英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【代々木上原】12月冬の献立「割烹 茂幸」

2023年(令和5年)12月

 

定期的に訪れる代々木上原の「割烹 茂幸」さんとのおつきあいももう少しで丸2年となります。2年のあいだに7度目の訪問というのはなかなか多めではないでしょうか。その間にミシュランも獲得されています。前回は8月アラカルトメニューのときに伺いました。

fuwari-x.hatenablog.com

 

仕事を終え、18時開店の割烹茂幸へ向かいます。1日15,000歩は歩くようにしているワタクシ、4kmほどの道のりはもちろん徒歩で。

 

クリスマスが近づく師走。夜に通ることがないので知りませんでしたが、あちこちでライトアップが見られました。

 

へぇ~ 東京オペラシティは朝通ることがあるのですが、電飾していることすら知りませんでした。

 

18時少し前、相棒と落ち合ってからお店に到着。

 

今回も一番客。いつもと同じ席に案内されました。

 

折敷がいつもと違います(この折敷は座りが悪く、ゆらゆら動くのが難点でした)

 

カウンターの下拵えされた食材も気になります。魚はなんだろう。脂がよくのっています。

 

こちらは芋類には違いないはずだけれど、たぶんこの乾いた表面の感じは里芋ではない。

 

もう一組が来店されて、食事のスタートです。初めてのお客様がおひとりいらしたので、久々に桐箱も撮ることができました。

 

娘の誕生月、11月をチョイス。灯りが月のように映っていい風景を作っています。

 

今日の食前酒は柚子酒。相棒は誕生月の椿を盃を選んでいます。

 

スタートはビールから。

 

まずは香箱蟹、酸味のあるたれで春菊とともに和えています。大将曰く、11月は甲羅にのせていたけれど1ヶ月もしていたので違う趣向で、とのこと。がーん。松茸がなくて、香箱蟹を食べられる時期を狙って予約したんだったのに。しかも、去年は高いだけだから蟹の季節は避けるよう勧められたのを、わざわざ選んだ日だったのに。11月6日解禁とのことなので、来年はまたチャレンジしようっと。もちろん、これはこれで酸味が効いていてとても美味しかったのだけど。

 

日本酒にシフトします。好きな酒器はたいてい相棒と重なるの。

 

今回のこれ、上から見ると気づかないのだけど、高台のデザインが素敵。

 

福島県喜多方市笹正宗酒造の純米吟醸ササ正宗です。

 

お椀の準備が進んでいます。

 

ハタをオレンジ白菜で巻き白味噌仕立てにしたもの。画像はこのように撮ってくださいとの注文がありました(笑)。白・赤・緑でクリスマスをイメージしました、だそう。なるほど。ハタとともにお餅と柚子も巻かれているので、ねっとりと絡みます。白味噌仕立てなので人参の上の辛子もまた合う。

 

メジマグロの黄身醤油平目のあん肝ぽん酢。メジマグロは山葵と、平目は芽紫蘇とともにいただきます。強めの酸味が美味しい。

 

続く日本酒は山形県酒田酒造の上喜元純米大吟醸「愛山」。愛山は山田錦系列の希少米だそう。

 

串刺しにされているのは鰆。

 

鰆の磯辺焼き辛味大根添え。炭火で焼かれた香ばしい鰆に海苔がさらに風味をプラス。辛味大根の辛み、とても好きです。

 

このどこか中国伝来っぽさもある器、興味津々。いただいたものだそうです。

 

蓋を開けると河豚の白子と海老芋。なるほど納得。カウンターに下拵えしてあったのは海老芋だったんですね。里芋と同じように調理すると、なんとなくポソポソ感が気になるちょっと難しい食材だなと思いますが、お見事でした。白子の上には木の芽が散らされています。

 

日本酒は惣邑の酒蔵、山形県長沼合名会社惣右衛門純米大吟醸へ進みます。これも先ほどの酒造好適米「愛山」のお酒。澤克典の器、ペンギンさんに再会。

 

口がわりに湯葉の蕎麦仕立てが出てきました。粒つぶは胡麻じゃなくて蕎麦の実。香ばしくて美味しい。

 

混ぜると湯葉部分が見えますね。貝割れ大根の辛みもアクセントになっています。

 

牡蠣フライと花山椒のタルタル。花山椒は春に仕入れて1年分を仕込むそうですが、どうやってここまで日持ちさせるんだろう。酢味がするのはわかるけど、すごいなと思います。牡蠣は立派な大きさで食べごたえがあり、サクサク感も最高でした。

 

折敷がかわって大徳寺盆。このお盆になるということは・・・

 

そう。箱膳での精進料理が登場です。

 

となると、まだ日本酒もいるよね。島根県吉田酒造の月山純米吟醸です。

 

上の段は、きのこの茶碗蒸し栗の春巻

 

茶碗蒸しには干した椎茸と香茸(こうだけ)が入っています。香茸は松茸よりも美味しいとも言われている幻のきのこ。

 

春巻は山椒の甘たれでいただきます。みたらし団子風のお味。栗のほっくりした感じによく絡みます。

 

下段は、蕪と南瓜のなますほうれん草の胡麻和え

 

金柑がめちゃ美味しかった。酸味と甘みがうまく出ていて蕪にぴったり。

 

最後は鰤大根ですが、ブリと大根とを別々に。京都鷹ヶ峯(たかがみね)の葱をたっぷりのせていただきます。この葱がめちゃうま。お代わり自由とのおススメでいただいちゃいましたが、すごい主役なの。なんだろ、しゃくしゃく感がハンパなし。形容できないのが悔しい。

 

ご飯は久々に2種類でした。18時スタートの他のお客様がいらっしゃらないときは1種類なのよね。こちらは芹のご飯。薄揚げが入っています。

 

もうひとつが牡蠣と牛蒡のご飯。そうか、牡蠣ご飯をするときって刻んじゃってもいいのね。

 

まずはあっさり味の芹ご飯から。

 

牡蠣ご飯の方は、牛蒡の味が勝っていました。

 

お味噌汁香の物。本日も大満足で終わります。山クラゲとカリカリ梅というメモが残っているんだけど、なんだったのかなぁ。取り損ねていたのか、ご飯に混ざっていたのか、不明・・・気になる。

 

デザートはりんごとジンジャーエールのシャーベットです。

 

シャーベットの後ろに鷹ヶ峯の葱が見えていますね。ブランドにこだわるのもわかるという美味しさでした。私、ネギを切る作業って好きなんですよね。あのきれいなしゃくしゃくに私も切ってみたい♡

 

残りのご飯はおにぎりにしてお土産にしてもらえます。

 

翌朝、冷めたご飯はまた違う味わいがあって楽しみにしています。

今回、お弟子さんのおひとり辞めてしまっていました。残念なことに椎間板ヘルニアで立ち仕事ができなくなってしまったそうです。2月のアラカルトはお弟子さんの活躍の場でもありましたが、そういった理由で開催できないだろうとのことでした。私の予約はしばらく先。少し休憩です。

コース×2+ビール1本+日本酒4種=55,865円

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