2023年(令和5年)7月15日(土)
4月にお取り寄せした京都河原町にあるミシュラン一つ星の名店「富小路 やま岸」のおうち懐石があまりに美味しかったので、2度目の取り寄せです。
春夏秋冬3ヶ月ごとにメニューが変わり、6月から「夏の節」。1日5台の限定商品です。一度に食べ切れないので、確実に土日在宅できる日を模索していました。今回は鱧がメイン。鱧と言えば祇園祭の別名とも言われる鱧祭り。ジャストのタイミングで注文できました。しかも今回はお取り寄せサイトのOMAKASEではなく、一休.comお取り寄せ で注文できたので、OMAKASE手数料390円が不要。36,960円+送料800円=37,760円でした。
箱を開けると直接入れられています。余分な発泡スチロールなどが入っていないところが助かる。あの処分は、ゴミ袋が有料の地区に住んでいるので大変なんだもの。
出汁と笹巻を取り出すと、風呂敷にくるまれた三段重が現れます。
じゃじゃーん。相変わらず少し汁漏れしているのですが、私は気になりません。それより、早く開けたくてワクワクしています。
木箱の三段重。京都河原町の富小路 やま岸は大将おまかせのコースが74,800円、姉妹店二条 やま岸の鍋懐石でも22,000円なので、2人前で36,960円は決して高くありません。
三段重を並べてみました。こうして風呂敷を見ると、汁漏れしていたことがわかると思います。
左から、おうち懐石、鱧しゃぶ鍋、鱧の炊き込みご飯、そして鯛昆布締めです。美しい詰め方に今回も感嘆の声をあげました。
前回ご紹介した日本酒を脇に置き、土曜日の昼、おうち懐石からスタートです。本当に彩り美しく、なにからいただこうかとワクワクします。
今回の夏メニューはこちら。
穴子鳴門巻き・とうもろこし・万願寺唐辛子醤油焼き・蓮子鯛胡瓜巻き・車海老旨煮
とうもろこしなんて素材の味だけじゃ?なんて穿った見方をしなくても大丈夫。素材の良さでこれだけ勝負できるんですから。車海老の旨煮は前回も気に入った一品です。
蓮子鯛胡瓜巻きは、思わず広げてみました。この薄さ、職人技だわ~ 美しい。
出汁巻き玉子・鬼灯(鱧南蛮漬け)・甘鯛味噌漬け・酢立
出汁巻き玉子は前回とまた違った卵を使用しているような気がしたのだけど、勘違いかしら。料亭の味は違うのだと思い知った一品でしたが、今回も存在感を放っていました。味噌漬けは家でもよく作るのですが、プロの甘鯛味噌漬けの素晴らしさを堪能。すだちを絞っていただきます。
気になるのがやっぱり、鬼灯(ほおずき)ですよね。ひっくり返してみると鱧の南蛮漬けが入っていました。
この粋な盛りつけ。ほおずきは浅草寺のほおずき市でも有名ですが、その形状が提灯を想起させることから、お盆時期に先祖の霊を案内する灯りとして、お盆飾りに欠かせない植物とされています。この夏の節にふさわしいですよね。
この一角は、ちょうど箸休めに相応しいものが集められていました。大徳寺麩はズッキーニと合わせて胡麻和えになっていました。このズッキーニを胡麻和えにするというところ、そして胡麻和えの素材としてズッキーニが合うところに驚かされました。試してみたいです。紅白なますは大根が太め。真ん中の種部分をくり抜いているから「水玉」胡瓜など涼を意識した献立。
鮑やわらか煮・はす芋・酢茗荷・加茂茄子田楽・からすみ
はす芋と酢茗荷の下にあるのが鮑のやわらか煮。大きな鮑が2切れずつ寒天寄せ、それとも葛かしら。加茂茄子田楽は左下のもの。はじめは魚かと思っていたのですが、なんと加茂茄子でした。でもなんといってもお気に入りは、からすみ。2切れずつ鎮座。これだけでどれだけ日本酒が進んだことか(笑
鯛昆布締めは1人前ずつ2パック。昼と夜とでそれぞれいただきました。
娘作のお皿にのせて。(このお皿の向き、間違っていますね。汗)
実は前回、商品紹介欄には書いてあったのに入っていなかったのがこちらの水物笹巻。でも、同封メニューには記載されていなかったので、変更になったのかもしれません。入れ忘れなんだったら、残念。
中味は京番茶餅。笹の香りが移った番茶餅、つるりとした食感で夏にぴったり。
私たちにはこれでもうお腹いっぱいを通り越していました。お店でいただくと、最後のほうはこなしていくだけになっていくところがありますが、自宅でいただくと調節できるのが嬉しい。鱧しゃぶ鍋は夜に回しました。
鱧しゃぶ鍋の作り方に従って、つくりましょう。まずは、特製だしを入れ、玉ねぎ、椎茸を入れて火にかけます。
鱧に合わせてどんなお出汁が用意されているのか楽しみ。
鱧にはやっぱり玉葱ですね。厚めに切った玉葱は、京都ならば淡路産でしょうか。椎茸は残念ながらちょっと変色していました。出汁が沸き上がってきたら、鱧以外の三つ葉、若布、生麩を入れます。容器に詰められているのは塩ポン酢。あとでご紹介します。
そしてこちらの白ネギも。鱧は少なく見えるかもしれませんがたっぷり入っていました。
味付けはちょっと甘め。そして優秀だったのが、同梱されていた塩ポン酢。酸味豊かな塩ポン酢は、さっぱりしていて夏の味に相応しい。お出汁でいただくばかりでなく、こうした味の変化も工夫されているのは素晴らしかったです。私は断然塩ポン酢派でした。この塩ポン酢は単独でお取り寄せもできますが2,180円(200cc)という、なかなかのお値段。惜しげもなく入れてくださって感謝。
やはりこのお出汁も無駄にはできず、やはり翌日雑炊へと化けました。麵類を入れるのも美味しいと思います。この時期だと素麺もいいかな。
最後の炊き込みご飯は、翌日昼にいただきました。一応、到着日が賞味期限ですが自己責任ということで。
夏の節の炊き込みご飯は、鱧と万願寺の炊き込みご飯です。
蓮根の入ったお出汁は、だしパックを除いて無洗米に入れ、そこへ炙られた鱧をのせて炊きます。
炊き上がってから万願寺唐辛子と梅干をのせ、最後に海苔をあしらって終わり。たっぷりの鱧と分厚めの蓮根、そして梅干の酸味が合わさって最高の逸品でした。食べきれませんでしたが、冷めてからもまた美味しい。
懐石のお取り寄せができるのは、今、私が知っている限りはやま岸のみ。調理済みの食品を送るのは、お店としてもかなり気を遣うことと思いますが、是非継続していただきたいです。
夏の節は8月末まで。私の心は次回の秋の節に飛んでいますが、是非こちらもお試しください。下記のOMAKASE、一休.comお取り寄せから可能です。