2019年(平成31年)12月1日(日)
山岳小説で馴染みの谷川岳。一度は行きたかったそこで銀世界を見て、大満足でベースプラザまで降りてきました。
前回記事はこちらです。
バスで水上温泉へ向かうならここから出ていますが、私はモグラ駅という愛称のある500段もの階段がある土合駅へ向かいたい。
谷川岳ベースプラザから15分ほど下れば土合駅です。バス停にして2駅。運賃にして210円を歩いて稼ぐ(笑
積雪量がそこそこあるので車道を歩くしかありません。右上に見える雪よけの屋根付き道路を通っててくてくと下りて来ると、上越線の踏切に到着しました。
湯檜曽川にかかる上越線。振り返ると土合駅のホームがすぐそこに見えます。
さて、このトンネルはとても有名なトンネルです。
川端康成のかの有名な【雪国】の冒頭
そのトンネルが、ここです。
踏切を下るとすぐに土合駅。
案内図には現在地の説明があります。これを見るとトマノ耳・オキノ耳のふたつの耳を持つ山を「谷川岳」と呼ぶんでしょうか。
土合駅の説明もあります。上り線ができたのが大正時代。昭和40年代に複線化にする際、地下70mのトンネル内に下りホームを作るのが効率的だったというのがそのいきさつです。
ホームへ行くにはここから入ります。
おや?1日4便と聞きましたが5便出ているようですね。でも、いずれにせよ本数が少ないことに違いはありません。モグラ駅である下りホームから出ているのは、8:37・9:54・13:49・17:58・20:59の5本です。
上りホームから水上駅へ向かう列車は6:38・8:39・12:39・15:34・18:16。私はこの12:39に乗れたらなぁと思っていました。
土合駅に着いたのは11:50。50分ほど時間がありますが、どちらが上りか下りかよくわかっていなかったので、とりあえずここで乗車駅証明書を取りました。記念に持ち帰るのはやめてくださいと書いてあります。
右が水上駅へ向かう上りホーム。すぐそこにホームが見えています。ということは、モグラ駅は【雪国】の舞台である越後湯沢へ向かう下りホームですね。
そういえば、道路の上にロープウェイの乗り場へ行くのと同じような通路が通っているのを見たなぁ。そう、こんな古びた通路を歩いていきます。
ここまでくると、上り下りのホームに間違いがないか注意が書いてありました。そりゃ500段もの階段を下りるんですもんね。
このドアを出るとかなりの風圧を感じます。でも、出た先には風よけが見えます。
先ほどのドアを通り抜けてから振り返ってみました。ドアの前に衝立が見あります。これはモグラ駅に向かってV字になっていて、ホームからの風を和らげる効果を持っています。それでも、かなりの風圧を感じるのは窓が閉まっているためもあるでしょう。
さて。ここからがモグラ駅への階段です。
既にここまでに24段下ってきているので、モグラ駅までは462段です。最終地点がどこかここからは見えませんが、そんなにも長く続く階段だということがわかるでしょうか?
どこからともなく何組かがやってきていたので、人を入れて撮ってみました。このほうがちょっと雰囲気が出るかな?ずーっと下のほうにも人影が見えます。
下りたら上がるしかないシチュエーション、渋る相棒をおだてて下りたのは娘(笑
私とだったら決して下りなかったと思いますが、ここまできて行かないなんて考えられない!ここで待っていて!と譲らない娘に負けていました。
モグラ駅の下り線地下ホーム。すごいところにありますね。
どちらを見ても真っ暗で、トンネルの中のホームということがわかります。ときどき早朝登山に備えて登山客が眠っていることもあるそうです。こんなところで遭遇したら怖すぎだと給仕担当者のお姉さんが言っていました。
上るだけの462段。頑張ります!
左右に水が流れるようになっていますが、とりわけ左側が幅広い。豪雨のときはどんな様子になるんでしょう。この日も水が流れていましたが、地下水が通っているとすればトンネル工事もさぞ大変だったと思います。
左側に段数が書かれており、5段ごとに踊り場になるので思いの外しんどくありません。
ゆっくり上っても10分ほどで462段目に到着です。
風よけ用の衝立の向こうのドアには、あと24段だから頑張れと書いてあります(笑
残す24段の最後がこちら、486段目です。
土合駅でゆうべのおにぎりをいただいていたら、ちょうどいい時間になりました。
上りホームからは正面にロープウェイ駅から下りてきたときに通った屋根付き道路が見えます。
なんにもない無人駅。下りホームと違ってふつうの田舎駅です。
12:39発水上行上越線が到着しました。
上り線はぐるりとループを描いて湯檜曽駅へ向かいます。なんか面白そう~
360度ループを描くので、期待して一番前に行ってみました。でも、この日はあいにくもう一人乗務員が乗っており、頭がジャマ(笑
でも、なんとなく左に弧を描く雰囲気がわかるでしょうか。
水上駅では引き続きいい待ち合わせ時間で上り線がやってきます。でも、私たちは1本遅らせて道の駅へ行くことにしました。
次の電車までは1時間半。道の駅までは1.8km片道22分と出ています。ちょっとタイトかも。
でも、まだまだ紅葉も残っています。
道の駅は思ったよりも遠かったのですが、利根川沿いの清流公園の傍にありました。この公園が諏訪峡遊歩道のスタートで、諏訪峡の奇跡怪石が見られる遊歩道が整備されているようです。
迷っている時間はありません。
狙っていたのは、お宿で教わった名月という名のりんご。ありました!ありました!小さいサイズが6個入りで550円。
しいたけ600円・なめこ350円・まいたけ500円・ほうれん草120円・こんにゃく310円(税別)とどれも破格の値段!
もうひとつ、教わっていたのが洋梨。新潟と違ってあまり力を入れていないのだそうですが、洋梨もなかなかイケるとのこと。こちらが200円!
上州おっきりこみ(650円)は初めて聞く名前でしたが、山梨のほうとうと似た煮込み麺。麺好きの我が家では見逃せません。
娘はりんごのグラッセ(540円)と花豆パウンドケーキ(970円)を選んでいました。豆の美味しい地方なのでジャンボ大福(190円)も。
これ以外に娘がお米を買って帰ると言い出して、白米ともち米それぞれ2kg(1,000円)ずつ買いました。お土産というより、まるで買い出しです。
初日に買ったチーズとバウムクーヘンもご紹介します。
カマンベールチーズ(680円税込)は牛乳の味がしっかりあって美味しい。バウムクーヘン(1,047円税込)はしっとりしていて、百貨店出店の各有名店を上回る美味しさ!もっと種類が違うのも含めて買えばよかったです。バウムクーヘンも好きの我が家、イチオシ!水上のほか、埼玉県本庄市と軽井沢にも店舗があるようなので、お近くにお出かけの際はぜひ!
見て回ったところはそう多くありませんが、ゆったりとしたお宿で美味しい食事、谷川岳の絶景と500段もの階段を持つモグラ駅、そして道の駅での買い出しで、大満足の旅行となりました。
勤務先の福利厚生で補助が出るとはいえ、半分以上が持ち出しとなるお宿を取ってくれた娘にも感謝。あと1度招待するわね~と言ってくれていました。
終わり。