暑いし遠いので、事前に調べたブルーモスクもピンクモスクも諦め、近くの国立モスクMasjid Negaraへ行くことにしました。電車ならば隣駅。でも、無料巡回バスGO-KLでも3駅目のバス停で降りれば、国立モスクMasjid Negaraへ到着です。
階段を上がっていく人が見えたので、早速私たちもここから入ろうと思ったら、あっちだと言われました。
あっちって、どっち?
とりあえず、建物外の階段を上がってぐるっと回ってみたけど、さっぱりわかりません。
まだ向こう?
人がいないので見当がつかないんですよね。壁面のブルー地に金の文字でNational Mosqueと書かれています。国立だということでもわかるように、マレーシアの国教はイスラム教です。
敷地内は緑に囲まれており、広場もあってゆったりした空間です。
向こうに見えるクラシカルなビルは、マレーシア鉄道会社の建物。クアラルンプール駅舎も植民地時代のいい建物だけど、こちらもなかなか。
モスクにはいくつか入れる場所があったのですが、そのたびあっちと言われ、ぐるりと回ってやっとわかりました。ちょうどはじめの場所から180℃回ったところに、観光客用の入口があったのです。
受付でどこから何名で来たかを記入し、肌を露出している人はローブを借りて着ます。私は長ズボンだったので頭を隠すだけでしたが、これが熱いのなんのって。ムスリムの人は綿や麻の天然素材のものを身に着けているんでしょうか?
階段を上がると中庭があって、思いの外、開放的な雰囲気。
水も湛えていて、涼やかな空間です。
この塔はミナレットと呼ばれ、礼拝を呼びかけるアザーンが流れるもの。
礼拝堂の屋根の色がきれいです。ターコイズブルーとコバルトブルー?
礼拝堂を囲む空間は柱が林立しています。これは、もしや見られなかったコルドバのメスキータに見られるあの柱と同じ役割のもの?
ここが美しい屋根を持つ礼拝室です。
偶像崇拝が許されていないイスラム教なので、なにが祀ってあるわけでもありません。
中では主に子どもたちが勉強してるようでした。あちこちに小グループがあります。
礼拝室をぐるりと囲むこの柱の空間は、外からの光をうまく取り入れ、どこも柔らかで涼やかな印象。下へも降りてみましたが見学するような場所はなし。足を洗うためと思われる水道がずらりと並んでいました。お浄めしてから入るんでしょうね。
ネコちゃんにもイスラム教猫がいるようで、居座っていましたよ。無防備に伸ばした足がかわいい~
少し上に見えるガラス張りの建物が、たぶんイスラム美術館の一角じゃないかと思われる場所。
ヒンドゥ寺院にこのイスラム教礼拝堂、日本では縁のない宗教施設に入ってみると、きのうは厳かさに欠けるし、今日は広大だけどシンプルな空間で、まったく違います。
マレーシアは多民族国家というだけでなく、宗教もイスラム教、仏教、キリスト教、ヒンドゥ教、儒教・道教などと多岐にわたっているので、自然と多様性を認める国になるのでしょうか。なかなか興味深い体験となりました。