2023年(令和5年)8月7日(月)
去年娘が旅行したアイスランドを訪ねる夏の旅。前回はその前に訪れたアイルランドの首都ダブリンのアイリッシュパブが軒を連ねるテンプルバー地区でのディナーの話を書きました。
ダブリン観光2日目です。キルメイナム刑務所の予約は毎朝9時と聞きましたが、当日枠がないことがわかったので、とにもかくにもまずはホテルを移動してから観光を開始することにしました。ハードロックホテルから10分足らず。George's Street Arcadeの裏に次のホテルはあります。でも15時までチェックインできないので、荷物を預けただけで出発。
こちらの地区はデパートや高級ブティックなどが並ぶ一帯で、また全然違う雰囲気。
移動は面倒だけれど、違う場所に泊まるのはやっぱり正解だったかなと思いました。
まずは、トリニティカレッジの図書館へ向かいます。こちらもまたオンライン予約したいのに、どれを予約すればいいのかサイトがなかなか見つかりませんでした。聖アンドリュース教会の前にはMolly Malone(モリー・マローン)像があって、待ち合わせ場所として有名らしい。
でも、だれ?Molly Maloneって?調べてみると、ダブリンを舞台にした架空の歌があり、魚売りを営んでいた美しい娘が、熱病のため若くして死ぬという話で、非公式なダブリン市の歌として広く親しまれているんだそうな。
「ザルガイにムラサキガイはいかが、活きがいいですよ!」という歌詞にちなんで籠には貝が入っているのですが、それよりやたら胸元だけ金色に光っているのはなぜ?なんのご利益があると 笑?
モリー・マローンに挨拶したあと、世界でもっとも美しい図書館のひとつに挙げられるトリニティカレッジの図書館のチケットを買いに行くのですが、Sold Out Todayと出ているではないですか。えぇーっ!!ここもダメ?
事前にオンライン予約しようとしたときは、大学のHPからなかなか探し出せず、現地でも当日予約ができるはずとトライしたときも、空きを見つけたのはいいけれどカード番号を入れてもエラーで買えませんでした。諦めようと思ったのだけれど、諦め切れない。入口で予約者の案内係の人に聞いてみたら「中で買えるよ」と。12:30の予約ができたので、このトリニティカレッジの話はまたのちほど。
大学を出て、オコンネル橋を渡ってリフィー川の向こうへ行きます。ちょっと離れているけれど、隣の橋が有料の歩行者専用橋だったハーフ・ペニー橋。
銅像は、橋の名前にも通りの名前にもなっているDaniel O'Connell(ダニエル・オコンネル)。イギリスからの独立時、アイルランドのカトリック教徒はかなり抑圧されていたようです。そのカトリック教徒解放に尽力した人物だそう。
中央郵便局にやって来ました。アイルランドの独立をめぐって起こったイースター蜂起の舞台になった場所で、中の見学ができるらしい。
でも様子がおかしい。閉まっているのはなぜ?と思ったら、アイルランドでたった10日しかない国民の休日Bank Dayに重なっていました。
せめて絵葉書を出したかったのだけど、ここもがっちり閉ざされています。なんで?
切手はこちらで。私は絵葉書を買ったお店の自販機で購入しましたが、切手に値段が印刷されておらず本当に届くのかと思ったわ。スペインからの絵葉書が届かなかったとき以来、到着しなくなってしまった絵葉書。
ポストは緑。1日1回しか取集しないんかい。
私が投函したのは違うポストですが、もし届かなかったときのために写真を撮っておきました。
アイリッシュパブの老舗、The Temple Barの絵葉書。でもね、驚くことに1週間で到着しました。すごいわ~
さてさて。トリニティカレッジの向かいにあるIrish Whiskey Museumにやって来ました。ダブリンには他にもオールド ジェイムソン蒸留所とティーリング・ウイスキー蒸留所があるのですが、いずれも高い。オールドジェイムソン蒸留所は26EUR(4,160円)~60EUR(9,600円)だし、ティーリング・ウィスキー蒸留所は18EUR(2,880円)~35EUR(5,600円)と安めだけどちょっと遠め。なにより、ウィスキーは特に好きではない。
それで、蒸留所ではないけれど手軽に行ける博物館のこちらへやって来ました。
でも考えてみたらここも22EUR(3,520円)で、決して安くはなかったのだけど。ギネスがあまりにも高かったので、感覚がマヒしていたかもしれません。朝のツアーだと若干安かったりしますが、オンライン予約限定なのかも。
チケットカウンターで英語がわからないことを伝えたうえで参加。少人数だから居たたまれないしね。
はじめに案内されたのはこちらの部屋。ウィスキーの醸造は、修道士が香水を作る蒸留技術を持ち帰り、酒造に応用したという説から始まります。語源はケール語のUisge-beatha(ウシュク・ベーハー)「いのちの水」という意味でUsquebaugh→Usqua→Usky→Whiskeyと変化していったそうです。WではなくUから始まるんですね。日本語的。
案内人のガイドの話は楽しそうでみな笑っているけれど、もちろん私たちはわかりません。でも、大きなジェスチャーや端々の言葉でなんとなく分かった気分になれるツアー。
最初にどこから聞かれた中にポーランドからの旅行者もいましたが、いくつかの言語についてはオーディオガイドがありました。日本語もほしい・・・
4つの部屋を移動しながら、ウィスキーの歴史などの説明を聞きます。この部屋では、ウィスキーにゆかりのある歴史上の人物が、アイリッシュウィスキーについて語り合います。
そして最後がテイスティング。3種類と4種類のテイスティングがあり、4種類の人にはグラスのプレゼントもあり。
既にウィスキーは注がれています。4種類目がある人のみ追加でもう1種類が渡されます。
ひとつずつ特徴が紹介されテイスティングしていくのですが、日頃ワインか日本酒しか飲まない私には40%は濃いわ~ チョコレートがあればもっと美味しく飲めるよね、と思ったものの、それテイスティングちゃうやん。
BUSKER(ロイヤルオーク蒸留所) 2020年12月に誕生したばかりの銘柄。醸造所も2016年創業。
POWERS Gold Label(ミドルトン蒸留所)アイルランドでもっとも飲まれているのがパワーズ
THE IRISHMAN(ウォルシュ・ウイスキー蒸留所)数多くの賞を受賞している銘柄
4種類のテイスティングのプラス1杯 Knappogue Chastal 12年 ナッポーグキャッスルは1467年に立てられたアイルランドの古城の名前です。1966年に米国人のアイリッシュウィスキー愛好家がここを買い取り、アイルランド中の蒸留所から樽を買い集め、城の地下貯蔵庫で熟成させました。70年代以降、それらにナッポーグ城のラベルを張って販売を始めたのがこのブランドの始まりです。
せっかくアイリッシュウィスキーの本場にやってきたのだから、少々高くてもなんとなく満足できたツアーでした。そういえば娘が独立する少し前にアイリッシュウィスキーを飲んでみようという話になって、ブッシュミルズとかジェムソンとか買ったことがあったな。
ツアーが終われば売店でウィスキーを買うことももちろんできます。でも、私たちはこのあとアイスランドへも行くので自粛。
飲むだけなら、こちらもあり。アイリッシュパブは混雑していて敷居が高くても、ここならゆっくりと楽しめるかも。
アイリッシュウィスキー博物館を出たあとは、トリニティカレッジ図書館の予約時間までもう少し街歩きをします。ここはアイルランドの老舗ケーキ店Bewley's Grafton Street。
フィル・ライノット(Phil Lynott)像。ん?誰?アイルランドの伝説のバンド、Thin Lizzi(シン・リジー)のボーカル&ベーシストだそうだけど、私、曲は知っていてもその名前は知らないことが多いんです。薬物中毒で36歳の若さで亡くなった、と。ゲイリー・ムーアを輩出したんですね、その人ならわかります。それにしてもロックバンドのボーカルの像まで立ててしまうあたり、アイルランドって音楽を愛している国なんだなぁと思います。
通りを抜けて行くと、Stephen's Green Shopping Centreに到着。とても広いショッピングセンターでしたが、なんだかとても安っぽく見えたので撤退。
隣接する公園、St Stephen's Greenへ入りました。ダブリンは大小さまざまな公園がかなり多く点在しています。
目を引いたのは、小さな子どもを連れているのはお父さんが多いということ。母親抜きで父子というパターンも多かったし、家族で来ていても世話をしているのはほぼ父親でした。
公園の端には、ウルフ・トーン(Wolfe Tone)像。イギリスの支配に対する蜂起を企てたアイルランドの革命家です。
くるっと回って、無料で見られるアイルランド国立美術館へ行った後、トリニティカレッジ図書館へ戻ればちょうど踏んでいましたが、思ったより遠かったので力尽きました。私の場合、やはり事前の計画は綿密にしておいてちょうどぐらいのようです。