2025年(令和7年)7月20日(日)
7月は既にANAで富山へ飛んでいますが、猛暑の三連休に自宅で過ごすのは避けようと、航空券の安い小松空港へ飛びました。前回は5つ星旅館 山中温泉 花紫 の朝食2泊分をご紹介しました。
猛暑の中でしたが、山中温泉の町も散策しています。掃除のために部屋を空けなければならなかったのと、いくらなんでもどこも見ずというのもナンだろうと。旅館の脇を抜けて川沿いの遊歩道へ向かいます。ここなら猛暑でも歩けるだろうと。

この御堂は芭蕉堂。山中温泉は奈良時代に行基によって発見され、松尾芭蕉にも日本三名湯と讃えられたと言います。御堂の中には松尾芭蕉の小像が安置されているそう。

御堂を通り過ぎると遊歩道が始まります。

ただ、散策マップで東山神社と書かれた方へ歩いたつもりが、違うかったんだよね。明確な一本道なようでいて思ったように歩けないのは、登山で道迷いをしてしまうのと似てる。

右へ曲がっていった家族がいたけど、彼らはどこへ行き着いたんだろう。選ぶ道は東山神社へ行くか、まっすぐ遊歩道かの2択だったと思うのだけどな。

せせらぎが爽やかな大聖寺川。あの家族は川へ下りただけかもしれないけれど、いつまでたっても会わなかったので対岸へ渡れたのかな。気になる。

日差しを浴びることなく歩けたのは幸いでした。遊歩道沿いに限っては、暑さは感じません。ただ山中温泉の名のとおり、思ったよりも山の中。昨今の熊出没が脳裏をかすめます。

途中4-11月には川床が設置されていて、加賀棒茶とスイーツがいただけます。でも、相席しない限りすでに満席だったわ。

途中、あやとりはしという上から見るとS字型になっている紅紫色の鉄橋があるのだけど、あとで渡ろうと下を通っていたら、帰り表道へ上がったら暑過ぎて戻る気になれなかったわ。この川床に気を取られていないで、その前で上へ上がって渡るべし。

采石巌と書かれた案内板を見つけたのだけど、いったいどの石かわからず。「目前の岩、さしたるものではないが鶴仙渓の一名勝として讃えられる」と書かれているんだけどな。調べてみると、川の中にあった大きな石のことだったみたい。全然それとは思わなかったわ。

川沿いに立つ旅館は廃墟になっているものが何棟もあり、醜態をさらしていました。ガラスは割れ、ドアも外れ、ひどい有様で、景勝地が台無し。なんとかできないものかね。遊歩道はここでおしまい。こおろぎ橋を渡ってゆげ街道へ入ります。

暑いのなんのって、じりじり照りつける太陽を避けながら歩いて行くと、写真スポットの展望台。ここで写真を撮って宣伝してくださいということなのだけど。

ここへ立って覗いてみたけど、鶴仙渓ということもわからなければ、大聖寺川も見えない。まさに山の中の山中温泉というだけだったわ(笑

ゆげ街道には九谷焼や山中塗器のお店のほか、コロッケの食べ歩き、飲食店などが建ち並んでいました。驚いたのは、山中片岡鶴太郎工藝館があったこと。日曜日が休館日という商売っ気のなさだけど、入館料500円だって。

街の中心部には山中温泉総湯 菊の湯があります。菊の湯という名は芭蕉の「山中や菊は手折らじ湯の匂い」(この湯につかるだけで長生きできる)という俳句が由来。

珍しく男女別の温泉棟で、上記が男湯、隣接して左側に女湯があります。

おそらく、左に見える建物が源泉のある福祉施設。旅館と同じ源泉ならら、ここで入らなくていいよね。というより暑過ぎだわ。

6:45-22:00という長い営業時間です。男湯と女湯が別棟なので、湯上りの男女が外で待ち合わせするロマンも感じさせる地。

女湯の隣には2002年に開業した山中座があります。山中節の唄や芸妓の踊りなどの伝統芸能を楽しめる施設です。暑くて近寄りすらしなかったのですが、館内の内装がのべ1,500名からなる山中漆器職人によって造られているんだって。

菊の湯の男湯裏には、山中節の由来が書いてありました。1700年代、北前船の船頭たちが寄港地で習い憶えた江差追分など各地の俗謡を湯治で訪れた山中温泉で唄い、それを聞き覚えたゆかたベ(浴衣娘)と呼ばれる湯に案内する土地の小娘が掛け合いの歌を唄ったのが起源だそうです。

先へ進みます。趣きのある家屋に気を取られていましたが、この右手には地元の酒蔵 松浦酒造があったようです。代表銘柄の獅子の里は2日目夕食時に飲んでいますが、飲み比べセットの他、酒粕入りソフトクリームを楽しめたみたい。残念。

代わりに見たのが山中温泉ししがしらんど。加賀温泉駅でも見た大獅子神輿です。

加賀市は日本全国の中でも獅子舞の数と種類が極めて豊富で、加賀温泉駅に飾ってあったのは海沿いの塩屋町のものでしたが、それと同等の大きさの獅子が収められていました。北陸新幹線金沢敦賀間開通を記念しての事業で、2024年12月にできたばかりのようです。

山中温泉最大のお祭りこいこい祭りが毎年9月下旬に行われ、山中塗のお椀みこし、大獅子の頭が乗った大獅子みこし、女性だけの湯女みこしなどが見られるそうです。

この御神輿は中学3年生によって担がれると書かれていましたが、大人たちもこの日ばかりは地元へ帰って御神輿を担ぐんだそうです。

620kgもあるという巨大な獅子神輿。地域に根差したお祭りがあるのは、特に地方都市には大事なことでしょう。

なんだかんだで2時間散策したあと、旅館に戻ってびっくり。熊の出没情報があり、以後、鶴仙渓の散策は遠慮してもらっているとのこと。外出時には熊鈴を渡されました。

出没の具体的な場所は知らなかったのですが、調べてさらにびっくり。すぐそばやん!!!(加賀市HPより)

皆さま、本州では千葉県以外すべての都道府県に熊がいるそうです。くれぐれもご注意を。