2024年(令和6年)1月1日(月)
年末年始、ルクセンブルクを皮切りにヨーロッパ10日間の旅行です。今は2ヶ国目のスペイン滞在中。前回はマドリードではしごをしたランチの話を書きました。
メトロでチャマルティン駅に戻ってきています。マドリードの鉄道については、結局よく理解できませんでした。真ん中の鉄道マークが国鉄なのは合ってるはず。でも、左側の赤い「C」をひっくり返したようなマークも国鉄なの。「C」はどうやら近郊列車のようなのだけど。
いずれにせよ、国鉄駅がどこにあるのかもいまひとつわかっていないので、自分の位置を確かめるために外へ出ることにしました。
チャマルティン駅では、いつもこの4つの高層ビルが迎えてくれました。でも、ビルは駅から少し離れているし、他には目ぼしいものが何もありません。しかもこのビルは、このときを除いていつも上階が靄に隠れて姿を消していました。今回の旅行を通して、数少ない快晴の画像です。
さて。この案内板を見てください。「adif」なんてのが初めて出てきました。しかも鉄道マークもメトロで見たのとは微妙に違う。こういうささいなことでも旅行者は戸惑うものです。しかも、これから乗る列車は「renfe」で予約したのだけど、どのマークを目指せばいいのかしら。長距離や近郊列車などで名称が異なると思うのですが、そこへ列車の名前なども加わってくるので、さっぱりわかりません。
工事中ということもあって、いまひとつわかりにくい道を矢印に沿って歩いて行くと、国鉄チャマルティン駅は2階にありました。やれやれ、これで一安心。と、思いきや。
予約している15:15発の列車を探します。Castelló de la Plana行きになってるけど、それどこ?バレンシア行きのはずだけど、合ってる?まだプラットホームの番号も表示されていないし・・・そわそわ。チケットを予約したrenfeの文字が見えるけど、ここは入口ではなく有人の切符売り場だけみたいだし。うーん。
初ヨーロッパのイタリア以来10数年、毎回のように列車移動経験していて、プラットホームの決定が直前なのも理解しています。でも、ここマドリードではなんとなく不安で手掛かりを探しにホームへ下りてみましたが誰もいないし、乗車のヒントも掴めません。
以下2枚は翌日戻ってきたときのチャマルティン駅の画像です。座席予約が必要な列車の場合、ホームへ下りてから簡単な手荷物検査があります。
ホームにいるスタッフに乗車券をスキャンしてもらったあと、飛行機の保安検査場と同じような機械に荷物を通してから乗車するという仕組み。いくつか拝読したブログによると、30分前ぐらいにはスタンバイしておきましょうと書かれているのに。
出発3分前、15:12になってようやくプラットホームが17Aと表示されました。
17AのAとかBとかいうのは、たいていホーム前方に停車するか後方に停車するかという感じです。
ギリギリ定刻出発に間に合うように到着していますが、乗客は慌ただしい。
外から見るより、ずっと車内はきれいです。あとは目的地のクエンカまで1時間10分乗車すれば問題ないはずなので、乗り込んでほっとしました。というのも、クエンカに到着して5分後に旧市街行きのバスが出発してしまうため、間に合うかどうかだけが当初計画時から懸念材料でした。
クエンカにはふたつ駅がありますが、旧市街にほど近いCUENCA行きをrenfeで検索した場合、発売していない区間だというエラーが出ます。旧市街へ行くには、6kmほど離れたCuenca-Fernando Zóbelで下車後、市バスに乗らなければなりません。
問題はバスの時刻。駅から市バスのL1に乗り、25分ほどで旧市街中心部のPlaza Mayorに到着するのですが、平日は毎時0・30分発の2本、日祝は毎時30分発の1本しかありません。
列車の到着時刻は16:25。バスへの乗り継ぎはたった5分しかありません。もっと早い時間に乗りたかったのですが、ヨーロッパの鉄道は日にちによっても発車時刻によっても運賃が異なることが多いです。
以下にある日の午後ダイヤを載せてみました。大きく運賃に幅があることがわかると思います。通常もっとも安いのがBasicoで、同じ列車でも変更可否、キャンセル可否などで差があります(たまに14:25発のようにPremiumの方が安いという謎のパターンもあります)。いずれにしても、30分発のバスに対して適当な列車はなく、しかも元日の料金はかなりの高額でした。
さて、頼みの綱の列車はというと、チャマルティン駅を出発してすぐほとんど動かなくなってしまいました。時折のろのろ動いては停まり、停まっては思い出したように動く・・・マドリード心部を抜けたころからやっと快調に飛ばし始めましたが、挽回してくれるかという期待もむなしく、到着は9分遅れの16:34でした。
もしやバスも遅延に合わせて待ってくれてはいないかと、駅を駆け抜けバス停へ向かうものの・・・(画像は翌日のものです)
バス停はすでにもぬけの殻。
他の乗客のほとんどは誰かのお迎えがあり、バスを予定していた人は10人もいなかったと思います。バスに遅れた場合はタクシーにするつもりだったのでタクシー乗り場へ向かうと、写真を撮っているあいだに乗って行かれてしまいました。そして、まさかそこから延々来ないとは。
タクシー乗り場にいると、スペイン語ペラペラの若い日本人女性2人がやってきました。同乗しましょうと声を掛け話をしていると、やっと来た1台がタクシー乗り場に入る手前の道で、かっさらわれてしまいました。次のバスは17時半。本当に来るんだったらいいんだけどね・・・元日だしね。
同じくタクシーを待っていたスペイン人旅行者がタクシー会社に数台回してくれるよう電話をかけたと教えてくれました。日没が18時だったので17時半発のバスだと、降車後ホテルまでの徒歩ルートが少し気がかり。はぁ・・・それでも、他にも待っている人たちがいるだけでも心強い。
クエンカ旧市街は手前の街を抜け、谷になっているあたりです。タクシーで15分、いざとなれば徒歩1時間半(涙
諦めかけたころ、ようやく1台が到着。タクシー会社に電話をかけてくれたスペイン人ご夫婦は、1番に待っていたからと言って私たちにそのタクシーを譲ってくれました。ありがとう。そして、同乗したスペイン語ペラペラの日本人女性にも感謝。彼女たちは固辞していましたが、もちろんタクシー代はこちらで持ちました。バスの2.15EURの対し、タクシー代は定額の12EUR(1,940円)。でも、なによりも無事の到着に安堵しました。