2022年(令和4年)12月
今年最後のお出掛けは、やっぱり安曇野。これで3度目です。まだまだ訪れる彼の地でいい宿を見つけようと、毎度違う宿をピックアップしています。前回は今回選んだ「なごみ野」の温泉をご紹介しました。
大満足のお風呂のあとは、食事の時間です。チェックイン時に指定された時刻は18:20。時間差を作るための方法なのでしょう。ラウンジでに赴きます。
少し早めに行きましたが、どなたともかち合わなかったためかすぐに通されました。ま宿泊棟とは逆の方向に食事棟があり、私たちの部屋はすぐそこ。
食後に撮った画像ですが、秘密の部屋のように仕上がったこちらへ通していただきました。
掘りごたつの下もホットカーペットできちんと温められていました。ときどき、掘りごたつは楽なんだけど、足元が寒いっていうのがありますもんね。それでも寒ければひざ掛けも用意されています。
テーブルに用意されていたのは前菜。
本日のメニューが名前入りで用意されていました。
今回の宿泊には各自飲み物が選べる特典がついていました。ビールやワイン、日本酒などがあり、日本酒を選んだらまさかのこのサイズ。2合ほど入っていたんじゃないでしょうか。なんと太っ腹なサービス。
前菜は、クリスマスっぽくもお正月っぽくもある冬の景色です。
12時の位置から
●鮟肝ゼリー ●雪輪蓮根 その下に合鴨ロースとチーズ自家燻製 ●川海老素揚げ ●兎百合根 ●石川芋塩蒸し ●南瓜糝薯 ●珈琲丸十干柿見立て、中央にフルーツ白和えと枸杞の実、紅葉人参と木枯らし煎餅、松葉素麺
この鮟肝と、合鴨ロースとチーズの自家燻製が印象的な美味しさだったな。
きれいな塗りのお椀が運ばれてきました。
ふたを取って、おや?この取り合わせはなんという・・・
アボカドがお吸い物の具材に入っていました。これがまた意外に合うんです。焼いた白子もまた香ばしさが加わって美味しい。
椀 雲子豆腐 焼雲子 つの字海老 酢立 アボカド
長野で美味しいお造りに出会えないというのは間違い。特に岩魚の洗いには興味がそそられました。
● 岩魚の洗い ●信濃雪鱒 ●信州サーモン焼霜 ●ラディッシュ・蓮芋・紅心大根・妻一式
同時に運ばれてきたのが山葵。最後まで置いてくださったので、なんにでもスリスリして使えました。長次郎作の鮫皮おろしは優秀で、ほんとスリスリ下ろせてしまいます。ふんだんに山葵を使って、まずはお造りをいただきましたよ。
凌ぎ 料理長自家手打ちの信州蕎麦 蕎麦の実・蕎麦の芽・針海苔
つるつるっといただいてしまいました。記憶が・・・乏しい。
焼物 メインが並びました。眼に楽しい盛りつけ。これは、本調子には程遠いとはいえ、アルコールを追加するしかないよね。
ハウスワインをいただきます。カラフェで1,700円は良心的な価格。
お肉のメインは信州和牛パイ包み焼き。
お箸でサクッと割れちゃう。エシャロットもアクセントになって、工夫された一品。
添えられているのは、真菰竹・長芋・小茄子・茗荷甘酢漬け。
続く温物。鰤大根と銘打った敷朴葉の上の魚料理。
鰤の下には柚子が敷かれ、下には出汁のしゅんだ大根。舞茸・パプリカ・ししとう・銀杏・紅葉麩・白髪葱が彩りを添えています。丁寧に作られた料理の数々と、落ち着いたスタッフの振る舞いが、寒い冬の一日の終わりを温かくしてくれました。
最後の食事は、牡蠣雑炊。こんなところにまで気配りされているのは嬉しい。おけさのり・ぶぶあられ・けしの実・木の芽とともにいただきます。
デザートは、柿プリン・りんごワイン煮・シャインマスカット。いちごも添えられていました。最後まで気を抜かないなごみ野の料理長は神社正樹氏。そのまま「じんじゃ」とお読みするんですって。なんともありがたい苗字ですよね。
どなたとも顔を合わすことなく、静かにディナータイムは終わりました。前回のにし屋別荘の食事もかなり高得点だったと思いますが、落ち着きという点で、なごみ野はぐんと軍配が上がりました。両邸は徒歩数分の距離に場所にあります。2泊してどちらも宿泊してみるのがおススメかも。
このときはまだ、雪は降っていませんでした。深々と更ける夜のあいだに、景色は一変していました。