2025年(令和7年)5月3-4日(土-日)
相棒の体調不良のため、ゴールデンウィークに予定していたスリランカ旅行をキャンセルした代わりに急遽予約したのは、3度目となるポルトムインターナショナル北海道。これまでのジュニアスイートよりは狭くなるけれど、スーペリアルームでお得なプランが出ていることに気づいて予約しました。前回はじゅうぶんに広く快適だった室内についてご紹介しています。
さて。連泊でのディナーの扱いがどうなるかはどこにも書いていませんでした。でも、前回の下鴨茶寮での単調な食事はリピしたくないので、もし同じメニューの繰り返しだとしても我が家の結論はフレンチレストラン一択。季節が替わればまた違った構成にはなるだろうけど、TATERU YOSHINO (吉野 建)のクオリティには信頼性があります。

今回のディナーは前回のフルコースとは異なり、ビストロフレンチ。部屋にディナーのみの案内も置いてありました。10,120円のコースです。

【1日目】
奥のテーブル席に案内されました。私たちは一番客でしたが、徐々に席は埋まっていきます。

カトラリーが通常とは逆に伏せて置かれているのがポルトム流。

初めてここへ来たときが、相棒の最後のアルコールを飲んだときでした。2度目のときは飲めず、でも今回はようやく復調してきていて飲めます。泡がいいというので部屋のタブレットで調べると最安値が7,590円。えぇ、それで決定です(笑

定価2,900円のスパークリングワインです。一応シャンパン製法で作られてたクレマン・ド・ロワール。

相棒は元のペースではまだ飲めないので、私がかなり消費。このところ酒量も減らしていたので結構回りました。

本日のコースはビストロウィーク特別メニュー。2,530円で鮮魚料理も追加できますが、これでじゅうぶんです。別席の人が注文していて、確か平目だと言っていたような。それ、いいな。

1品目 Amuse-bouche
手前のふたつは前回と同じです。特にプチシューのほうが好きだったので再会できて嬉しい。

小さなグラスの中はビーツの冷たいスープ。興部町のブルーチーズが入っています。今回は紋別に隣接する「おこっぺ」という地名を覚えました。プチシューはグジェール(gougère)と言い、フランス料理でチーズを混ぜた風味の良いシューのこと。覚えておこうっと。ブータンノワール(Boudin Noir)も同じくフランス伝統料理で、豚の血や脂、スパイスで作る濃厚な腸詰め。

2品目 自家製田舎風パテ
なかなか厚みのあるボリュームあるパテが登場。

パテは脂身にインパクトがありますが、噛み応えはしっかりしているけれど、とろりとした濃厚さ。添えられた余市の酢漬けさくらんぼがそれを和らげます。

ここのパンはひとり分ずつミニサイズで提供してくれるところがお気に入り。バゲットもライ麦系ブールも美味しいし、ミルクパンももちろん柔らかくて食べやすい。ハードタイプのパンから食べると柔らかいのだけど、メインのときに置いておきたいしなぁと逡巡。

バターは前回も美味しかったのでお尋ねすると興部町産でした。ほらね、覚えるでしょう?「おこっぺ」です。前回は寿都「すっつ」を覚えたわ。

3品目 グリンピースのポタージュ エストラゴンの香り
痛恨のミスが、スープの撮り忘れ。前回と同じだったので画像は流用しました。エストラゴンはフランス料理でよく使われるハーブで、スープには形を残した豆も入っています。泡立てた海老のソースがトッピングされていて、濃厚なスープと絡めながらいただくと、最高。

4品目 デュカを纏った鴨フィレ肉のロティ ビガラードソース
付け合わせは蕪、アスパラガス、姫人参。じゃがいものピューレやナッツソースが添えられています。いちいちわからない名称がついているフレンチゆえ苦手だったのだけど、要は鴨ならいいわと大雑把に捉える。でも、一口食べてみると未知の味。

カレー味が新鮮だなと思ったら、これがデュカという中東のクミン、コリアンダー、ナッツ、塩で作られた複合スパイスでした。ビガラードソースはオレンジの苦みとカラメルなどを凝縮させてつくるソースらしいのだけど、先に説明を受けたナッツソースはどれだろう。大好きな鴨肉。前回とはまた違う味付けで美味しくいただきました。

5品目 チョコレートのタルト タヒチ産バニラのアイスを添えて
タルトもアイスも濃厚で、赤ワインが欲しいデザートでした(笑

最後はエスプレッソを選択。コーヒーは相棒の担当で、自分で淹れるほど好きではないのだけど、実はこのまま飲めるほどこの苦みもいける。赤ワイン代わりにエスプレッソでよかったと思いました。

でもイタリア流だとお砂糖を入れて飲むんだったよね。ナポリで飲んだな。

最後の小菓子は持ち帰りにしてもらいました。マカロン、カヌル、ゼリーの3種です。ゼリーはレモンかな。酸っぱくて美味しい。

【2日目】
連泊した場合、食事内容はどうなるだろうかと気になったのですが、確認せずに予約しています。前日、相棒が尋ねたところ「すべて違うようにはできないが変更して出します」とおっしゃったので楽しみにしていました。鮮魚料理をプラスした場合、この日はホッケと言っているのが向こうで聞こえました。へぇ、さらに興味深いけど量も多いしね。

今回は肉料理を見据えて赤ワインをお願いしました。前回と同じく最安値の2020 Mouton Cadet Classique7,590円を頼みました。相棒がアルコールを少しずつ再開し始め、2024年夏のオーストラリアワインや年末年始のポートワインなどを開け、その程度のワインですら日頃の1,000円ものとは全然違うと知ったものの、毎日そんなものは飲んでいられない。市価2,000円なら私たちにはじゅうぶん上等よ。

1品目 Amuse-bouche
グジェールは昨日で同じですみませんとおっしゃるので、 大好きなので嬉しいと答えると、うちの看板商品ですとのこと。そりゃそうでしょうよ。いくつでも食べたいぐらい。

グラスの中はブロッコリーのムースと烏賊。エディプルフラワーも散りばめられた華やかな一品。生ハムと無花果は赤ワインに浸けられていたような味わい。赤ワインに合うわ。

2品目 自家製スモークサーモン
考えてみると、朝食にも出されているスモークサーモンを美しく飾りつけたと言えなくもないが、スモーク臭がとてもいい。ここのお料理はアミューズ・ブーシュを除き、すべてクローシュで蓋をして座席まで持ってこられるのだけれど、香りも閉じ込めてきているのか全然違うものみたい。

黄色と白はそれぞれミモザ風に仕上げた卵。サワークリーム、キャビア、エディプルフラワーが添えられてこれもまた華やか。色いろな取り合わせでサーモンを楽しみました。

2日目になるとパンの食べ方も工夫し始め、肉料理に合わせてハードパンをコントロールしつつ、温かいあいだにも楽しんだりしました。ここパンは本当に美味しいのに、朝食時にはご飯に負けて、ほとんど食べられていないのが残念。

3品目 北海道産牛蒡のポタージュ ミルクの泡を添えて
相棒がどこかで牛蒡のポタージュを食べた記憶があると言っていたのですが、おそらく昨年12月の割烹茂幸で出された牛蒡の茶碗蒸し。

泡立てられたミルクとともに、しっかり牛蒡の味を楽しみます。いいな、ちゃんと泥臭さもまとめてうまく牛蒡らしさが活かされているわ。

4品目 牛肉の赤ワイン煮込み
メインには牛肉の赤ワイン煮込みが登場しました。付け合わせの野菜は前日と同じ蕪、アスパラガス、姫人参。ジャガイモのピューレも変わりなしです。

この牛肉の厚みは相当なもの。ごろりと大きな塊です。

うわぁ、これならお箸でもじゅうぶん解れるわ。とろとろに煮込まれて美味しすぎ。少しずつ野菜と合わせながら味わいました。赤ワインを選んでおいて大正解。

5品目 キャラメルデザート
キャラメル味のケーキとアイスは、前日とまったく違う味。上手な構成です。

外側がシューっぽかったような気がするのですが、よく飲んでいるのでこのあたりの記憶はもう曖昧。

前日と同じくエスプレッソ。

小菓子はマカロンの味が違っていました。少しは食べられるかと思ったのですが、もう満腹。

2日目も持ち帰り用にしてもらいました。

フレンチの連泊でもまったく問題なし。上手にメニューを組んでいただいたので、飽きることなく楽しめました。TATERU YOSHINOでは3ヶ月ごとに変更され、3-5月が春メニュー。だから、グリーンピースのスープに再会できたのだろうと思います。次回は私の誕生月である9月に来ようと話していたのですが、6-8月の夏メニューも食べたいのでチャンスを狙うかもしれません。