英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【青森】2日目-1 青森市民の台所アウガ新鮮市場&八甲田山の温泉ルート

2022年(令和4年)4月

 

いつかは桜を見に行きたいと思っていた弘前城のさくらまつりを見たいと計画した今回の旅行。弘前ねぷたと青森のねぶたも見学し、青森駅近くで1泊しています。人気(ひとけ)はないのになぜか目ぼしい飲食店は満席という謎の青森駅周辺。

fuwari-x.hatenablog.com

 

朝食付きのプランではなかったので、朝から出掛けます。閑散とした青森駅周辺で何が食べられるんだろう?まずは、前日気になっていたアウガ鮮魚市場をチェックしに行きました。すごいと思うのは、なんと青森市役所の地下にあるのです。駅地下でもあり絶好のロケーション、本気で観光に力を入れていますよね。

 

前日行ったときは、まだ営業時間内だったのですがすべて終了していました。市場だもんね、やっぱり朝が早く夕方になる前には閉めちゃうんでしょう。

 

朝6時過ぎ、まだ開いているお店は少なかったのですが、ぼちぼち準備が始まっていました。アウガ鮮魚市場には40店舗以上が入っています。

 

地魚や筋子はもちろんのこと、塩干物、野菜や果物まであり、地元市民にも人気の市場です。残念だったのは、青森の地酒を扱っている酒屋があったこと。私たちは8:40のバスで出発するので、開店には間に合いません。青森の生酒、欲しかったな。

 

最近、私たちは出掛けるときに保冷剤や保冷バッグを持参するのですが、ここでは無料で梱包してくれるというので、メバチマグロや北寄貝等、買ってしまいました。結構長時間持ち歩くんだけど大丈夫かしら。

 

飲食店も4軒入っています。人気だったのは丸青食堂。料理の種類も多く、早朝からひとりでぶらりと立ち寄っているような人を何人か見かけました。ただ料理はちょっお高めで、2千円前後が多かったかな。

 

私たちが入ったのはすし処三國。この時間にお寿司はありませんでしたが、1,000円の格安メニューがあったから。でも、青森での朝ご飯と考えるとこれでも高めに感じます。

 

本マグロ中落丼(中トロ入り) 1,000円

 

青森産サーモン中落丼 1,000円

どちらも、美味しくいただきました。前日から3連チャンで魚づくし(笑

 

セットにお味噌汁は、たぶんトゲクリガニで取ったお出汁。

 

トゲクリカニとはこれ。4月下旬から5月下旬ごろに陸奥湾で獲れる、この季節ならではの毛ガニの仲間です。3杯1,000円は安いんじゃないかな。

 

食後、もう一度青森駅周辺を見に行ってみました。再開発中で、東西への連絡通路はきれいに整備されていますが、お店はコンビニのみ。残念。

 

駅前バスターミナルにある青森市観光交流情報センターから、次の行き先へのバスが出ています。

 

ここからは青森空港行きと、八甲田山酸ヶ湯温泉を経由して十和田湖へ行くバスが出ています。コロナ禍で減便しており1日2本しか出ていないので、先へ行くには宿泊するしかありませんでした。

 

思いの外、並んでいる人が多いと思ったら、空港行きのバスと出発時間が近かったためのようです。空港行きが先に到着しましたが、行先を間違えないように繰り返しアナウンスされました。次に十和田湖行きバス。残った乗客は20人程度ぽっちり。なんだ、もっと行くと思ってた。

 

まずは岩木山展望所へ向かって走ります。岩木山へ向かっているのかと勘違いしていましたが、八甲田から岩木山を眺めるってハナシだった^^; シャッターチャンスを逃してしまいましたが、両脇に桜がずらりと並んでいました。車内では景色を眺めるだけではなく観光案内のアナウンスが流れるので、さながらバスツアーのようです。

 

出発より45分、コロナ禍で休業していましたが、酸ヶ湯温泉直営の萱野茶屋バス停で10分ほどのトイレ休憩があります。八甲田山が見える!本当は八甲田山へ行きたかったんだよな~

 

でも、調べてみると八甲田山はGWまでスキーシーズンでした。そんな寒い中、次のバスまで3時間もあるので到底時間はつぶせないと思い断念。

 

なるほどスノーボーダたちがいましたが、バスを降りる人たちもちらほらいたので八甲田ロープウェーで上へ行くのでしょう。車窓からなので暗く見えますが、曇っているもののいいお天気です。この天候だったら行けたかも。

この時期はもう融けていますが、八甲田の樹氷山形県蔵王秋田県の森吉山の樹氷と共に日本三大樹氷に数えられています。でも、蔵王以外は知らなかったな。

 

ブナ林が広がる八甲田。木の根元の雪が解け始めていて、いかにも熊が出てきそう。でも、このあたりの目撃情報はそう多くありません。

 

薄手のダウンジャケットがあれば充分の気温でしたが、この雪の高さを見ると雪深い山奥であることがわかります。ここは酸ヶ湯温泉バス停。

 

酸ヶ湯温泉で有名な千人風呂はこの建物内。日帰り入浴を楽しむのでしょう、ここで降りる人もいました。乗客はどんどん減っていきます。

 

酸ヶ湯温泉を出てしばらく行くと地獄沼を通ります。速度を落として景観を楽しませてもらえました。沼内は90度の熱湯が噴出していて立入禁止。もちろん魚も生息していません。

 

車窓からは八甲田大岳が望めます。八甲田山とは総称で、八甲田大岳1,585mを主峰に18の山々で構成されています。その昔、八甲田雪中行軍遭難事件をもとにした小説、新田次郎八甲田山死の彷徨を読みましたが、充分な装備もない無謀な雪中訓練の末に悪天候で身動きが取れなくなり、210人中199人が凍死したという壮絶な話でしたね。

 

八甲田山の標高は1,600mに満たないものの、世界でも有数の豪雪地帯だそう。今でも時折、雪国でホワイトアウトによる遭難の話を聞きますが、当時の防寒ではなすすべもなかったことでしょう。

 

いかに雪が多いかを表しているのが、こちらの画像。樹齢が短い樹々は雪の重みに耐え切れず、地面と平行に生えていくのです。細かい枝が車道に伸び、バスの車体にガシャガシャと当たります。木に気を取られてセンターラインを越えてしまったら危ないよね。

 

続く休憩場所は萱野茶屋から1時間後、蔦温泉です。駐車場の松の曲がり具合が、豪雪地帯であることを物語っています。

 

ちょうど日帰り温泉の開始時刻の10時でした。この建物は1918年(大正7年)に建てられた本館で、今なお現役。

 

受付を終えた人たちが日帰り入浴に向かっています。羨ましい。このバスルートでは八甲田リゾートホテルの寒水沢温泉城ヶ倉温泉酸ヶ湯温泉猿倉温泉谷地温泉蔦温泉と続くので、宿泊はもちろんどこかで日帰り温泉を楽しむことも可能です。

 

最後の蔦温泉を出ると、15分ほどで私たちの目的地が始まります。私にとっての「青森といえばここ」という場所。青森に1泊することに決めたのは、ここへ来たいからでした。