2025年(令和7年)8月10日(日)
今年の夏休みは5泊で東欧を回りました。前回はルーマニアの避暑地シナイアからブラショフへの移動の話を書きました。
※Brașovはブラショフと発音すると思っていたのですが「ルーマニア語はスラヴ語のように語末の v が無声化して f になることはない」とはっきり書かれており、カタカナ表記はブラショヴが正しいようです。ただ、日本では圧倒的にブラショフと記載されていることが多いのでそれに従っています。
中世の美しい街並みが見られるというブラショフ。バス停の候補は2ヶ所ありましたが、確実なLivada Poșteiで降車。バスは時として一方通行の場合があるので、右側通行か左側通行かで通らないバス停も出てくるので注意が必要です。正面は図書館。
バスには自転車を牽引するタイプもあるようでした。旧市街を自転車で回るのは効率的です。
ブラショフ旧市街の地図です。親切にルートも書かれていますが、このうち回ったのは半分程度。地図の下半分はほぼ見ていません。
まず目指したのが白い塔(Turnul Alb)。城壁の外側を歩きます。アーチをくぐった向こうの白い建物がグラフト砦(Bastionul Graft)です。
グラフト砦の脇から階段を上っていくと白い塔に着くはず。
左側の壁がグラフト砦。木の扉がついていたのに撮っていません。
さらに階段を上ります。誰かが100数段だと言いながら上がっていたような気がします。正面に1460年から1494年のあいだに建てられただろうと言われている白い塔がちらりと見えます。
中腹でいったん休憩。向かいのトゥンパ山(Tâmpa)にケーブルカーが見えています。
さらに上って白い塔から見下ろす階段。でも、暑さのせいでグラフト砦も白い塔も全景を撮るのをすっかり忘れています。
向かいのトゥンパ山にBRASOVの文字が見えます。現地でははっきり見えましたが、画像では靄っていてわかりにくいかな。
階段を上がり切ったところからの眺めは絶景。ブラショフ旧市街の街並みが見下ろせる絶好の場所です。
右に見える建物が黒い教会。近くへ行くと全貌が見えないのですが、少し高いところへ上がると旧市街のシンボルだということがくっきりとわかる姿が確認できます。
左側には旧ブラショフ市庁舎だった歴史博物館の棟、そして、その下の広場が旧市街中心部にあるスファトゥリ広場(Piața Sfatului)です。
細長い赤茶色の屋根が連なる旧市街の街並み。上がってきた甲斐があります。
白い塔はうしろ側から見ると円筒型のようですが、実は半円です。正面から見るとまったく違う形状で同じ建物とはわかりません。でも撮り忘れているんだよね。
正面からの画像は次回下からの画像で紹介しますが、この案内板が参考になると思います。全然印象が違うでしょう？そして、外壁に囲まれたブラショフ旧市街の様子もわかりやすく説明してあります。
白い塔からは散策道を歩いて行きます。つまり逆走すればあの階段を上らなくても白い塔に到着できるのですが、なだらかな山道を延々登るのもしんどいらしく、行き交う人たちは息切れしていました。
しばらく行くと見えてきたのが黒い塔(Turnul Negru)。こちらも白い塔と同時期の1494年ごろに建てられています。
傍にあったのは地下壕の入口は、城内へ通じるものだったかもしれません。
この塔が黒い塔と名付けられたのは1559年に塔が落雷で焼け、壁が黒くなったことに由来しています。
焼け落ちたとはいえ、屋根がガラス張りというのはちょっと違和感。高さ11ｍ、壁の厚さは2ｍもあると書かれています。
ここからの眺めも絶景。国土の1/3が山地、1/3が丘陵地、1/3が平地というルーマニアの特徴が表れているような場所です。
黒い教会は正面からの姿が見られるここからの眺めがベストかしら。
黒い教会のうしろに旧市庁舎の塔、さらに向こうにはブラショフ駅方向の新市街地が見えています。白い塔や黒い塔のほかにあとふたつ塔があるのですが、拡大するとそれらもトウンパ山の麓に確認できました。
森の中の道を下って旧市街へ向かいます。
白い塔でもほんの50ｍほどしか高低差、黒い塔はさらに低い位置に建っていましたが、それでも旧市街を見渡せる素晴らしい場所でした。旧市街をじっくり回るだけでなく、この眺望は必見です。
続く 【ルーマニア】中世の街並みブラショフ観光－黒い教会・スファトゥルイ広場
