2026年(令和8年)3月20日(金祝)
相棒の誕生日のお祝いを兼ね、ANAダイヤモンド会員終了を前に最後にANA SUITE LOUNGEへ行こうよということで北海道へ来ています。前回は新千歳空港から送迎バスを利用して向かった宿泊先の「ホテルグランテラス千歳」の話を書いています。
17時の送迎バスに乗り、チェックインしたのが17:15。夕食の予約にはちょうどいい時間となりました。航空券の支払いをしそびれて一度は断念したものの、どうしてもこの寿司屋に行きたくて決行した今回の旅行。

徒歩10分足らずで予約の取れない人気店「北の華 はやし」に到着しました。本来この店舗は右に見えている更地にありましたが建て替え工事に入っています。今の店舗はカジュアルな姉妹店「鮨処 北の華」のものですが、工事完了までカウンターのみ「北の華 はやし」として営業しています。

北の華 はやしの予約は2月前の1日14時から。1部18:00~おまかせコース17,600円(+サービス料)ですが、建て替え工事中はサービス料なし。2部20:30~握り寿司のみのショートコース13,200円(+同じ)。

きれいなブルーが空間を引き締めているカウンター。

この方が店長と呼ばれていたので、たぶん鮨処 北の華のほうを切り盛りしている方かと。

本日のネタをちょっと覗きます。全体に大振りで立派。

相棒が気づきました。私の正面にある色紙が今は亡き安倍晋三元首相のものでした。銃撃された奈良市に建立された慰霊碑にも同じ「不動心」と記されているので、座右の銘のひとつだったのでしょう。

スタートの飲み物は、ビールがいいと相棒。相棒は中(910円)、私は小(680円)を。

ビールのサイズがどのぐらいの量か尋ねると、きちんとグラスを持ってきて示してくれる若いスタッフの丁寧さにも好感が持てます。

さて。大将がカウンターに入ってきました。カウンター内は大将と店長、そしてもうひとりの若い衆はどうやら修行中の息子さんのようです。顔がそっくり。何やら炭火で焼いています。白子?

1.天然トラフグの茶碗蒸し
いえいえ、白子ではなくトラフグでした。香ばしい香りがしています。

蕪のすり流しとお茶碗蒸し仕立て。外の寒さからゆっくり五臓六腑を温めてくれるスタート。

2.天然鯛
塩と山葵でいただく天然鯛。お皿も素敵でしょ。

3.子持ち鰊
子持ち鰊は海苔と北海道らしく山わさび(ホースラディッシュ)でいただきます。臭みのない鰊は函館の木はらでもいただきましたが、本当に美味しい。数の子のプチプチした食感と山わさびの味わいがマッチします。

4.北海道産鮑
贅沢な食材がバンバン出てきます。まずは塩と山葵で1枚。もうひとつは肝ソースでどうぞ、と。

その間、炊き上がったご飯を酢飯にして仰いでいきます。お茶目な大将は「仰ぐのはキティちゃんの扇子なんですよ。好きでね」ですと(笑

作業に見とれていると、その酢飯をひとりずつに配って「最後はよろしければ肝ソースと混ぜて食べてください」

雑炊のような感じで、濃厚な肝ソースとのハーモニー。これもまた一品と数えたいところ。

残りの酢飯は、藁いずみ(前にこの名称を調べたときは違う名前が出てきた気がするのだけど)に収めて乾燥を防ぎ保温。

ここで日本酒に突入を決めました。グラスは960-3,100円のラインナップ。ふたりで飲むのであれば徳利での用意も可能とのこと。

せっかくなので北海道のお酒の中からチョイス。ニ世古(ニセコ)のうち、旨味のある辛口と説明を受けた吟風(990円)をお願いしました。


お猪口はその都度、選ばせていただきました。こういうのも案外気分が上がるので、大事なサービスかもしれないですね。

5.天然帆立
スキンシップも大事だよねと、ここからはたびたび手渡しも加わります。天然の帆立に乾燥させた帆立パウダーをトッピングしての一品。

6.帆立の白子
これは初めて食べたんじゃないかな。帆立の白子に胡麻油をかけてあります。上質な胡麻油はコクだけをプラス。とろとろの柔らかさ。

7.乙部町の根ホッケ
「根」と名がつくのは回遊しないタイプのホッケだから。自家製の蕗味噌を合わせてあります。北海道の旨味が続々。

日本酒が足りない!女将さんにどれか生酒がないか尋ねると、石川県の手取川(960円)を勧められました。知っているお酒だからなぁと思ったのですが、この時期の手取川は絶対に美味しいからとの強い推薦。うすにごりで、シュワ感もあって大正解。


8.ヤナギダコ
珍しくてあまり流通していない蛸だそうです。真蛸よりも柔らかく、水蛸よりもしっかりしているそう。

9.北海道産水蛸
味比べに北海道の水蛸も置いていただきました。北海道は水蛸が主流だそうですが、なるほど全然味が違う。

10.ホタルイカ
たぶん「したたぶした」ホタルイカと聞こえたように思うのだけど、叩いたホタルイカだという説明でした。(追記:ブロ友さんより「チタタプ」と教わりました。ゴールデンカムイ好きであればどなたでもご存じのようですね。)

叩いたホタルイカにホースラディッシュと葉山葵を混ぜた旨みいっぱいの一品。山わさび、葉わさびを合わせるなんていう粋もプラスされています。

11.函館産ヤリイカ
手渡しされたのは函館で獲れたヤリイカ。薄造りでねっとりしていて美味しい。イカは大好物なのだけど、なかなかそう美味しいイカには出会えないので嬉しかったな。

12.鮪赤身
赤身の鮪が登場しました。これはトロではなくてもいいのでは?という旨み。

たまらず、日本酒を追加。女将さんのチョイスにお任せしてみました。少し前に蔵元へ行ったという高知の船中八策を勧められました。これも知ってるぞと思っていると、辛口だけではない船中八策を模索しているらしく、これまでのユーザーに不満を抱かせないよう、少しずつ味を変化させていっているそうです。これも美味しかったな~

13.鮪トロ
そこへ赤身に続いてトロの登場。自家製数の子を芯にして有明の新海苔で巻いてあります。いや、トロも抜群に美味しい。鮪を続けて出すというのもネタへの自信の表れかな。

ここでガリが出されました。大根の皮を干して甘酢で漬けたものも載せられています。ここからは、握りのスタート。

14.車海老
まだ元気な車海老が披露されました。触れば元気に飛び跳ねます。

その海老を、ほんの50秒だけ湯掻いた半生状態での握り。ひとりぶんずつ湯掻いては握っていきます。海老も好きなのよ、私。この半生というのが本当に美味しかったなぁ(しみじみ)。

15.春子鯛
かすごだいとも呼ばれる鯛の稚魚。

その少し前、塩で軽く締めている魚があったのだけど、これだったのかな?

16.ホッキ貝
丁寧な下処理をしたホッキ貝を、ホッキ貝の出汁で6秒湯掻いたというもの。旨みが一層増しています。

17.海老頭
先ほどの車海老を焼いたもの。揚げたものは天婦羅屋で出されるけど、焼いたものも丸ごといける。

18.鮪トロ
カムバック!この丁寧な切れ込みはなんぞ!握りのトロもまた絶品。

19.毛蟹タワー
毛蟹に蟹味噌を載せたものが手渡しでやって来ました。なぜにタワーかというと、まさに蟹をタワー状にしているから(笑

側面から見るとその状態がよくわかります。アイデアともてなし上手とで、カウンターまわりは楽しい雰囲気に包まれています。

20.雲丹
雲丹もまた新海苔で巻いて。海苔の美味しさでさらに雲丹が引き立つ。どれも王道のネタだけれど、間違いなく大将の手にかかると一段上がるわ。

シンプルなお味噌汁。奇をてらうものはなにも必要なし。

21.ハスカップ巻き
齧った状態を出して申し訳ない。ハスカップの酸味が梅っぽくて、押せ押せのネタが終わりに向かっていることを示唆しています。梅っぽいけど梅じゃない、その北海道らしさがまた舌に楽しさをもたらせてくれていました。


22.玉子焼き
ああ、これで楽しかった宴ももう終わり。でも満腹です。

23.桜餡の苺大福
この時期だけ、大福の餡を桜にするそうです。繊細な薄い求肥に薄く餡。完熟の苺との相性をよく考えられたデザートとなりました。

コース17,600×2+ビール910・680+日本酒990・960・1,530(たぶん)=40,270円
とても楽しめたし、どれも美味しくいただき、頑張って来た甲斐がありました。今回立て続けに北海道の寿司屋を訪れましたが、次回は函館か千歳か悩ましいところ。どちらも北海道らしさのある腕の確かなお店です。ただ、どちらのお店にも東京からの常連さんがいらしていて、いずれも声高に自慢話。赤坂に5億いくらのマンションを買っただのと大将に話すのには閉口しました。