2021年(令和3年)9月
特典航空券でまたしても大分へやってきました。前回は福岡県との県境にある中津市で鱧料理、今回は海沿いを南下した臼杵市でふぐ料理をいただきます。
前回はANAプレミアムクラスからの空からの眺めをご紹介しました。
臼杵駅から徒歩5分ほど。誰ひとり歩いていない静かな道を歩いて行くと、それらしき建物が見えてきました。
今日のランチはこちら 臼杵ふぐ 料亭山田屋 でいただきます。
ひっそりとした臼杵の町にひっそり佇むお店ですが、いくつか支店も出しており、そのうちのひとつ東京西麻布店はミシュランの二つ星を獲得しています。こちらはその本店で、食べログのブロンズアワーズを2年連続で受賞しています。
ふぐの郷臼杵の看板が掲げられています。フグといえば下関かと思っていましたが、臼杵にも美味しいふぐのお店が数多くあり観光協会のHPにも載せられています。
石塀に囲まれ敷居が高そうなお店でいて、この小さな町にあるせいか気軽にお邪魔できそうな雰囲気もあります。
電車の時刻のために、12時半という少々遅めのスタート。誰かいるのか?というほどひっそりとしています。
中庭から見える建物の雰囲気もいい。人の気配がないのは、この広い敷地のせいなのかもしれません。
いつ誰と訪れても、ほかのお客様とは顔を合わせずに済むかも。お忍び用?
私たちは、入口からすぐのお部屋に通されました。外側から見るとこんな感じ。
中は4畳ぐらいの小さなお部屋でした。
アクリル板も設置され、感染対策も万全です。
さて。今日はお昼限定のふぐミニコース9,075円(税サ込み)です。
まずはふぐ皮と長芋の酢味噌和えの小鉢。ふぐ皮大好き。長芋との食感が楽しい一品です。
圧巻がこちらのふぐ刺し。プリップリの身は至福の1枚。厚すぎず薄すぎず、食べごたえもしっかりあって、これだけあれば楽しむには充分です。来た甲斐があった~
ふぐの唐揚げも熱々で衣も軽く、淡白なふぐの旨みが引き出されています。
ビールを飲み終え、日本酒にいきましょう。そう。大分では飲めるのだ。4合は飲むだろうという換算で、地元臼杵の小手川酒造宗麟原酒を2合注文。


ところが、1合ずつそれぞれにサーブされてきたよ。それなら違う種類にしたのにね。
別注文したふぐ寿司1,000円。ふぐ肝がのせられて美味しい~ こちらは14,520円(税サ込み)以上のふぐコースにはついてきます。軍艦巻きとは想像していなかったなぁ。肝が効います。
ところが・・・続くこれ?なに?たぶん白みそで仕立ててあるお椀ですが・・・なんと、ふぐちりですって(絶句
感染対策のために、ふたりで鍋をつつかないように取られた苦肉の策なのでしょう。でも、ふぐちりがこんな姿って・・・美味しいんだけど・・・熱々でもないし。
ええ、ええ。最後に出されたこちらはふぐ雑炊ですよ(涙
盛り下がるじゃないですか。ふぐ料理のメインはやっぱりふぐちりから雑炊にかけてですよね?
食べている最中は、ふぐ刺しの感動の余韻もあったし、メニューをよく把握していなかったこともあって、気づいたら終わっていたという感じだったんです。お昼のコースだし、こんなものかもね、と。すべてはふぐ刺しで帳消しにできるぐらい満足できたし、それなりに楽しんだんです。
でも、帰ってきてから改めてメニューを見て、がっかり度がぐんと増しました。仮に具材の種類や量が一緒だったとしても、あんなふうに代用されちゃったら、ふぐなんてものはコースで食べたりしないよ、と。
最後のデザートはなんだったかねぇ。銀色のアザランが余計だね、と言いながら食べたんだけど。
そんなわけで、食べているあいだはそれなりに満足できたものの、振り返ってみると残念でしかなかった山田屋さんでした。でも、緊急事態宣言も全面解除され、徐々に元に戻っていくことでしょう。切にそう願っています。
裏口の方にあった亀の乗った縁起の良い石。山田屋を支えてくださいよ。
食事中、何組も帰っていく声が聞こえたので、この日も多くの人が訪れていたようです。それを感じさせない落ち着きはさすが老舗料亭。でも、コロナ禍で町もひっそりしていたので、今回は寂しくもありました。
次回は・・・ないかなぁ。夜コースでもお鍋で出さないということはないと思いますが、このふぐ刺しに匹敵する他店に挑戦すると思います。誤ったコロナ対策かなというのが個人的な感想。でも、相棒は特にそんなふうに感じなかったようだし、これを安心と思う方もいらっしゃるはず。ふぐ刺しは間違いない一品ですから、是非どうぞ。
次回記事はこちら。