英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【青森】2日目-2 十和田湖から奥入瀬渓流を散策

2022年(令和4年)4月

 

いつかは桜を見に行きたいと思っていた弘前城のさくらまつりを見たいと計画した今回の旅行。次の目的地は、コロナ禍で一度断念した奥入瀬渓流です。

前回は青森市民の台所、市役所下に位置するアウガ新鮮市場と、八甲田山と温泉地を経由しながら走るJRバスの様子を書きました。

fuwari-x.hatenablog.com

 

前回、奥入瀬渓流行きを計画したのは2020年12月のこと。直前にGoToトラベルが中止になり、全47都道府県完遂を目前にしてキャンセルしています。再チャレンジにあたり、ANAユーザーにとってアクセスしにくい青森に行くならば、奥入瀬渓流だけでなく、できればその先の十和田湖だって見ておきたいと考え、コースを決定。

JRバスは、奥入瀬渓流に差し掛かりました。地図上ではどうなっているかさっぱりわからなかったこのルートですが、JRバス車内での観光ガイドによると、車道に沿って渓流があること、車道との高低差がほとんどないことが特徴ということでした。確かに。

 

奥入瀬渓流は14.2kmの散策路が整備されています。全行程5時間のところ、私の持ち時間は3時間。十和田湖を見ずに終わるのは心残りになりそうなので、まずは十和田湖まで行ってから戻ることにしました。選択から外れた下流域は川幅も広く、渓流美を堪能するというよりは森林散策のようなので、まぁいでしょう。

 

でも、渓流沿いに高低差なしに車道があるということは・・・十和田湖に到着するまでに、全部見終えてしまうということになるんです。しかもJRバスは観光ガイド付き。ここが散策終了候補地点のひとつ馬門岩だな。もう見ちゃったよ(笑

 

しかも、十和田湖といっても終点の乙女の像がある十和田湖休屋まで行ってしまうと散策時間がなくなるので、十和田湖が見える最初のバス停子ノ口で下車しました。十和田湖唯一の川が奥入瀬川で、子ノ口がちょうど奥入瀬渓流散策の始点になるのです。ところが、レストランや遊覧船があるはずなのに、船の形跡すらなく店もすべて閉まっているではないですか。

 

しかも、ここから見る十和田湖は湾内に迫り出す御倉半島が視界を遮り、あんまり湖からの景色も望めない。だーれもいない湖岸で呆然とする私。ランチはどうする?

 

案内図左端の子ノ口から、休憩所のある石ヶ戸までの所要時間は3時間。うまくいって到着は14時になっちゃうんだけど。

 

こちらの案内図を辿るならば、左側の十和田湖から右へ歩いて行くのが今回のルート。湖には遊覧船のマークも見えますよね。コロナ禍で運休としても、いったいどこへ行ったんだ?

事前に環境省国立公園へ出かけよう!と、十和田湖国立公園協会散策マップなどで所要時間を調べてから行きましたが、そこに記されている所要時間はかなり正確でした。3時間後、ランチにありつけるんだろうか。

 

前半はケヤキやブナの林を歩くだけで、見どころは特にありません。十和田湖を見るために子ノ口まで乗ったばっかりに、次の見どころまで30分も歩くんかーい。

 

しかも新緑には早く、緑あふれる奥入瀬渓流には程遠い。それと失敗したのは、奥入瀬渓流は流れに逆らって下流から歩く方が、流れの速さや美しさを体感できて断然いいということにも気づいてしまいました(涙

 

それでも上流域を1/3ほど歩き進めると、奥入瀬渓流の滝のほとんどが集中している瀑布街道のエリアに入ります。最初に現れたのは五両の滝

 

近づくと段々の岩のあいだを流れてくるカッコいい滝ではないですか。ここから始まる滝の連続に期待が湧いてきます。

 

続くは銚子大滝。子ノ口よりひとつ手前のバス停です。ここから散策を始めれば時短になったんだけど、私の性分だとやっぱり十和田湖を見ておくのは必須だったかな。

 

銚子大滝は奥入瀬渓流本流に唯一かかる滝で、高さ7m幅20mほどの滝です。

 

ほぼ直角に切り立っているため魚類が遡上できず、かつて十和田湖には魚がまったく住んでいなかったと言われており、魚止めの滝とも呼ばれています。

 

続いては、九段の滝。その名の通り九段あるかも。水量は多くありませんが、15mの落差があります。

 

姉妹の滝。並んで二筋流れていることからつけられた名前だと思います。

 

双子白髪の滝。散策路にはときどきベンチと椅子があり、私たちはお土産とペットボトルに移し替えた前日の日本酒で空腹を凌ぎつつ歩きます(笑

 

不老の滝。途切れることなく長く流れ落ちているからかしら。

 

対岸にあって近づけない白糸の滝。冬の厳しい寒さで、これらの滝は青く透明な氷の柱になり、冬の造形を創り出すそうです。冬の氷瀑ツアーも、渓流と並走した車道からなら可能だね。

 

白絹の滝

 

玉藤の滝。道路の向こう側にあるので全貌は撮れませんでした。瀑布街道はこのあたりで終わり。この先からは中流域になります。

 

中流域は、雲井の流れ白銀の流れなど渓流美に名前が付けられていますが、どこがそこというのは、いまひとつわかりませんでした。

 

雲井の滝。こちらも道路の向こう。でも、玉藤の滝とは違い道路に上がれたので、さらに近づいてみます。

 

高さ20mから豊富な水量で流れ落ちるので、これまでの中で一番激しく見応えのある滝です。

 

次の千筋の滝はバスからも見たのですが、なかなか印象的な滝です。

 

その名のとおり、流れ落ちる水が細かい筋になっていて、千筋と形容したくなるような美しい細い流れを作っています。

 

三脚を持った人にも尋ねられたのですが、「〇〇の流れ」と名付けられている場所は、どれがどれかいまひとつわかりません。ただ、このあたりがもっとも激しく美しい流れを作っていました。たぶん、飛金の流れのあたり。

 

続く九十九島阿修羅の流れがこのあたりだと思います。

 

行きに車窓から見た馬門岩バス停のそばにある屏風岩まで戻って来ました。バスの到着時刻まで30分あるので、休憩所のある石ヶ戸まで行きたい!所要時間は25分なのでギリギリなんだけど(汗

 

中流域の流れは変化に富んでいて流れも豪快、見応えがあります。

 

石ヶ戸の瀬のあたり。ツアーで訪れた場合は、このあたりを少し散策するようです。もし短時間で散策するのなら、雲井の滝バス停から石ヶ戸バス停までの2.8km1時間のコースがおススメ。

 

石ヶ戸バス停に到着。思いの外、近かったのでホッとしました。今はコロナ禍による減便で、八戸行き青森行きがそれぞれ1日2便、蔦温泉止まりが1便あるだけです。

 

石ヶ戸も見てきました。石ヶ戸いしけどと読みます。ケドとはマタギの言葉で小屋。幅10m厚さ1mの巨大な一枚岩がカツラの木にもたれかかるようにして、自然にできた岩の小屋を作っていることから名付けられています。

 

石ヶ戸休憩所では売店があったし軽食も取れるようでしたが、そこまで時間は残っていません。バスで奥入瀬渓流館まで行けばまたランチのチャンスがあるでしょう。

定刻より若干遅れてバスが到着。バスに乗ると、青森から同乗していた人たち数組が乗っていました。みんな目的地が違ったんだね。宿泊者以外は奥入瀬渓流館バス停を経て青森へ戻るのでしょう。

 

奥入瀬渓流館ではランチを食べるにも特に目ぼしいものはなく、徒歩5分の隣のバス停、焼山へ行ってみました。こちらも既にラストオーダーは終わっており、昼ご飯ナシは決定。しかも次のバスの時間まで1時間ありますorz

ここの売店は充実していました。お土産物だけでなく農産物もあり、朝採れのタラの芽が10個ぐらい入って350円!!!撮り忘れたのが残念。天婦羅にして美味しくいただきました~

 

焼山からは十鉄バスが出ています。JRバスのように観光客に向けたバスではなく、ローカルバスで、土日は1日3便。待ち時間でさらにお土産を食べ、お酒を飲み干しました。

 

もう後は飛行機に乗るだけですが、JRバスでも十鉄バスでも空港行きのバスには間に合いません。いずれにせよ、どこからかタクシーで向かうしかないのですが、それなら見たい場所があったので、1時間早い十鉄バスを選択しました。最後の目的地に向かいます。