2019年(令和元年)8月12日(月)
フランクフルト空港からまさかの電車の乗り間違い。数年前のこの ↓ ありえない失敗といい、つくづくフランクフルト空港は私たちにとって鬼門です。
無事に市街地まで出てきたものの、残された時間は1時間。とにかくレーマー広場を目指します。Hauptwach(ハフトヴァッフェ)駅を抜けたら、早くも歴史が交錯するような場所になります。
トラムも通っているこの道、向かい側の壁の鳥がキュート。
フランクフルトは見所が少ないと聞きますが、そんなことないっ!時間があれば、こんなところも見たいですよね。雰囲気たっぷりです。
レーマー広場へは、写真を撮りながらでも10分ほどで到着しました。
レーマー(Römer)とは市庁舎のことを指します。こちらが旧市庁舎。現在は2階のカイザール(皇帝の広間)が一般公開されています。ここで、神聖ローマ帝国皇帝の戴冠の祝宴が開かれたそうです。
レーマー広場に着いたときに正面に見えるのが、こちらのニコライ聖堂。1290年に宮廷の礼拝堂として建てられました。手前は、ローマ神話に登場する正義の女神ユースティツィア像の噴水があり、公正を表す剣と天秤を持っています。
ニコラス聖堂から左手に、石や木で造られた切妻屋根のゴシック様式の建物が見えます。
この木組みの建物はオストツァイレ(Ostzeile)と呼ばれ、6棟並んでいます。15〜16世紀に建てられた元の建物は、第二次世界大戦中に破壊されてしまったため、1980年代に再建されたものです。
木組みの建物の前には、もう一体、知恵と戦いの女神ミネルヴァ像の噴水があります。かつて、レーマーで神聖ローマ帝国の皇帝の戴冠式が行われた日には、この広場で受難劇が演じられ、噴水からはワインが流れ出て市民に振るまわれたそうです。
ニコラス聖堂の裏を通ると、向かいの建物の壁が面白い。あとで調べてみると、この建物は Junges Museum Frankfurt という子も向けの体験型博物館っぽかったです。
その通りの建物は、どれも個性的でした。
手前の赤いビルは、見上げると窓に馬か牛っぽいのが2頭いるんですよ!小さいけど羽が付いているからユニコーン?
その隣も現代的な建物だけど、緑が映えて雰囲気良し。
こっちも、ビルに顔がありますね!
ペイントされた壁もあって、おしゃれな通りです。

この通りを抜けたところにあるのが、バルトロメウス大聖堂。かつてあった教会の基礎の上に1415年から約400年もの歳月をかけて建設されたゴシック様式の教会です。
振り返るとマイン川が見えたので、せっかくなのでそちらも見てみましょう。
架かっている橋は、15~16世紀に建造石造りのアルテ橋(Alte Brücke)。
反対側は、歩行者用の鉄の橋、アイゼルナーシュテッグ(Eiserner Steg)。ご多分に漏れず、ここも南京錠が掛かっている恋人たちの橋のようです。
さらに向こうに見える緑の丸いビルはヴェストハーフェン タワー(Westhafen Tower)という高さ110mのオフィスビルです。遠目にはわかりませんが、外観には三角形のガラスが3500枚以上も使われているそうです。
ライン川のクルーズ船も停泊していました。4~10月は1時間ぐらいのクルーズ船が各社から出ているようです。
対岸には福音教会。青い空と水をたたえた川で映えますね。この風景、とても穏やかで素敵でした。
このあたりは川沿いが緑地帯でした。この線路は使われていないと思うのですが、グーグルマップにまだ線が残っているんですよね。
貨物の跡かなという気がしますが、踏切代わりの黄色と白の棒も立っていて、どことなく現役感も漂わせている気がするんですけど、調べても見つけられなかったということは廃線されているんでしょうね。
バルトロメウス大聖堂の入口に回ってきました。16世紀半から神聖ローマ帝国皇帝の選挙や戴冠式が行われていた由緒ある教会の内部は是非見たかったのですが、時計を見ると9:05。電車を乗り間違ったしね、やっぱり教会より市場の方が大事でしょ。
もとより立ち止まる気配もない相棒を呼び止める勇気も持てず市場へ向かいました(笑

クラインマルクトハレ市場は、大聖堂からすぐでした。ふつうのビルの1階で、見逃しそうな奥まった入口です。日曜日を除き8:00-18:00の営業です。


いきなりなに?ワインがずらり。キッチンもカウンターも見える~ 見るからに美味しそうな雰囲気!魅力的過ぎ~ カウンター席もある~
でも、食べている時間はないし、ビジネスクラスに備えて食べないために出てきたはずだったか(笑
野菜は色鮮やか。きれいな売り方ですね~ ドイツ人らしさなのかしら。
香辛料や乾物、ドライフルーツなど。
ドイツパンも魅力的。
ちょっとお高めのチョコレート売り場もあります。
イタリアンはどこでも人気なんですね。持って帰れるたらなぁ・・・という考えがふと頭をもたげたのがここ。でも、詰めてあるのはきっと肉類だし、保冷剤もスーツケースに入れっちゃったしな~
そこへ通りかかったのがこのお店。タルト、美味しそう~!!!
ゴールデンウィークにシカゴピザ、持って帰れたよね?いけるかも?
このキッシュも美味しそうだけど、ちょっと難しいよね。
でもこのサイズだったらいけるかも?
店員のおばさんに日持ちを聞いたら、こっちってあんまりそういう意識がないみたい。ヴィリニュスのチーズ屋さんで焼き菓子を聞いたときもそうでしたが、こちらもわからないけど4,5日じゃない?と。
ダメでもともと。チェリーのチーズケーキと小さいキッシュ、買っちゃいました。キッシュが2.6EUR(317円)、チーズケーキはたぶん6.65EUR(811円)だったかと。
あとは・・・無事に持ち帰れるかどうかですよね。
ちょっとドキドキ、でもウキウキして帰路につきます。行きには気づきませんでしたが、駅の周辺はショッピングエリアの中心地のようでした。
駅へはここから地下へ潜ります。正面に見えるピンク色の2階建ての建物は、1729年交通の要所であったこの場所に警備本部兼監獄として建てられました。今、その趣のあるバロック式の建物は Cafe Hauptwache (カフェ ハウトヴァッフェ)としてケーキやコーヒーだけでなく、さすがのドイツ、ビールも楽しめるお店となっています。ここまで出て来るだけでも本場ドイツビールが味わえますね。
傍に見えるのはカタリーナ教会。ドイツを代表する文豪ゲーテが洗礼を受けたことで有名な14世紀に建てられた教会です。
教会の時計は9時半になろうとしています。
ホームへ降りると、下から2番目、あと4分で電車が到着します。
S9番は確認できたし、間違いなく空港も通ります。
ゆっくりはできなかったけど、焦ることもなく、とりあえずフランクフルトを楽しめたかな。次回、また機会があれば、クリスマスマーケットで賑わうレーマー広場へ行けるといいいなぁと思っています。