【ドイツ】ドナウ川の流れる世界遺産レーゲンスブルク旧市街散策-前編

2026年(令和8年)1月3日(月)

 

今回で最後にする予定の長距離路線、思い切ってピラミッドを見に行こうと決心し、年末年始の旅行を計画しました。決して訪れるはずのなかったアフリカ大陸でピラミッドを見たあと、乗り継ぎしやすいアテネでアクロポリスも見ようと立ち寄っています。前回は最後の訪問国ドイツでの最後の宿泊地、レーゲンスブルクのイタリアンレストラン「Puro」での遅い夕食などについて書いています。

fuwari-x.hatenablog.com

 

9:30、まだイルミネーションが残る中、旧市街の散策を開始します。ドイツ各旧市街では出窓をよく見かけました。

 

エルカー(Erker)と呼ばれるそうで、元は監視や防衛のため、やがて装飾を施すことでステータスを示す役割を果たしたそうです。

 

ドイツの旧市街は、冬のどんよりとした空と同様な石造りの建物を想像していましたが、どこもカラフルでかわいらしい街が多かったです。

 

再びやってきたNeupfarrplatz(ノイプファール/ノイファー広場)。現プロテスタント教会の前にある白い石のレリーフは、中世のシナゴーク(ユダヤ教会)の跡地を示しているそう。

 

しばらく歩くとハイド広場(Haidplatz)に入ります。赤い建物は中世の貴族の邸宅で、1444年レーゲンスブルク市が新計測所(Neue Waag)を設置するため購入しました。左の建物もThon-Dittmer-Palais(トーン・ディットマー宮殿)も、貴族の建物を大富豪ディットマー氏がが買い取って改修した宮殿で、今はレーゲンスブルク市の所有となっています。なぜかその前にある正義の女神噴水は布で覆われていました。

 

同じ広場にあるGoldenes Kreuz Hotelは由緒ある13世紀築のホテルで、16世紀以降、皇帝、王、諸侯、帝国議会の使節がこの宿に定住してきました。

 

1月3日はすでにクリスマスも終了。ホテル前はモミの木の集積場になっていました。

 

こちらは旧帝国議会場で、異なる時代の3つの建物で構成された市庁舎の一部です。ここでは150年間永久帝国議会が開かれていました。皇帝が議会に出席した際には、2階中央にある出窓から市民に姿を見せ、貢納を受けたそうです。

 

1階には観光案内所が入っており、上部には防御と抵抗を示す石の兵隊の彫刻があります。見張り番ですね。

 

最も古い部分は、高さ55m8階建ての時計塔。

 

時計塔に隣接して旧市庁舎です。帝国議会場1階には観光案内所が入っており、控えの間や会議室、地下の拷問室や牢など約1時間のガイドツアーでのみ見学が可能です。

 

旧市庁舎を曲がったところには高さ50m9階建ての金の塔(Goldener Turm)が建っています。13世紀に貴族がその力を誇示せんがためにだけ建てた家族塔です。こういうステータスの誇示ってわかりやすい。ニュルンベルクでも家族塔がありました。

 

こちらのBaumburger Turm(バウムブルガー・トゥルム)も同様に13世紀築の家族塔です。高さ28m7階建ての塔で、レーゲンスブルクにある20の家族塔の中で最も美しいと言われています。なんといっても特徴的なのは異なるゴシック様式の窓群。

 

これもまた13世紀築の貴族宅だったゴリアテハウス(Goliathhaus)で、巨人ゴリアテがダビデと戦う様子を描いたフレスコ画が描かれています。この建物の向かいの一角には多くのユダヤ人を救ったオスカー・シンドラーが1945年から5年間住んでいたという家があります。

 

ゴリアテハウスと向き合うように建つのが、ドナウ川に架かる橋のたもとに建つブリュック門(Brückturm)。13-14世紀に建てられた門塔のひとつです。

 

アーチがふたつあるのは1902年に路面電車を通すために拡張されたもの。右側の建物はかつての市の塩の倉庫(Salzstadel)です。

 

ドナウ川に沿った通り沿いには、12世紀に教会だったDoppelkapelle St. Georg(聖ゲオルク二重礼拝堂)と17世紀に市民の飲用水確保のために彫られたルネッサンス様式の井戸があります。教会は1900年代に入って隣の家を取り壊すときに見つかったそうで、今はレストラン併設のホテルとして運営されています。

 

ブリック門を抜け、シュタイナーネ橋(Steinerne Brücke)を渡ってドナウ川中洲にある宮廷の街(Stadtamhof地区)へ行きましょう。

 

こんな中洲に住宅、大丈夫なのかしら。ドナウ川はドイツ南部の黒い森を源流に国会まで流れる全長2,857kmの国際河川で、私はオーストリアのヴァッハウ渓谷ブダペストで見ています。

 

川を跨ぐように建っているのはホテル。ドナウ川越しにレーゲンスブルク大聖堂とシュタイナーネ橋の美しい景色を眺められる絶妙な場所です。

 

橋の上には橋の小人と呼ばれる石の像があります。急流で橋を架けるのが困難だったシュタイナーネ橋に携わる棟梁が、同じく建設中だったレーゲンスブルク大聖堂とどちらが先にできるかを見張っていたという逸話があります(ちなみにこの勝負にはシュタイナーネ橋が勝っています)

 

ドナウ川に架かるシュタイナーネ橋は1135-1146年建築のドイツ最古の石橋で、プラハのカレル橋(1357-1402年)などのモデルになったと言われています。

 

シュタイナーネ橋を渡り切った先が宮廷の街

 

美しく整ったきれいな街でした。左手に素敵な靴職人の店や右手には自然食品の店があってチーズを購入しています。

 

それでもこの美しい街にも戦争の傷跡は残っており、先の大戦中、左手前2軒目のザ・コロッセオという建物に400人以上の男性捕虜が収容され、劣悪な環境下で線路補修などの過酷な労働の従事させられ多数の人が亡くなったそうです。。

 

まっすぐに歩いて街を抜けていくと、ドナウ川の水門が設置されていました。中洲の中でも特に川幅が狭い場所で、水量を調節し運河として利用しているようです。

 

水門から宮廷の街へ戻ります。揃った高さ、カラフルな色合いが魅力的。

 

シュタイナーネ橋から、ニュルンベルク大聖堂ブリュック門塩の倉庫などが見られる美しい場所です。青空であれば一層映えたことでしょう。

 

ブリュック門をくぐってレーゲンスブルク大聖堂へ向かいます。

 

旧市街のランドマーク的存在のレーゲンスブルク大聖堂など、旧市街散策の後編は次回に続けます。

続く 【ドイツ】ドナウ川の流れる世界遺産レーゲンスブルク旧市街散策-後編

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