2023年(令和5年)2月
毎月訪れている安曇野。2度目の安曇野穂高ビューホテルも安定のホスピタリティ。大浴場が遠いのはネックだけれど、気持ちよく過ごせました。
いつもよりゆっくりめの10時半発の送迎バスで穂高駅へ向かいます。
右端に有明山がどっしりと座っています。でも、いつもは見える常念岳や大天井岳はなにやらはっきりしません。前山だけが見えて曇天に隠れています。
穂高駅から見える山は駅にパネルがありますが、うーん、常念岳は後ろに隠れて見えていないよね。晴天のときは迷いなくわかる山なのに、曇天になるととたんに峰々が判別できなくなります。
所用を済ませるために、2駅先の豊科駅へ。豊科駅からはいつも常念岳と横通岳がみえるのだけど、絶対これだ!と言える姿は見えません。
その後は次のチェックインまで少し時間が空くので、松本城へ寄ることにしました。15年ほど前も安曇野だけではなく伊那、蓼科など長野・山梨を回っていた時期があり、そのときに一度、夜の松本城へ訪れたことがあります。改修工事中で、すんなりと辿り着けなかった記憶があるのですが、思い出すかな。
松本駅からよりも、ひとつ手前の北松本駅からの方が近いので、ここから松本駅へ向かいます。徒歩15分ほど。一応お城を意識した駅舎だけど、無機質で趣きがないのが残念。
松本城のまわりでは、今も工事が行われています。道路の整備事業かなと思って調べてみると、違いました。
前回は夜だったこともあってまったく覚えていないのですが、外堀の復元工事をしているようです。
外堀は大正・昭和初期に埋められて宅地として利用されただけでなく、裁判所や学校までもが建てられていたようです。それらをすべて移転させて史実に基づく形まで復元しようと長年に渡って計画が進められ、ようやく70%まで用地の確保が済んでいます。
この太鼓門も1999年に復元されたもの。そばにある資料館も景観にそぐわないということで移転させるのだそうです。
切株は、その復元作業において櫓内の梁に使用された樹齢140年の赤松の根元。
太鼓門が復元されてから20年以上経つようですがまだまだ新しく、しっくり馴染むにはさらに年月がかかることでしょう。
それでも、松本城を残そうという自治体や住民の熱意が、この計画を後押ししているのですね。
お隣は二の丸御殿跡。
藩の復政庁として造営された二の丸御殿は、本丸御殿焼失後に正政庁となりました。廃藩後に筑摩県庁舎として利用されていたものの、明治9年(1876年)に焼失しています。
ここは案外興味深かったです。重要処をどこに配置しているかとか、味噌部屋があったり、草履取部屋や家具部屋などもどう使っていたのだろうと思ったり。
天守の見学も是非したかったのですが、食事を済ませておかないと夕食に響きます。お蕎麦ぐらいが妥当なはず。先に探しておいたお店のひとつを探しに松本城公園を抜けると、印象的な建物がありました。なんと弁護士会館なんだって。
長野県弁護士会松本在住会弁護士会館は、コンペ作品で建てられていますが、ガラス張りの中に明治建築のような洋館が入っているの。なんというモダンさでしょう。もっとコンセプトを知りたかったのだけど不明。
さて。目当ての「そば処もとき」へやって来ました。早く食べておいた方がいいので迷っている場合ではありません。入っちゃおう。
なになに、ウリは吟醸造りのお蕎麦だって。「吟醸造り」とは、実の中心にあるもっとも美味しいと言われている心拍だけで打っているお蕎麦で、長さが短いのが特徴なんだって。
店内は奥にも2階にもスペースがあるようでしたが、通されたのは入ってすぐ。皇室から三笠宮妃だったか、ここでお召し上がりになったと書いてありました。いいってば、そういうの。
でも、壁にかけられたブルーの猫は気に入ったよ。
軽く食べるには、もりそばかざるそばでOKのはず。でもつい、セットもいいかもしれないと思っちゃうのよね。ミニ天丼セット(1,500円)を頼んでしまいました。
生ビールとともに出されたのは、鞍掛豆(くらかけまめ)。ゆがいてお出汁に浸しているのかな。硬めの茹で加減なのだけど癖になる味でした。
ミニ天丼セットのお蕎麦が、先に運ばれてきました。むむ、思った以上に量が多いかも。都心を離れて麵類を頼むとよく感じることですが、きちんと1人前だなぁと思うの。もうこれだけでお腹いっぱいというぐらいあります。
吟醸造りのお蕎麦は透き通っていてあっさりとしており、お蕎麦というよりはこんにゃくのような食感かも。でも、喉越しが良くてつるつるいけます。
こちらのミニ天丼は大外れ。ご飯のみにたれがかかっていて、天ぷらにはあまり味がない。海老にも下味がつけられていないのか、食べにくい。お腹がいっぱいになるだけで、頼み損でした。晩ご飯、食べられるかしら。
でも、お蕎麦は美味しかったので、おススメです。
もときで食事中、他のお客さまがお店の人と話していたのを聞いていると、萬年屋というお店で勧められてここへ来たとのこと。気になる、そのお店・・・行ってみたら、信州味噌の蔵元でした。
穂高へ戻る時間が迫っていたので、大急ぎで量り売りの白みそだけ購入してお店を後にしました。でも信州味噌って塩味がきつく、白味噌でもからかったわ。でも、お醤油など試してみたいものはいろいろありました。
失敗だったのは、日本酒を買う時間がなかったこと。次の宿で飲むものが何も調達できず、電車ギリギリで駅へ戻りました。いざ戻ってみると案外時間が残っていたので、うーん、コンビニででも買えたのにな。長い夜、なにもなしは困るわ~
予約したのはお初の宿。あんまり期待は持てそうにないのだけど、どうだろうな・・・心配。