたい。

この公園にも4人の騎馬像があります。人の顔には表情がなく、馬のほうが表情豊か。何をモチーフにしているんだろう。後ろの白い車はトゥクトゥクツアー。所要時間105分でポルト市内を案内してもらえます。子どもから年寄りまでの家族だったので、高低差のあるポルトの観光にはもってこい。

最後のスポットへ向かいます。ここらあたりはユダヤ人が初期に住んでいた地区と言っていました。独特の雰囲気があります。

ヴィトーリア展望台(Miradouro da Vitória)へ到着。小さな広場で、ドン・ルイス1世橋やセラ・ド・ピラール修道院などが見られる高台です。下へ降りるとリベイラ地区。リベイラ地区にもボルサ宮殿やエンリケ航海王子の生誕の家とされているCasa do Infante博物館Casa do Infanteなどがあるんだよね。

ポルト大聖堂へ行くのには高低差があるので10分ほどかかりますが、すべて徒歩圏内。それでいて充実度あるポルト旧市街。

ウォーキングツアーは11時半を過ぎたころに終了しました。約2時間、のんびりとしたツアーでしたが、地理を理解したところで気になった場所を観光するとわかりやすいと思います。特にポルトは高低差がかなりあるので、日帰りツアーの予定がある場合はできるだけ早い日程で予約し、ポルト旧市街の散策はこの無料ツアーあとに回すと地理が理解できて効率的ですよ。