英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【飯田橋】二度目のアンコウ鍋を食べに「かわな」へ出掛けたのだけど・・・

 
気に入ったものは徹底的に食すという習性が、ワタクシにはあります。
例えば、20年近く前になるのでしょうか、アジアン料理がまだ新鮮だったころ、近くのアジアンレストランへ食べに行っては、帰りにスウィートチリソースを買い占めておりました。1本400円を毎度5本も6本も買うんです。それをひたすら繰り返し、いつしか飽きたあとは見向きもしない、そんな性分でもあります。
 
「いせ源」でいただいた 初アンコウ は気に入りましたね~
だもんで、速攻で次のお店も探し出して予約しました。候補のお店は他にもいくつかありましたが、本格的な予感のする飯田橋かわなへ参りました。この冬を彩るアンコウ鍋行脚の二歩目。
 
ここは季節によって看板がかわるちょっと珍しいお店で、春は鯛めしや、夏はあなご屋、秋はいくら家、そして冬があんこう屋になるのです。
その他大勢ではない感じが美味しそうなアンコウを食べさせてくれそうでしょう?
 
気難しそうな店主だという口コミは、先にチェックしてありました。
ま~ 職人さんにはありがちですからね~ いいですよ、それも。
 
 
外観の雰囲気はいいですね~ 二度目のアンコウ鍋、楽しみですっ
 
 
 
中に入って、カウンターと4人掛けテーブルが3つ。
こじんまりした店内ですが、こちらもまたいい雰囲気です。
 
 
 
 
注文したのは5,500円のコース。
本当は、お腹がいっぱいになるのでコースはあまり好きではありません。
最後の方が惰性になっちゃうんですよね。
でも、二品プラスされるだけだったら、きっとイケるでしょう。
アンコウの魅力をもっと知らねばいけませんしねっ
 
まずは生ビールと突出しの生湯葉をいただきました。
 
 
 
が 。 実は、既にお店の雰囲気の悪さを感じ始めていました。
 
ホールは年配の男性が仕切っているのですが、どうもその人を店主が気に食わないようなのです。小声とはいえ、何やら聞こえてくる罵声。
 
ええ、そうですよ。注意することがあったら、その場で即というのが鉄則ですよね。
あとで裏で注意より、その方がいい。わかってますよ。
 
だから、気にしない、気にしない。
アンコウに集中しよう・・・
 
次に出されたのが、供酢。
「いせ源」で出された「とも和え」と同じなんでしょうかね?
要はアンコウの各所を酢味噌と肝で和えているってことでしょうか。
 
 
 
上から時計回りにアンコウのエラ、胃袋、身、卵巣と聞いたように思います。
エラは、アゴヒゲと聞いたような気もします。
2人とも輪郭あたり、という記憶しかない。
供酢をたっぷりつけていただきます。美味しい~
 
 
でも、ホールの人が戻るたびに、いちいち口汚い小言。
何か行動するたび、小言。いやいや、わかりますよ。
一度気にかかり始めると、やることなすこと苛立ちますもんね。
 
もしかすると、年齢の割には経験が浅いのかもしれません。
覚えもきっと悪いでしょう。
何度注意を受けても、若いころのようには素早く吸収できません。
あぁ、身につまされてきたよ、私。
 
 
続いて、アンコウの唐揚げ。
味は、唐揚げの濃い味しかわかりません。アンコウの味は皆無。
ま、これはこれでいいとするか。
 
 
 
ここで、生酒を置いていないか尋ねてみました。
ないならないで、前回同様、お鍋には火入れの方が合うと割り切るのも良し。
盛大呑んで楽しむつもりだったのです。
 
でも、ココにお金を落とすのはもうやめようと、暗黙の了解が働きました。
いつもはじめのビールを終え、次のお酒を頼む段階で、
黙っていても相棒のお店の評価がわかります。
それでもお茶という気にはなれないので、いっちばん安い焼酎を注文しました。
 
麦焼酎 杜翁650円
 
 
他のお客さまの注文を受けても同じく、ことごとく詰るが如き店主。
段取りが悪いとか、決まっている手順を踏んでいないとか、なにかあるんでしょう。
気難しいというよりは、もはや不機嫌なだけの店主の顔を見ていると、いくらテンションを上げようにも下がる一方です。
 
メインになるアンコウ鍋が運ばれてきました。
注意がひとつ。
 
「〆に雑炊を作るので、お出汁は残しておいてくださいね」
 
思わず、脳内でケッと足蹴にしたような音が鳴りました。
むか~し、信州でお蕎麦屋さんの手伝いをしたことがあります。田舎は仕事よりも村の行事が優先。遊びに行った友人の村はその日男衆が会合で、友人の知人であるお蕎麦屋さん、奥さんひとりで切り盛りしなくちゃならないと聞きました。だから、私もお運びさんの手伝いへ。
 
脱サラして2年目のお蕎麦屋
思うようには流行らず、困っていたのかもしれません。
下げてきた蕎麦徳利のお出汁を、出汁入れに戻すんですね。
いや~ 確かに使っていないのかもしれないけど、継ぎ足し継ぎ足し、いつのものなの~?それとも、そんなものなの~?
 
なーんとなく、そのときのことが脳裏を駆け巡り、
専門店と言いつつも、足す出汁もないって、なに?
 
そりゃね、アンコウたっぷりのそのお出汁の方が美味しいでしょうよ。
でも、雑炊が作れなくなりますよって、なにそれ。
 
 
 
アンコウ鍋は醤油味と味噌味がありましたが、味噌でお願いしました。
一口食べて、あぁ、これならこれまで家で作っていたのと同じだ、と思いました。
もちろん、アンコウの処理はまったく違うのでしょう。
でも、出汁の味は、わざわざ外へ食べに行く目新しさがどこにもありませんでした。
 
それもこれも、あの店主の感じの悪さが引き起こしたものでもあるのでしょう。
あれだけ不機嫌をまき散らしても余りある味なんて、そういう人間からは生み出されてこないっ
 
ってなわけで、アンコウ鍋の旅はこれで終了になりそうです。
「いせ源」以上のインパクトのあるお味には、出会えそうにないという感想です。
 
 
〆の雑炊。
雑炊というものは、澄んだお出汁で作るものという概念があります。
(家ではお出汁が美味しけりゃいいだろうと無視していますが)
どうもこれがアンコウを高級魚と認められない所以でしょうかね~
 
それも打ち破るほど「いせ源」でのアンコウ鍋は美味しくいただけたんですけどね~
 

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最後のデザート、小豆のアイスクリームで終わりました。
サービス料がない分、「いせ源」よりも少し安く済んだのが、唯一、許せるところだったかも。

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帰り道には、東京のお伊勢さん、東京大神宮を通りました。
暗闇の中の灯りに、尖っていた気持ちがちょっと落ち着いてきました。
気を取り直して、またどこかへ出掛けることにしましょう~