2025年(令和7年)9月6-7日(土-日)
所用のため訪れた3ヶ月ぶりの安曇野。前回は宿泊した浅間温泉 菊之湯の温泉について書きました。
食事が美味しければ、あとのたいていは振り返ったときに帳消しになっているもの。でも、これまでの印象からしてだいたい想像がついちゃったかも。

和室にテーブルを置いたいまどきの仕様。

お隣のテーブルとは部屋は違いますが仕切りはありません。2階に上がって行ったグループと、手前に2組ぐらいいた程度の客の入りです。

本当は泊まりたかった旅館が満室だったので、いっそホテルにする予定でした。でも、夏の疲れを癒すのに温泉もいいよねということで選んだのだけど、もうほとんど見えてしまっている結論。

アルコールは飲むつもりで来ていましたが、テーブルの料理を見た途端、暗黙の了解のように生ビールのみに定まりました。

地酒も揃っていますが、1合800‐1,300円なら妥当かもしれないけど、なんだかそんな気になれなかったのです。

夏らしいガラスの食器を用いてきれいではあるのだけど、なんというかこの旅館の設えと同じというか、どう形容すればいいのか。

献立が置いてあるからか、ほぼ料理の説明はありません。若い男性スタッフはまだ不慣れな模様。一方、ベテランの女性は居酒屋風接客。

しばし料理を前に待ち、生ビールが登場したところから食べ始めました。ちなみに、この1杯で飲むのを止めてしまったのには、完食せねばと構えなければならないほど食事の量が多く、黙々といただくことになったためでもありました。そういう意味では需要はあるでしょう。

前菜 ●鰻棒寿司 ●枝豆ムース ●茄子田楽 ●帆立ベーコン巻き ●蟹磯巻玉子 ●サーモン絹巻き
見た目どおりの味です。枝豆ムースなどは夏にぴったりでいい感じ。蟹磯巻玉子はザ・玉子焼き。なんというか、家庭の味というふうに表現すればいいかしら。

御吸い物 鱧吉野打ち 結び湯葉 青紅葉麩 松茸 三つ葉 柚子

松茸は真ん中にまっすぐ見えるそれ。ちゃんと香りもしたよ。鱧と松茸、秋を思わせる献立。9月に入っているものね。

向付 烏賊 海老 鮪 鯛 信州サーモンだったかと
すっかり記憶の彼方。確かどれかを味噌で食べるのを勧められたんだっけな。相棒の記憶によると鯛なのだけど、素直に山葵とお醤油でいただくほうが良かったです。

炊き合わせ 昆布豆富 冬瓜含ませ おくら含ませ 海老鮭煮 葛餡掛け
一方こちらは夏の名残り。

温物 黒毛和牛しゃぶしゃぶ 白菜春菊巻 榎木茸 葱笹打ち 薬味 ぽん酢
牛肉は大きな1枚ではなく切ってあったのだけど、それでも3枚は私たちには多かったです。ただ、とても美味しい霜降り肉でした。

焼物 岩魚塩焼き
立派な岩魚。出されたときには絶句したほど、既に満腹でした。付け合わせは杏だったか梅だったか甘酸っぱい果物だったという記憶。

揚物 天婦羅 海老 アスパラガス モロッコ隠元 ヤングコーン 天汁 茶塩
岩魚で満腹なのだから、揚げ物に至っては気合でいただきました。モロッコ隠元が美味しかったな。ヤングコーンのコリッとした食感も私は好きです。

満腹なら断ればいいのに、お米が美味しい土地柄なのでつい食い意地が。

お食事 玉蜀黍御飯 止椀 香の物
玉蜀黍ご飯となめこのお味噌汁。

水菓子 季節の果物
もしデザートにメロンが出されるなら断ろうかと思ったのですが、先に聞くのも図々しい気がして黙っていたらこれ。私が進んで食べない果物にメロン、スイカ、柿があるのですが、中でも子どものころから好きになれないのがメロン。あとは栗抹茶羊羹と葡萄2種。

朝食も続けます。前日と同じところへ通されました。箸袋に「おはようございます」と書かれているのは楽しい。デザートまですべて用意されています。

品数が充分というのは夕食と同じ。

出汁巻き玉子と焼き魚はたぶん信州サーモン。どちらも美味しくいただいています。

蓋付きのお椀の中身は肉と筍を甘辛く炊いたもの、もうひとつが茄子の揚げ浸しだったかな。

さらに鍋は鶏肉と豆腐、白葱、しめじ。

ご飯とお味噌汁だけが、あとから出されました。でも実は朝食を食べ過ぎるわけにはいかないのです。今回の旅行のメインは、この日のランチ。フレンチのフルコースなので余裕を残しておかねば。

それでも最後のヨーグルトまできっちりいただいてしまいました。旅館の朝食としては悪くないと思います。

ただ、夕食も朝食も食べ終えて退出するときに、スタッフは誰もいませんでした。食事のあと、ごちそうさまでしたと声を掛ける余地すらないというのは初めてで、食べたらご自由に退出をというのは、食堂以下のぞんざいな扱いに感じました。
やがて跡を継ぐ人が見聞を広め、新たな空気を入れたなら、古いながらも洗練された宿としてさらに発展できるんじゃないかなというのが僭越ながら抱いた印象です。