英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【神楽坂】東京ミシュランガイド一つ星 日本料理店「ふしきの」

2021年(令和3年)11月

 

yahoo!ブログ時代からのブロ友さんであるこにゃくうさん食レポを読んで以来、いつかは行きたいお店のリストに入っていた神楽坂の日本料理店「ふしきの」。ふだんは予約困難店でも緊急事態宣言中なら空きがありました。でも、日本酒なしにこれは美味しく食べられないので、緊急事態宣言が明け、日本酒の提供再開が確定的になりそうという見通しが立った段階で予約しました。娘の誕生祝いをここで、というのがこの日の集まりです。

 

神楽坂のメイン通りから中に入ったところにあり、GoogleMapを片手に歩いてもなかなか行き着かないお店です。海外で待ち合わせても苦なく到着する娘が、まさかの迷子。迎えに出なくてはならなかったお店の位置はこんなビルの2階。

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夜のコースだと私たちには量が多いので、ランチコース11,000円を利用します。日本酒のペアリングは4,400円〜。12時に伺うと、カウンターには5人分の準備がしてありました。私たちと、もう一組のカップルがこの日のメンバーです。その人たちも夜の量は食べられないのだと話しているのが聞こえました。

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天井の一部が低い造りだそうで、圧迫感を押さえるためにアーチにしてあります。材質は屋久杉だそう。

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まずは、乾杯の一杯として開運(静岡 土井酒造場)を選んでいただきました。生酒が好きと伝えてあったので、スタートは生酒からです。

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器もお祝い用に朱い塗。一品めは北海道産平目の昆布締め

でも、すみません。美味しかったとしか書けそうにないので感想は省きます。どう形容すればいいのか私にはじゅうぶんに表現する言葉がありません。ただ、どれもまた出会うことが難しいほど素晴らしいお料理でした。

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2杯目は五凛(石川 ㈱車多酒造)。石川県のお酒では宗玄が好きなのですが、同じく宗玄が好きな娘は、このお酒もとても気に入っていました。

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お椀の中身は、聖護院大根、鮑肝、ヒラタケ、ハナビラタケ

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天遊琳(三重 ㈱タカハシ酒造)からはぬる燗の提供でした。カウンターのところにお燗用のお湯が一定温度で保たれています。きちんと温度を測り、毎度テイストしながら提供してくれます。

タカハシ酒造は伊勢神宮にお神酒を奉納し続けている蔵元で、左側のお酒は15年長期熟成酒。味の強い肉にも合うお酒とコンセプトのこのお酒を、魚向けに少し口当たりを軽くするため2種をアッサンブラージュさせるという新しい飲み方を紹介してくれます。

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合わせる料理は、三重のトロ鰆と熟成させて寝かせた氷見の鰹

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この美味しさといったら、延々と食べ続けたい、なくなってほしくない、そんな一品。

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江戸前カマス幽庵焼きはねぎソースと舞茸が合わせてあり、菊花大根がはしやすめになっています。お酒は撮りそびれましたが、乾坤一(宮城 ㈲大沼酒造店)でした。お皿に合わせた酒器は金接ぎがして使い続けていて素敵。

焼き加減(炙り加減?)が絶妙。脂ののったカマスはそうでなくとも好きな魚。

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大治郎(滋賀 畑酒造㈲)は、創業者の名前を冠したお酒。

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蕪の蓮根蒸しには、煮穴子と車海老が入っていました。

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次の蒼空(京都 藤岡酒造㈱)の飲み方はちょっとした提案がありました。

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お猪口が3種類。口の大きさで味わいの違いを楽しんでください、お好みはどれでしょう?という問いでした。私はまろやかになるよりシャープな方がいいみたい。狭い口の方が好みでした。

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メインは、こんな秋の彩りです。1時の位置から時計回りに、あん肝にはちり酢をジュレにしたものがのっています。サバの棒寿司熊本赤牛甘タコの柔らか煮、レーズン、胡桃入り松笠焼き真鯛龍皮巻き玉子北寄貝、そして中央になまこです。

味の記憶って、残らないんだよなぁ・・・私。残念でたまらない。

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このカウンターには、飲みごろを待っているものなども併せて常時60種類以上の日本酒がキープしてあるそう。入りきらずに自宅にも保管してあるとおっしゃっていました。どれも味がわかるなんて、私には考えられない。羨ましい・・・

五凛がもっとも好みだったという娘が、同じ石川県の宗玄も好きだという話をするとそのストックから出してくれました。飲み比べると、やはり好みは宗玄だそう。生酒も燗も楽しませていただきました。そして、生酒でも燗にして美味しいものがあることも教わりました。奥が深い。

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最後のご飯は控えめにお願いしましたが、いや、普通サイズで良かったかも。鯛の胡麻茶漬けだったのですが、胡麻をよく練って漬けてあるんでしょうか、めちゃ美味しかったんです。鯛茶漬けでもこんな工夫ができるんだなぁ。

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デザートはきんつば。胡桃が効いて美味しい。

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最後に料理長がお出ましになり、お抹茶を点ててくれました。

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器とともに楽しむふしきのミシュランガイド東京で、創業翌年から8年連続一つ星を取っています。

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ふしきのにはギャラリーもあり、酒器を中心とした作品が展示されています。無骨なタイプが存在感を表していました。購入もできますが、手の届くようなものはあまりないかも・・・

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お支払いは57,400円

ランチ11,000円×3+日本酒ペアリング(ランチ時)4,400円~×3+サービス料10%

割り切れないので日本酒ペアリング代は不明ですが、約7,000円/人でした。

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