英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【山梨】石和温泉「華やぎの章 慶山」5年ぶりの再訪

2022年(令和4年)10月22日(土)

 

全国旅行支援をきっかけに、何度も計画しては断念していた中央アルプス千畳敷カールへ行ってきました。前回は諏訪湖畔を散策し初島御柱祭を見学したことと、大満足のうな重ランチの話を書きました。

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上諏訪駅から次の宿泊先、山梨の石和温泉へ向かいます。JRで1時間半。上諏訪駅には足湯があるので、早くに到着したら利用してから出掛けるのもOK。結構賑わっているようでした。

 

石和温泉では5年ぶりの旅館に宿泊予定です。大型旅館なのでそういい印象はなかったものの、前泊と同じく最低限は兼ね備えているだろうという記憶。少なくとも食事は揚げたての天ぷらを移動式調理台で提供して回るなど工夫されていて、悪くはなかったはず。

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駅前はたぶん、5年のあいだに整備されていたんじゃないかと思います。当時は夜の到着だったので定かではありません。さすがは山梨県。多くのバラが植えられていて、しかもお手入れがいいので春のシーズンのように多くの花をつけていました。

 

駅ビルで面白かったのが、ワインのお試しコーナー。ご当地ワインの試飲ができます。1杯100-500円、量も25ml-85mlと幅があります。

 

試飲用のグラスを手に現金を投入、各ワインの上部にある注ぎ口からそれぞれに応じた量のワインが出てくるという仕組み。た、足りない。なんだ、安いと思ったら私が選んだのは25mlだったよ。

 

石和温泉駅からメイン通りを5分ほど歩くと本日の宿泊先である慶山に到着します。

 

嫌な予感。慶山の手前にたぶん以前は旅館があったはず。それが今は取り壊されて更地になっているために、前回は見えなかった慶山の北側があらわになっているのですが、これが古びているし、旅館前の駐車場にたむろしている誘導の従業員の雰囲気も良くない。

 

あっちゃー。部屋に入ってまずびっくり。手前右に見えるお手洗いのドアノブにビニールが巻かれています。感染症対策?私たちではなくドアノブを保護しているのか?

 

ビニールで巻かれたドアノブを触るのには、抵抗がありました。私たちのために交換したとは思えないし、していたとしてもこれはナシでしょう。

 

洗面所のドアノブも同様にビニール袋巻き。なんというか、病院にでも来たのかという扱い。

 

しかも、土足がどこまで可なのかが不明。扉からこっちに区切りはあるけど段差がないので、ここがスリッパゾーンなのかどうかいまひとつわかりにくいのです。

冷蔵庫は飲み物が入っていて、抜くと課金される昔ながらのシステム。そして持ち込みを発見したら料金をいただきますと書かれていました。えぇ、ミネラルウォーターの入ったペットボトルに至るまで持ち帰りましたとも。

 

料理はレベルダウンしていました。なんといっても、揚げ物を温めるためのコンロまであったことに驚き。揚げたては無理だから、冷たいのを温めて食べてね、という新システム。前泊の諏訪湖畔旅館「布半」はまだマシだったのか。 

 

鍋はチェックイン時にほうとう、すき焼き、寄せ鍋が選べました。寄せ鍋に変更しましたが・・・山梨県で海鮮を選択した私が失敗ですよね(汗

 

それでも、前泊の「布半」同様に、お米はとても美味しくいただきました。

 

調理長、パティシエとも5年前と変わっていませんでした。当時も格安プランの予約でしたが、同様の食事は高級プランとなって健在なようです。

朝ご飯のバイキングの方が、まだマシだった、かな。

 

さて。あと2点感想。

● 大浴場

大規模旅館の場合、改装にもお金がかかり仕方がないかもしれませんが、カラン・シャワーコーナーはステンレス製になっていました。まるで解凍された鮪でも調理するのかという設備で、げんなりしました。お掃除も時間がかからず、劣化もしにくく、旅館には好都合と思いますが、温泉旅館の設備とは到底思えません。

 

● 和太鼓ショー

従業員による和太鼓ショーは今もありました。社長自らバチを手にしていましたが、ワンマン社長が君臨している様子がありありと感じられ、これじゃダメだなと思いました。同じ苗字の若い男性も参加していましたが、お孫さんっぽい。彼が引き継いだ後の改革を待ちたいと思いました。

 

同じ旅館を私が再訪することはとても珍しいのに、ここまで悪化していることを見るとコロナ禍とはいえ残念です。

 

 

 

 

 

【長野】諏訪湖畔散策 御柱祭に遭遇&「うな藤」でうな重

2022年(令和4年)10月22日

 

全国旅行支援をきっかけに、何度も計画しては断念していた中央アルプス千畳敷カールへ行ってきました。前回は諏訪湖へ戻って宿泊した旅館の話を書きました。

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長野へは大阪在住時だけでなく東京へ来てからも、上高地へ行ったり、塩尻でワイナリー巡りをしたりと訪れています。当時はブログも書いていなかったので記録に残っていませんでしたが、諏訪湖では鰻も食べています。諏訪湖といえば鰻。今回、諏訪湖畔で泊まったのは、美味しいうな重も食べたいという目的がありました。

 

その前に、朝の諏訪湖散策です。時刻はまだ朝の5時45分。日の出時刻6時の少し前です。肌寒いとはいえ、薄手のダウンを着ていれば済む程度。

 

諏訪湖は1周16kmなので、4時間あれば回れるだろうと思います。でもとりあえず朝の散歩では、行けるところまで行ってみましょう。

 

諏訪湖畔にはナナカマド・ドウダンツツジイチョウケヤキ・サクラなどが植えられています。イチョウはまだ色付きはじめでしょうか。

 

前日のしらび平バス停よりぐっと下ってきているのに、諏訪湖畔の紅葉はかなり進んでいました。一応、秋に旅行したらしい雰囲気は味わえたかも。

 

反時計回りに諏訪湖を歩くこと30分。諏訪湖から中央本線沿いの谷間にちょうど位置しているのが富士山。おお~!!! 朝焼けと共に見えればいいのになぁと思っていましたが、それは叶いませんでした。

 

旅館から2.5kmほど歩いてから引き返しました。往復5km1時間半ほどの散歩です。

 

朝ご飯のあとは、早々にチェックインして出掛けました。気になっていたのは、前日見かけたこちらの案内。諏訪湖畔で御柱祭といえば、諏訪大社の木落としを想像してしまうけど、これは「初島御柱祭だよね?

 

9時になるのを待ち構えてコースの途中にある八重垣姫の像の前まで来たけど、ちらほらと法被を着た人を見かけるぐらいで、人出が増える様子はありません。

 

この時間は逆光ではないので、これなら兜を担いでいる八重垣姫の姿がわかりやすい。そして、御柱祭はその向こうに見える初島神社に向かうようだけど・・・?

 

引き返していくと、初島御柱祭の曳行が始まっているようでした。

 

でも、御柱といっても拍子抜けするほど木は細い。掛け声をかけながら数十人の氏子が御柱のまわりにいるとはいえ、地味な地元のお祭りといった雰囲気。

 

それでもテレビ局の取材が来ていました。遠く離れた場所からボートで初島へ渡っていくのも見ましたが、いまひとつハイライトがわからないまま私たちは見学を終えました。だって15時終了と書いてあったからね。後日ネット記事を探したところ、なんとあの御柱に氏子数人が乗って初島まで湖上をボートで曳行され、御柱を建立したようでした。250m沖まであの御柱で・・・なかなかワイルドですよ、それは。

 

ボートで向かう人たちを追っていくと、蒸気機関車D51が展示されていました。昭和18年に浜松工場で製造され、昭和24年から45年まで県内を走っていたそうです。

 

自由に車体に入り、機械に触れることもできます。ここを開けて石炭をくべていたんだな。

 

そしてこちら側に、きっと石炭が積まれていたんだ。なんと原始的な仕組みだったことか。役目を終えてまだ50年余りというのに、世の中は随分進化してしまいましたね。

 

さて。ランチにはまだまだお腹の減り具合も充分ではありませんでしたが、早朝から歩いたこともあって、これ以上諏訪湖を回る気にもなりませんでした。御柱祭もいまひとつわからないし、ちょっと早いけれど鰻を食べに行くことにしましょう。

前日現地をチェックしたのは2ヶ所。電車の時間との兼ね合いで、11時開店のお店をピックアップしていました。そのうちのひとつのお店で混み具合を尋ねたところ、お店の方の対応がとても良かったので、そのうな藤へ向かいます。もうひとつ地図に載せた

うなぎの老舗古畑も人気店です。

 

11時に到着すれば、並んだとしても入れないほど混むことはないという説明でした。というのも、前に下諏訪の小林へ行ったとき、ちょうど満席になってしまったので、かなり長時間待ったことがあったのです。そのときは非常に暑い時期で、待ち時間がつらかったことを覚えています。

 

でも、その小林の鰻がとても美味しかった記憶もあるので、今回も諏訪湖で鰻を食べたいと思ったのです。鰻といえば浜名湖というイメージが強いですが、かつては浜名湖の鰻が天竜川を上り諏訪湖で育ったそうで、今でも諏訪湖近辺には多くの鰻屋があります。

 

店内は18席。開店より少し遅れましたが、土曜日の11時過ぎだとまだ待つことなく通していただけました。

 

うな重松3,025円特上6,105円。うなぎの大きさや枚数によって値段が違います。

 

他にも酒の肴が揃っていますが、残念ながら到底食べられません。肝焼きう巻きのほか、牛すじ煮込みも美味しそうなのにな。

 

松のお重に肝吸いと香の物が運ばれてきました。

 

しまった。ピンぼけだ・・・松 3,025円です。尻尾のところじゃないし、このサイズ3枚は充分過ぎる量。

 

タレはあっさり仕上げなので、この濃厚なタレを追いダレとしてかけてくださいとのご案内。

 

一口食べて、しっかりした食感に驚きました。あれ?とまずは違和感。そして次に思い出しました。そうか!蒸していないんだ!そういえば関西の鰻はこういう味だった。

このうな藤さんは関東風に背開きにして、蒸さずに焼き上げる関西風で仕上げています。関西風や関東風などの違いをあまり感じない私が思い出したほど両者の違いは明白で、10数年のうちにすっかり関東風の鰻の味に慣れていたことに気づきました。香ばしくておいしい。

 

地域クーポンはこの鰻に消えました(笑

でも、うな重と瓶ビールで6,710円。お支払いしたのが7千円で収まるとは、なんともありがたや。めちゃくちゃ得した気分で諏訪湖を後にしました。うな藤、おススメです。

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【長野】諏訪湖畔旅館「布半(ぬのはん)」滞在記

2022年(令和4年)10月21-22日

 

全国旅行支援をきっかけに、何度も計画しては断念していた中央アルプス千畳敷カールへ行ってきました。昼に到着しての登山はナシと思っていたのであっさり引き返しましたが、往復3時間あまりで木曽駒ヶ岳までを往復できるとあり、多くの人がさらに先を目指していました。

私たちが散策した2,600m地点の千畳敷カールは紅葉には遅かったけれど、富士山も見える絶好の日和。そんな前回の話はこちらから。

 

 

駒ヶ根駅から上諏訪駅へはJRで1時間半-2時間。到着したときには夕刻に向かう時間、日差しが傾いてきていました。小さく島が見えるのは初島諏訪湖祭湖上花火大会の打ち上げ場所として造られた人工島です。

 

初島は250mの沖合にあり、花火の打ち上げと諏訪湖の安全祈願のため初島神社も建立されました。

 

手前には八重垣姫像。八重垣姫は上杉謙信の娘で、許婚の武田勝頼に危機が迫ったと気づくと、武田家の家宝「諏訪法性の兜」に力を借りようと兜を担ぎ、諏訪湖上を翔け参じたという伝説があります。

 

カルガモの行列?皆、こぞって湖に帰る時間帯。

 

17時の日没時刻までもう少し。明日はもう少し湖畔を歩くことにしましょう。

 

今年で終了してしまったという諏訪湖ウォーク。諏訪湖は周囲15.9kmに遊歩道がめぐらされているので、ランニングにもウォーキングにももってこいなのです。

 

今回のお宿、布半は諏訪湖畔にあります。正直なところ、目ぼしい旅館はすでに満室で、1泊34,000円/2名のこのクラスは私が好んで予約していた価格層ではあるのだけど、このところ徐々にランクアップしていたところから考えると、たぶん期待薄。

 

部屋は2階。全40室でそこまで規模は大きくないけれど、団体客向けっぽい室内。

 

入って左手(室内から見ると右手)にトイレ。きれいに改装されています。斜めに棒が渡してあってタオルをかけているのが笑える。

 

右手に洗面所。アメニティはありません。大浴場に用意されているものを使うのみ。

 

洗面所の隣にバスルームがありますが、こちらは使用しないので問題なし。

 

洗面所の扉前には冷蔵庫とグラスなどが用意されています。

 

部屋側からドアに向いて見るとこんな感じ。

 

とりあえず過不足なしといったところでしょうか。

 

部屋への案内がない代わりに、テーブルいっぱいに説明書きが広げられていました。

 

お菓子はどちらもいまひとつだったのが残念。

 

優秀だったのは、部屋から諏訪湖が望めるところ。いわゆる昔ながらの旅館という意味では、価格相応だと思います。

 

すっかり忘れていたのが地域クーポン。平日泊だったので1人3,000円分の地域クーポンがもらえます。長野県内ではさらにタクシーやバスなどにも同額のクーポンがもらえました。でも、電車は既にチケットを買っていたし、残念ながら使っていません。

 

旅行クーポンは旅館内の売店でも使えますが、お着き菓子が美味しくなかったのでここでは買いません。

 

さて。夕食までいっきにいきましょう。宴会場にテーブル、食事の用意はすでに整っています。グラスワインがサービスのコース。

 

前八寸 ●嶺岡チーズ豆腐 ●帆立もずく酢 オクラ 糸雲丹 ●公魚花梨等

嶺岡チーズ豆腐がコクがあって美味しかったかな。

 

椀替り 南瓜冷製スープ

撮り忘れていますが、案外美味しかったです。

御凌ぎ ●お焼き玉締め ●茄子味噌煮 蟹餡掛け

野沢菜のお焼きを丸ごと閉じ込めた茶碗蒸しは悪くなかったのに、全体のバランスからすると量が多いのと、ぬるいのが致命的。

 

御造り 時の魚盛り合わせ

説明なし。でもまぁ海なし県だしね。とりあえず用意されているといったところ。

 

煮物 車麩博多海老真丈 翡翠茄子 赤ピーマン 薩摩芋 隠元

豚の角煮のように見えるのが車麩。まぁ特に感想を漏らすものでもありません。

強い肴 みのり豚豆乳しゃぶ 水菜 しめじ 榎茸 豆腐 笹葱

せっかく美味しい豚肉ですが、分厚過ぎて食べにくいところが難点。

 

油物 信州サーモン香煎俵揚げ ライスペーパー釜盛り 野菜天婦羅 抹茶塩 稲穂 檸檬

あとで持ってきてくれるんだけど、冷たいの。意味がわかんない。

 

御食事 安曇野産ミルキークイーン 茸釜飯 鶏肉 生姜 油揚げ 止め椀 香の物

テーブル上で食事開始から炊き上げたご飯は美味しい。ここは朝ご飯もそうだけれどご飯は二重丸。

 

デザート ババロア 季節の果物盛り

 

食事は楽しめるものではなかったけれど、はじめから諦めていたのでさもありなんという結果でした。ドリンクメニューには日本酒も充実していたのに、生ビールのみで退散したという有様。致し方ありません。

 

長野には80場の酒蔵があるそうで、日本でも有数の日本酒醸造県というのに残念だったな。

 

お子さま連れで訪れるには、気楽でいいように思います。でも、名立たる料理の賞を10年連続受賞している料理自慢の宿という触れ込みは、誇大広告じゃないかな。

 

温泉は露天風呂もあって、全体に過不足なく揃ったお宿という印象でした。

 

旅館のそこここに飾られているかつての家具やお道具も悪くない見せ方です。

 

でも、食事会場のスタッフの給仕など、こなしているだけという感が強く、ファミリーレストランの雰囲気だったかな。

 

もう少しスタッフの所作を教育して、食事は熱いものは熱く持ってきてくれるだけでもかなり評価が上がるだろうと思います。諏訪湖畔の絶好の位置にあるだけにもったいない。頑張ってほしいです。

 

朝ご飯は手作り豆腐が美味しかったです。お米が美味しいので、朝ご飯の方がむしろ好印象でした。

 

1泊34,000円/2名-旅行支援10,000円=24,000円

旅行クーポン6,000円

 

【長野】駒ヶ根ロープウェイに乗って中央アルプス千畳敷カールへ

2022年(令和4年)10月21日

 

全国旅行支援が始まったらしいと聞いたものの、特に行きたいところが思いつかなかったのに、ふと何度も計画しては断念していた中央アルプス千畳敷カール行きが頭をもたげました。

千畳敷カールというのは、木曽駒ヶ岳などの中央アルプスの登山口にある場所で、標高2,612m地点までロープウェイでビューンと連れて行ってもらえるアルプス入門編のひとつなのです。むかーし、大阪から高速バスで何度もお隣の伊那へ出向いており、千畳敷カール最寄りの駒ヶ根で泊まったこともあるのに、付近の観光はしたことがなかったことが残念な思い出として残っていました。でも、あらためて行こうとすると、いまひとつ目ぼしい宿泊先もないのよね。さらに、突如思いついたところで直近の週末など空きの宿泊先もほとんどなし。

それでも、この機会を逃したらもうチャンスはないかもしれないと、わずか残っていた旅館ふたつを予約して出掛けてきました。駒ヶ根へ行くのは高速バスが安くて速いのでおススメ。直前だったけどハイウェイバス.comのWEB割引で3,600円だったよ。

 

休憩は途中の双葉サービスエリアで20分ほど。普段車に乗らないので、サービスエリアへ来るチャンスはこんなときしかない。ランチ時間は山の上にいるはずだから、何か買っておかなくちゃ。

 

ゲットしたのはなぜか京都の鯖寿し。お米は丹後産米って、全然ここに関係ないやん(笑

 

中央道駒ヶ根インターバス停までは3時間23分。途中、道路の改修工事があって少し遅れましたが、乗り換えの女体入口バス停までは5分足らずなので余裕で間に合いました。下車したのは10名足らず。千畳敷カールに行く人って少ないんだなぁと思っていたらなんのなんの。途中の菅の台バスセンターでは補助席まで使って満員になりました。自家用車の乗り入れはここまでなので、全員ここからバスに乗るのです。

全員着席が必須だったのは、しばらく乗るとわかりました。途中から狭く険しい山道に入るのです。九十九折りの急勾配を慎重に運転するドライバーさん。途中で「カモシカを見つけました」とバスを停車してくれました。「カモシカと言うけれど、実はウシ科です」

カメラ目線の一頭と黙々と草を食むもう一頭、帰りにも遭遇しましたが乗客のひとりが「こいつらが高山植物を食い尽くすんだ」とも言っていました。難しい問題ですね。カモシカはとても好奇心旺盛な動物だそうです。

 

ロープウェイ駅のしらび平駅ではロープウェイの往復券と帰りのバスを合わせて購入することができます。菅の台バスセンターにもチケット売場があるので、乗車された人たちのほとんどがロープウェイの乗車券も既にお持ちでした。駒ヶ根駅から出発する場合はバス往復2,100円+ロープウェイ往復2,540円です。(2022.11月現在)

 

売店で冷蔵庫下段に日本酒を見つけました。私たちに登山の計画はないし、ランチのときにちょっと飲むのにいいかな。辿-sen-600円は、千畳敷カールの雪解け水を使って作られたお酒です。

 

ロープウェイは満員。臨時便も出すようでしたが、帰りも混むので最終時刻を忘れないようにとのアナウンスがありました。千畳敷カールの紅葉は終わっていて、ロープウェイから見える中腹に移っていると聞きましたが、うーん、私の立っていた側は常緑樹を残して落葉していたな。

 

日本一の高低差950mを7分30秒で千畳敷駅まで上がります。ここにはロープウェイの駅に併設してホテル千畳敷があるんだよね。高低差だけでなく、2,612mにある千畳敷駅も日本一高いところにある駅、ホテル千畳敷も日本で一番高いところにあるホテルだそうです。

 

逆光でうまく撮れなかったのだけど、そのホテルの外観がこちら。見てのとおりこじんまりとしたホテルは、たった16室しか客室がありません。

 

さて。ロープウェイを降りて外へ出ると急峻な山々が見えますが、一番高いのが剣岳2,931mみたい。

 

左手に尖っているそれ、ね。そして千畳敷カールの「カール」とは、氷河期の氷で削り取られたお椀型の地形のことを指します。この角度ではお椀っぽく見えないかしら。

 

私のように軟弱に散策コースを回る人も、宝剣岳木曽駒ヶ岳などを登る人も、ロープウェイを利用した場合のスタートは同じ。信州駒ヶ岳神社から始まります。安全祈願してから気を引き締めて参りましょう。

 

ホテル千畳敷を横目に1周40分コースへスタートです。

 

目指すは下に見える剣ケ池。まさにお椀型のカール部分を歩いていくコースです。紅葉にはわずか1週間ほど遅かったようですが、それでも10数年の時を経てやっと来られたので気分は上々。

 

なるほど、これらがすべて色づいていたらさぞかしきれいだったことだろうな。

 

でも、この黄金色に輝く枯草もまた、この時期だけのものですもんね。正面に見えるのは南アルプス。あれ?遠く向こうに富士山が見える!右に薄く見えるそれです。

 

ちょうど真正面に富士山です。すごく薄い姿だけど、これならわかるかな?

 

私たちは富士山のある麓の方角ばかり見ていますが、多くの人はここから宝剣岳木曽駒ヶ岳への登山開始です。

 

ここからは登山の装備が必要と書かれていますが、ほとんどの人はそこまで重装備ではありませんでした。でも、特に上り始めが思いのほか危険で、負傷事故や落石が多いようです。下から見上げた印象は、自身の事故はともかく落石させるリスクも考慮すべきのようにも見えました。

 

登山者は稜線の凹んでいる箇所に向かって登っていますが、ゴツゴツとした岩場が続いています。歩き始めのこのあたりと同じような状態が続いているとすれば、事故多発地帯であることも頷けます。

 

どこを歩いているか案外確認しにくいでしょうか。これならどうでしょう。ジグザクとかなり多くの人が上を目指しているのですが・・・

 

木曽駒ヶ岳山頂までは2時間足らずで登れます。帰りはもっと早くて1時間半弱。なにしろ千畳敷カール2,612mまでロープウェイで運んでくれるわけですから、続く乗鞍浄土2,850m中岳2,925m木曽駒ヶ岳2,956mが比較的気軽にアタックできるのです。でも、3,000m近い山を登るわけですから、高山病にも要注意。慎重に行きましょう。

 

さて、お散歩コースの剣ケ池へ向かった私たちは、整備された道をのんびり歩きます。

 

登山者たちがいるのは右端の谷間部分。登山コースは木曽山脈の連なるところですから、木曽駒ヶ岳だけではなく方々へ向かうことができるでしょう。初心者から上級者まで混在しているので安易に先へ進まないことが大切だと思います。

 

剣ケ池からはホテル千畳敷が見えます。この池は夏の短い間にしか出現しないと書いてありました。雪解け水が溜まっているに過ぎないということでしょうか。このまわりにはベンチがあるので、お昼はここでいただきました。ロープウェイ駅で購入した日本酒を開けましたが、ふたりでたった180mlなのに標高が高いためかよく回りました。気軽に来られるとはいえ、なにかにつけ注意が必要ですね。

 

私たちの千畳敷カール滞在は2時間ほど。電車もバスも本数が少ないので早々に戻ります。ロープウェイには千畳敷カールから見える南アルプスの山が紹介されていました。向こうには3,000mを越える山が多くあります。伊那へ行っていたころの馴染みは仙丈ヶ岳3,033m甲斐駒ヶ岳2,967m

 

ちょうどロープで重なってしまったところに富士山が見えています。紅葉には遅かったけれど、いつもこんなに富士山が望めるわけでもないようだから、きっと恵まれた日だったでしょう。ありがとう。

 

紅葉はロープウェイの眼下あたりに移っていると言われていたとおり、帰りには色づいた景色も見られました。7分30秒の空の旅もおしまいです。

 

行きは急いでロープウェイ駅へ急ぎましたが、しらび平バス停まで戻ってくるとこの付近の紅葉もいい感じに色づき始めていました。

 

駒ヶ根駅まではバスで50分ほど。まだまだ早い時間帯だったので乗客も少なくて助かりました。

 

駒ヶ根駅から今夜の宿泊地の諏訪湖へ向かいます。駅近くのスーパーでGETしたのはお酒2種。ワインはこのあたりにありがちな甘過ぎタイプ。信州産巨峰を使用した㈱アルプスのその名も完熟と、西尾酒造㈱の木曽名物どぶろく風味の杣酒木曽のかけはし

 

電車は30分ほど遅れて到着しましたが、途中で竹の倒木があったためだそうで「伐採処理をしていたので遅くなりました」とアナウンスがありました。電車にノコギリが積まれているということか?車窓さんも大変だわ。

 

【青山】囲炉裏で炭火焼2度目の「たでの葉」秋のジビエを堪能

2022年(令和4年)11月

 

予約困難店の囲炉裏端でジビエ料理のお店「たでの葉」再訪です。前回4月の帰りには半年も先の予約して帰りました。というのも、価格の高くなる松茸の時期、相棒は興味がないのでスルーなんです。

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ただいま、絶賛ウォーキングに懲り中なので、最寄り駅よりはるか遠くから1時間以上かけ、てくてくと歩いて到着しました。

 

到着が早過ぎたので時間調整して10分前にお店に入ったら、すでに2組がいらしていました。小春日和の清々しく晴れ渡った日だったので、お店の入口も窓も全開。

 

店主はちょうど振り塩をして魚を焼き始めていました。見事な大きさ。11月末にはシーズン終了で魚は終わりと聞いていたので、ギリギリの時期だったと思います。

今回のゲストはおひとりさまの男性3名を含む12名。

 

私の座席のランチョンマットは店主の言葉(笑

 

前回は歯医者の予約があってあまり飲めなかったので、今回は日本酒と合わせられるのも楽しみにしていました。

 

さんざん歩いてきたので生ビールが美味しい!

 

徐々に火に近づけられて焼き上げられていく特大の魚。

 

1品目はお吸い物から。焼き白子と天然のキノコです。あ、そうか。今回も八寸はないのか。実は私、ここの八寸にずっと憧れていました。前回はすべてが山菜づくしの時期だったので、今度こそはと思っていたのに残念。お値段も16,500円から20,000円に値上げされているので、価格を抑えるためではないのでしょう。きっと今日の食材が贅沢なんだろうな。

焼き白子の焦げ目がモチっと香ばしく歯にくっつく食感も美味しい。天然キノコはつるりとしていて、天然にありがちな癖はありません。芽ネギがいいアクセントです。

 

2品目は小さな器。これ、いいなぁ。

 

蓋を開けると子持ち鮎の飯蒸し。醤油漬けにした鮎の子と身が濃厚。山椒がとてもよく合います。

 

3品目、じっくりと焼かれていた魚は熊本県川辺産白子入りの雄鮎。吊るされている魚も気になるが、タカハヤという魚でヤマメを捕るときに一緒にとれる魚だそう。あとで骨酒にして一緒に出しますとおっしゃっていましたが、私たちは2人揃って骨酒は鮎、タカハヤはいただけるとばかり誤って聞いていました^^;

 

右上に見えるのがその骨酒。下に見えるお酢で食べてくださいとのこと。特大の鮎は骨を抜いて提供していただきました。でも、ヒレも気を付けて残してくださいね、と。

 

振り塩が絶妙なのでお酢の必要はほとんど感じませんでした。香ばしい皮も美味しい。ただし、骨はすべて抜き切れていないので要注意です。

 

次のお肉が遠巻きに炙られ始めています。すごい脂身・・・ということは?

 

その前にお山の形のお皿に4品目。海老芋の唐揚げです。トッピングされた柚子が効いているし、なによりホクホクねっとりした美味しさが最高。もうひとつ食べたかった(笑

 

次のお肉が炭火に近づいています。

 

脇に置かれたタレをかけて、炭火にかざすと勢いよく火の手が上がります。おお~ 全員シャッターチャンスとばかりに乗り出していました。

 

香ばしく焼き上げられたのは5品目猪のロースたれ漬け。山葵とのコンビネーションがGOOD。柔らかい肉質はなかなかのもの。でも、私的には脂身はさらに焼いてほしいかも。

ちょうどこの日、鳥取で200kgの猪が罠にかかったというニュースがありました。美味しいんでしょうかね?と客人のひとりが尋ねたところ「いやぁ、期待できないと思います」と。年齢を重ねるごとに味は落ちる模様。ただ、あの猪は4-6歳と報道されていたので、そんな年数であんなに大きいのは信じられないとおっしゃっていました。

 

日本酒に入ります。一度飲んでみたかった栃木県㈱せんきんの生酛無濾過原酒仙禽に出会えました。

 

6品目は、丸大根の風呂吹きwith秋田産蕗の薹味噌。「蕗の薹はお見せしようと思っていましたが、間違ってすべて刻んでしまいました」。今の時期にはもう蕗の薹は顔を出し始めているそうです。ふむふむ、うちの庭に自生している蕗の薹も同じだわ。春の蕗の薹よりも苦味がかなり強いです。大根の炊き上がりはちょっと硬かったかな。

 

7品目が焼き始められていますが、いまひとつ全貌が掴めません。なにか巻いてある?肉そのものではないよね?

 

天然鴨のつくねでした。一口目はそのまま、次は大葉を巻いてどうぞ。おお~ これはこの日最大のヒットでした。つくねといえどもミンチではありません。どちらかというとスライスした肉を何重にも巻いてあるといった感じ。お箸で割いたら失敗して飛ばしそうという声もちらほら聞こえてきましたが、それでもやっぱりお箸で割ける出来。天然鴨の滋味が溢れる非常に美味しい一品でした。大葉との相性も抜群。

 

日本酒は秋田美酒福禄寿酒造㈱特別純米酒一白水成へ移ります。錫製のお猪口がずっしり重い。

 

今日はがっつりお肉が多いぞ。猪に比べて脂身は少なめ。こちらもたれを漬けてジュッと仕上げます。

 

8品目は蝦夷鹿の肩ロースたれ漬け。粒マスタードでいただきます。柔らかい肉質で良質のロース。脂身の焼き加減もこちらは好み。

 

火の始末がされ、鍋が登場しています。まだまだ日本酒も飲みたかったなぁ(笑

 

いつも抜群の気配りで対応してくれる女性スタッフとともに、手際よく取り分けられていくのは9品目猪+きのこ鍋

 

天然のナラタケ、ムキタケ、市販の舞茸、そして根付きの芹もたっぷり入っています。美味しい~

 

おかわりをしている人も多数。皆が食べ終えたあと、自然薯を入れてとろろ汁を仕立てていく店主。

 

とろろご飯の元となるご飯はむかごご飯。小ぶりのむかごは山芋ではなく自然薯のもの、と言われた気がするが逆かな。そういや、ちょうど家にあるむかごはいつもよりかなり大ぶりだったけど、そういうことなのか。

 

たっぷりのととろとむかごご飯。美味しかったな~と思ってたけど、そうでした。ここの〆は店主手打ちのお蕎麦なので、これで終わりではありません。

 

これがまた美味しいの。3口ぐらいの量ですが、蕎麦好きも唸るお蕎麦だと思う。よく締まっていて満腹のはずのお腹に染み入る。

 

芋羊羹は素朴な味わい。八寸が食べられないのは返す返すも残念ですが、とりあえず次回予約もして帰りました。もし、ジビエにだけ特化していくスタイルになるのなら、次回を最終にするかな。

 

ひとりずつ立てていただくお抹茶。客人の数名が予約がなかなか取れないと嘆いていましたが、予定が立たない人には難しいよね。夜の予約はもはや6月以降しか取れないらしい。ランチだと2月以降と言っていました。

 

さーて。こんなにも満腹になったなら、帰りも最寄駅ではなくもう少し足を延ばしてみましょう。この姿はもしや隈研吾の国立競技場かしらね。はじめて見ましたが、緑も育って思っていたよりもいい感じ。

 

他では出会えない食材に出会えるたでの葉、予約は有料サイトOMAKASEからですが、いつ見ても予約スタートすぐに売り切れています。運よくGETできたら、帰りに次回予約お願いしておくのがやはり良さそう。ごちそうさまでした。

20,000円×2+生ビール800円×2+日本酒1,300円×2+サービス8%=47,400円

omakase.in

 

【滋賀】近江八幡でヴォ―リーズ建築を楽しむはずだった-後編

2022年(令和4年)10月

 

大阪伊丹行きの飛行機が格安で購入できたので、突如として決めた大阪行き。私は相棒とは別行動で、かねてから再訪したいと思っていた滋賀県近江八幡ウィリアム・メレル・ヴォ―リーズの建築群を見に来ています。朝から東海道線が遅延で、観光に充てられる時間はわずか2時間。しかも、帰りの電車も時刻表通りとは限らないので、早めに出発したほうが良さそうです。

到着時には既に12時を回っていましたが、食べたかった近江牛ランチに時間を割くと、それだけで目一杯時間を使いそう。まずは見られるものを見てから残り時間で食べることにしましょう。

日牟禮八幡宮へ向かいます。八幡山のすぐふもとにあり、ちょうど登山道がここにありました。標高はわずか271.9mなので、ちょっと登ってみたかったな。

 

こちらの拝殿は1188年源頼朝の命により造営されたもの。

 

本殿は991年創建。数年前の台風で鬼瓦が破損したそうですが、今はもう八幡瓦も製造されていないので銅製に替えられています。

 

本殿に続く渡り廊下の向こうに、なにやら立札が。

 

水たまりのように小さな鏡池があり、その後ろにある岩は鏡岩と名が付いていました。虚偽の心にて鏡に写すと池に没すと云うと書かれていましたが、どゆこと?沈むの?死ぬの?なんにしても怖い~ どれが真の心か虚偽の心か、自分でもわからないことってあるやん。

 

能舞台では舞と謡を奉納されているようでした。関係者がひとりデジカメで撮影していたので、以後の行事の予行演習だったのかな。

 

私は横から入ってしまいましたが、楼門はこちら。八幡山へはここから左手にある八幡山ロープウェイに乗っても上がれます。でも、往復810円だったらやっぱり歩いて上るよね。なんせ271.9mだもの。それでも眺望は素晴らしいようですよ。

 

裏からばかり攻めてしまった私は、最後に鳥居に到着しました。なってないな。

 

鳥居の向かいには八幡東小学校として建てられた白雲館があります。1877年(明治10年)、大半は寄付から建てられたということなので教育にも熱心な地だったのですね。西洋建築と日本の伝統技術を取り入れた建物です。クラブハリエ 日牟禮館は、鳥居をくぐったところにあるのに、なぜに見逃した?

 

白雲館から1ブロック向こうに近江兄弟社があります。

 

1905年(明治38年)に英語教師としてこの地に来たヴォ―リーズが暮らし始めた場所です。彼が赴任した滋賀県立八幡商業高等学校の校舎はのちにヴォ―リーズが設計し、1940年竣工後、今も使われています。

 

そのヴォ―リーズさんは近江兄弟社の前にいらっしゃいました。

 

優しそうな眼差し。でも、ちょっとばかり短足じゃなかろうか(笑

 

ここから先はしばらく近江商人の町並みを見て歩きます。旧西川家住宅は、蚊帳や畳表などの商いで財をなした近江商人西川利右衛門の家。

 

続いて旧伴家住宅。やはり、蚊帳やイグサで作ったゴザ、麻織物で富を成した伴蒿蹊(ばんこうけい)邸で、江戸と大阪に店舗を持つ豪商でした。

 

伴蒿蹊は学問にも興味を持ち、本居宣長上田秋成与謝蕪村らと親交のある国学者でもありました。明治維新等の激動期に逆らえず終焉したのち家屋は八幡町に譲渡され、小学校・役場・女学校と変遷しました。

 

向かいには、近江八幡市立資料館があります。ヴォ―リーズ建築だった旧八幡警察署をそのまま利用しています。

 

残すヴォ―リーズ建築は池田町洋風住宅街。ヴォ―リーズ夫妻も住んだことがあるアメリカ開拓時代を象徴するコロニアルスタイルと呼ばれる建築様式の住宅です。

 

ダブルハウスと呼ばれ今も現役で住まいとして使用されていますが、もともとはアメリカ人スタッフに向けて大正時代に建てられたヴォ―リーズ初期の作品です。

 

このモダンな造りにヴォ―リーズ建築とくれば、近代においては多少暮らしにくいことはあっても、こだわりのある人がそれを楽しんでいることでしょう。

 

隣にはウォーターハウスがあります。ここも年に2回の公開時期で、2022年秋の入館料はアンドリュース記念館・ヴォ―リーズ記念館・ウォーターハウス記念館の3ヶ所1,000円。

 

ウォーターハウスはヴォーリズに出会いその人格、働きに共鳴し、近江での伝道に協力するため尽力した人物です。建物は3階建て11室でビルトインタイプの暖炉が5箇所、煙突が2本など規模が大きい建物で、2008年に近江兄弟社が修復し当時の美しいヴォ―リーズ建築を蘇らせており、外観から想像するよりもずっとシックで落ち着いたインテリアなようです。

 

同じ敷地の隣には吉田悦蔵邸があり、今も4代目がお住まいです。吉田悦蔵はヴォ―リーズの教え子で、のちに近江兄弟社の創立メンバーにもなった人物です。

 

最後に、思わず目を惹かれた建物は八幡小学校

 

調べてみると設計者は田中松三郎とありましたが、大正期に建てられた校舎のイメージを残すため、現在の耐震基準に合わせてRC構造にし、壁も木造ではなくモルタルによる下見板張り風に仕上げて建て替えたそうです。

 

八幡公民館もこんな素敵な造りでしたから、近江八幡市というのは町に沿う建築物をとても大事に考えているのでしょう。

 

その割に、近江八幡駅の駅舎には特色がなくてちょっと残念だったかな。

 

さて。とうとうランチにあぶれたまま近江八幡を離れることになりました。電車の本数と遅延を考えると、落ち着いて食べられるほどの残り時間がなかったのです。三条京阪から四条河原町へ歩く途中、初めて先斗町を通ってみました。かつて市井の人が気軽に通れる場所ではなかったはずが旅行者で溢れ、安価な飲食店も軒を連ねており、すっかり観光地化していました。

 

そしてなんと私のランチは、京都河原町高島屋地下で買った下鴨福助の花てまり弁当1,404円。これも電車までの残り時間わずかでなんとか買い求めた一品です(涙

 

しかも食べられたのは出発まで1時間を切っていた伊丹空港ANAラウンジ。

 

救いは各種飲める生ビール!!!まぁ、お腹もすいていたし、美味しかったけどね。

 

お土産を買おうとANA FESTAに寄りましたが、まだ夕刻と言える時間にお土産といえるものはほぼ売り切れ状態でした。

 

コロナ禍で在庫を抱えない工夫も必要なのでしょう。このごろデパ地下でも夕方の品揃えがぐっと減ったことを感じます。でも、そのほうがふつうの姿ですよね。

 

駆け足で回った近江八幡。隣の安土駅にも足を延ばし、安土城跡を上ることも目論んでいました。もう再訪はないかなと思っていましたが、帰宅後に落ち着いてくると、次回はヴォ―リーズ建築を巡るツアーに参加してみたいと思ったりしています。1600もの建築物を遺したヴォ―リーズ。探し求めて各地を歩いてみるのもまたいいかもしれません。

また、近江八幡は新幹線で米原駅から乗り換えるのが一般的ですが、伊丹空港からも1時間40分ほどでアクセスでき、思いのほか近いです。ぜひ、近江八幡観光物産協会のサイトから観光モデルコースをご覧になってみてください。いろんな視点での近江八幡が見つけられると思います。

 

【滋賀】近江八幡でヴォ―リーズ建築を楽しむはずだった-前編

2022年(令和4年)10月

 

大阪伊丹行きの飛行機が格安で購入できたので、突如として決めた大阪行き。私は相棒とは別行動で、かねてから再訪したいと思っていた滋賀県近江八幡ウィリアム・メレル・ヴォ―リーズの建築群を見に行くことにしました。ただ、朝から東海道線の遅延情報が出ており、京阪三条駅での情報は40分遅れ。うーむ、そうでなくとも厳しい行程なのに行けるかな。京都に留まっておく方がいいかな。

とはいえ、滅多にないチャンス。40分遅れということはその前の電車に乗れる可能性もあるというわけで。しかし、ちょっと知った路線ということもあり、飛び乗った電車が湖西線だったと気づいても後の祭り。琵琶湖東岸へ行くべきが、枝分かれして西岸へ行ってしまった・・・そこから別の合流方法もあるけれど、なにぶん本数の少ない路線だし、スマホの充電も充分ではなかったので路線検索もできず、戻って乗り換えてさらに近江八幡への到着が遅くなってしまいました。

しかも、駅から観光の中心地までは徒歩20分ほどあるんだよ。バスの時刻を調べる余裕もなく、歩き始める私。スマートウォッチで歩数稼ぎでもしてなかったら、こんなハードな行程は決行しなかったに違いない。

しかし、とりあえず最初に到着したヴォ―リーズ建築第1号のアンドリュース記念館でがっくり。10数年前に来たときは、たぶん無料だった数々の施設はすべて有料化されていました。でも、あとでよくよく調べてみると、普段は非公開の3施設を年に2回だけ一般公開しているというまたとない機会だったのです。でも、観光に充てられる時間はランチを含めて2時間。有料でじっくり見学なんてしていられない。

 

アンドリュース記念館の後ろには近江八幡教会安土桃山時代織田信長キリスト教に寛容だったというけれど、それでもこの地で布教活動をすれば、風当たりは相当あったんじゃないかな。一時、読み漁った玉岡かおるの『負けんとき』で、その妻、満喜子を通しての日々を読んだ記憶が残っています。

 

本能寺の変織田信長を亡くした安土城下の民を近江八幡に移し八幡山城を築城した豊臣秀次は城下町を開き、商いの町としての基礎を築いています。地名の由来が掲げられているので、それを見ながら歩いても楽めます。

 

ところで、ヴォ―リーズメンソレータムで有名な近江兄弟社の創業者のひとりです。そして、関西学院大学神戸女学院など多くの学校や教会などに西洋建築を残した建築家でもあり、キリスト教伝道師でもありました。

旧八幡郵便局

 

旧八幡郵便局は1階のみ無料で見学ができました。丸みを帯びたアーチ状の廊下などが、いかにもヴォ―リーズ建築。

 

柔らかい光が入るガラス窓も素敵。そういえば2年前のGoToのときに、神田駿河台にある山の上ホテルに宿泊しましたが、ヴォ―リーズ建築でした。

fuwari-x.hatenablog.com

 

その隣にあった雰囲気のいい建物は酒游館という西勝酒造が展開するレストランだったようですが、開いている様子はありませんでした。

 

旧ヴォ―リーズ邸だった一柳記念館。こちらもアンドリュース記念館と、あとで行くウォーターハウス記念館と共に年に2回の一般公開中でした。

 

暖炉の煙突や両開きの窓などに洋風を感じさせる一方で、日本人の妻のために和室を取り入れるなど、使い手をいつも意識したヴォ―リーズ建築らしい配慮が見られるそう。

 

ヴォーリズ邸の裏手には学校法人ヴォ―リーズ学園近江兄弟社中学校・高等学校の校舎があります。

 

その中のハイド記念館は見学可能だそうですが、在学生が登校していたので躊躇ってしまいました。とても素敵な校舎で、こんなところに通えるなんて羨ましい。

 

急ぎ足でヴォ―リーズ建築を攻めていくと、これで東側の半分はとりあえず見られたよう。西側へ向かう途中で見つけたこちらは、旅籠 八...(わかつ)。畳屋だった建物をリノベーションした1泊2名で10万円超の高級旅館です。

 

覗くに覗けない、でも覗かずにはいられない魅力的な造りでした。レストランかと思ったのですが、まったく人の気配がなくてこのとき真相はわからず。でも、とてもいい雰囲気でした。

 

さて、この旅籠 八...の後ろには八幡堀があります。近江八幡の観光では、ここの水郷めぐりが人気。桜と菜の花の季節がおススメです。

 

10数年前、子どもたちを連れてこの水郷めぐりをしています。

 

今でこそ美しい水郷ですが、一時は元の姿すら見えないほどヘドロが堆積し、蚊や蝿の発生源と不法投棄の場所となり果てていたそうです。国による埋め立て予算も計上されていた中、地元青年会議所が県と折衝を重ね、自主清掃活動を行い、やがて共感の輪が広がり復元することができました。

 

美しくなった水郷ではじまった水郷めぐり。運航会社によってコースはいくつかあるのですが、手漕ぎ船の場合は葦の群生地帯を通るときに風の影響を受けやすく、強風の日は運休します。私が予約した日も風が強く、直前まで出航するかどうかわかりませんでした。

 

記憶力に難のある私ですが、ここへ立ったときにはっきり思い出しました。乗ったのはここだったな、と。しかも、乗船中に近江牛のすき焼きをいただくコースだったので、水郷を楽しむというよりは、ひたすら食べていました^^;

 

ヴォ―リーズ建築は思い出せることがなかったし、時間が足りなくて堪能できなかったけれど、懐かしい記憶が蘇りました。まぁ来てよかったんじゃないかな。

 

近江八幡といえば、和菓子で有名なたねややバームクーヘンのクラブハリエの創業の地としても有名ですが、当時はクラブハリエ 日牟禮館ができて割とすぐだったんじゃないかと思います。今回はすぐそばを歩いていたはずが見つけられなかったので、私の記憶にあるガラス張りの建物が日牟禮館だったかは不明ですけど。さらにもう少し足を延ばすと旗艦店のラコリーナもできていて、ここならではのデザートもいただけるみたい。

 

たねやよりも目ぼしい観光地をチェックしようとかわらミュージアムへやってきました。ここも入館料がいるのか。

 

建物の外には、八幡瓦を焼成するためのだるま窯が展示されています。

 

八幡瓦は、安土桃山時代八幡山城築城で製造が始められたのち、江戸時代以降は地場産業として300年以上続いたそうです。

 

かわらミュージアムは10棟からなり、瓦だけでなく町の景観に溶け込むよう作られており、季節の草木も多く植えられています。また、敷瓦に工夫が凝らされていたり、建物のあちこちに飾り瓦も配置されているようなので、いろんな楽しみ方ができるようですよ。

 

さて、これより近江商人の信仰を集めたという日牟禮八幡宮へ向かいます。