英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【オランダ&ベルギー】機内映画編

2018年(平成30年)5月
 
行きは、寝ては観て、見ては寝ての繰り返しでした。
 
1950年代のファッション界を舞台に、仕立て屋とウェイトレスの愛を描いたファントム・スレッドは途中まで観て、睡魔に負け脱落。
これは観たかったな~ でも、なぜか帰路も見直さず。
 
人口問題対策により、人類縮小計画が施行された未来。
身長13cmになったマット・デイモン主演のダウンサイズは、ざっと見ましたが、感想を言えるほど真面目に見入っておらず。少なくとも、結末が魅力的ではありませんでした。
 
楽しみにしていたスリー・ビルボードは、後半に起きました。
娘を殺害された母親が警察を批判する看板を設置したことから、予期せぬ事件が起こるサスペンス。寝起きでボーっとついそのまま見てしまい、結末を先に知ってしまって、
また戻ってみる気になれずに次へ。
 
きちんと観たといえるのは1本のみ。
1994年のリレハンメルオリンピックへの出場権を巡って、元夫らにライバルのナンシー・ケリガン襲撃を命じたと疑われ、一躍時の人となったフィギュアスケート選手、トーニャ・ハーディング。彼女に多大な影響を与えたと言われる母親との関係や、
 
その環境に産まれてきた者は、何も手に入れてはならないのか。
これが、真実だったとするなら、トーニャも被害者だったと?いやたぶん、違う。
 
でも、私にはそんな日がなかったのか、はたまた遠い昔過ぎて思い出せないのか、なにこれ~?で終わってしまった。  
それならむしろこっち。
田舎町アリゾナに住む少女オリーブ、なんともブサイクでおデブちゃんな彼女が、全米美少女コンテストでひょんなことから地区代表に選ばれた。オリーブ一家は黄色のオンボロ車に乗り、決戦の地カリフォルニアを目指すことに。
人生の勝ち組になることだけに没頭する父親、ニーチェに倣い信念で沈黙を貫く兄、ゲイで自殺未遂の叔父、ヘロイン吸引が元で老人ホームを追い出された不良の祖父、そしてバラバラ家族をまとめようと奮闘する母親。そんな落ちこぼれ家族の、奇妙でハートフルな旅の話。 
2006年の古い作品で、思いっきりバカバカしい、でも、何とも言えない温かさがありました。落ちこぼれ家族は、決して立ち直ろうとはしておらず、だけどなぜか、その旅の中で力をつけていく様に、知らずうちに共感してしまう。
 
わけが分からなかったのがThe Disaster Artist
ジェームズ・フランコが監督主演の映画なんですけど、まーったく意味が分かりませんでした。
日本で公開されること、あるんでしょうかね~ 
 
 
ワタクシ、カタカタに弱くて「ケネディ家の身代金」と思って見始めました。
暗殺されただけではなかったの? 一族に実業家がいたの?などと思いながら開始。
 
いや~ コワかったですね~ マフィアの非情さときたら、正視できないシーンもありました。
ゲティは身代金の支払いを拒否しますが、いったん応じてしまうと、14人いる孫が次々に誘拐されることになるという考えも含んでいます。それでも、この事件の傍らで、高額の美術品の購入に費やしてていたり、人間性を疑わされるシーンもあります。それだけの富を築ける人間には何か違うものがある、そういう凄みも感じましたね。
 
そのゲティ役は、スキャンダルで降板になっているのですが、代わったクリストフファー・プラマーが最高に良かったです。
これを書くまで気づかなかったのが、孤軍奮闘戦う母親役ミシェル・ウィリアムスは、
グレイテスト・ショーマンヒュー・ジャックマンの妻役だった人なんですね。まったく気付きませんでした。
 
映画をご覧になる方は、映画.comの解説を読んでから行かれると、なお一層、楽しめるのではないかと思います。
 
その後、リアルのゲティ家の孫ジョン・ポール・ゲティ3世は、誘拐による精神的なショックからドラッグ中毒になっています。1981年には肝不全、脳梗塞などの合併症を発症し、視力をほとんど失いました。長く母に看病されたのち、2011年54歳で亡くなっています。
戦いつくして取戻した息子のなれの果てがこれだったなんて、気の毒過ぎです。