機内映画編
行きは珍しくうとうとを繰り返していて、1本しか観られませんでした。
新作の1本から
●タリーと私の秘密の時間 (原題 Tully)
仕事に家事に育児と何ごとも完璧にこなしてきたマーロだが、3人目の子供が生まれついに心が折れてしまう。そんな彼女のもとに夜だけのベビーシッターがやって来る。彼女の名前はタリー。年上のマーロにタメ口でファッションやメイクもイマドキ女子だが、仕事は完璧。荒れ放題だった家はたちまち片付き、何よりマーロが笑顔と元気を取り戻し、夫のドリューも大満足だ。さらにタリーは、マーロが一人で抱え続けてきた悩みの相談に乗り解決してくれる。だが、タリーは何があっても夜明け前に姿を消し、自分の身の上は決して語らない。果たして彼女は、昼間は何をしているのか?(公式HPより)
前半部分は、もう泣けてくる。自分が育児をしていたころの余裕のなさ、手探り状態が思い出されて、ただつらい。ひとりで抱え込んで、いっぱいいっぱいで、でもきちんとしたくて。
マーロも3人が生まれて、おまけに1人は発達障害が疑われ、キャパオーバー。そんなときに夜だけのベビーシッターがやってくる。それだってお兄さんが提案してくれていたのに、断っていたマーロだが、やって来たタリーのおかげで、本来の彼女を取り戻していく。
でも、腑に落ちないところがいくつかあって、今回ネタバレを探ってみた。なんのことはない。私がきちんと観られていなかっただけ。機内映画は集中できずに見るせいか、もともといい加減に観ているせいか 。
少なくとも子育てを経験したことのある人なら、共感できるはず。仕事に追われた経験のある人にだって、きっとわかる。そんな作品。
帰りはほとんど映画三昧。1~2時間ほど眠っただけでした。
● Chappaquiddick (チャパキディック)
1969年夏、マサチューセッツ州上院議員エドワード・ケネディが交通事故を起こし同乗していた女性が死亡したスキャンダル。
エドワードは、ナンタケット湾チャパキディック島でのホームパーティーに参加後、兄ロバートの選挙スタッフだったマリー・ジョー・コペクニと会場を抜け出し、車で別荘に戻ろうとした際に、橋から車ごと転落。水没しかけた車からエドワードはなんとか脱出したものの、マリーを置き去りにしてしまい、彼女は死亡。飲酒運転、不倫も絡む衝撃の事件を、さまざまな観点から描いた作品。
きっと日本でもそのうち公開されますよね。実際にあった事件をもとにした映画だそうですが、アメリカ社会がよくわかる。事実よりも、世論を味方につける手腕があれば何もかもを覆せるとういうか、アメリカ映画では陪審員裁判でよく見られる光景ですが、実際にも堂々と、これをやってのけているのかと驚愕。実際の映像、スピーチ等も使われており、ドキュメンタリーっぽさも加味。
2006年にYUI主演の日本映画タイヨウのうたをハリウッドリメイクへ版。少しでも太陽光にあたると命に関わる難病・色素性乾皮症(XP)と診断され、幼い頃から家の外に出ることができなかったヒロインの最初で最後の恋、17歳の本気の恋を描いた感動のラブストーリー。
いや~ 話は知っているんですけどね、号泣しました。私、内容はさて置いて、お涙頂戴には素直にお涙頂戴されてしまいます。主人公のケイティもステキだったし、窓越しに見つけ長い年月思いを寄せていたチャーリーもまたステキ。
このチャーリー役がアーノルド・シュワルツェネッガーの息子だったとは!儚い命の映画に、彼の誠実な優しさがプラスされて、なんかよかったな~
ここからは、珍しく欧州の映画を3本。
● La Ch'tite Famille(フランス)
フランス北部が舞台。金属をスクラップにする賃金請負の労働者の息子である事を認めたくない人気建築デザイナーValentinは、自分を孤児だと主張しています。その彼を家族が彼を訪れる事で巻き起こる騒動を描く、フランスのコメディ。
フランス北部の方言を描くのに、日本語訳では東北訛りを使っていました。そうか~ そう聞こえるとしたら面白いなぁ。ただのドタバタ映画なのですが、フランスのコメディ映画ははじめて。フランス映画というのはいつも、後味が悪くて暗いというイメージが多いので、なんとなく新鮮でもありました。そういえば、ボンジュール、アンも明るい映画だったな~ あれは良かったな~
女性に参政権がなかった1970年代のスイスが舞台。参政権を求めて、寒村の主婦たちが立ち上がる。70年代になってもスイスってこんなに保守的だったのかと驚くが、小さな勇気と冒険を積み重ねながら、主人公や村の女性たちが大きく変化していく。その様子はとてもスリリング。特に主人公は、控え目だけれど意志の強い女性で、「仕事をしたい」という思いに駆り立てられて一歩ずつ踏み出していく。
ひっつめ髪にスカーフ、長いスカートといった保守的なファッションから、当時流行の髪型、パンタロンに変わっていくのが象徴的。「自分らしく生きること」と「社会を変えていくこと」の関係を考えさせてくれる。
● TULIPANI: Love, Honour and a Bicycle TRAILER (オランダ)
1980年。若いMontrealer Annaが、人生を変える冒険旅行に出発する。彼女の母親が亡くなって、遺灰を故郷のイタリアに撒いてほしいと希望したのだ。Annaの父Gaukeは、オランダの洪水を逃れイタリア・プーリア州に辿り着き、そこでオランダ式灌漑を広め、チューリップの育成と販売を進める。その地を訪れたAnnaは、母の古い友人Immacolataから父の顛末も聞くことになる。
オランダのコメディ。行ったばかりのオランダと、なによりもマテーラの映像がふんだん!実際にあったオランダの洪水の映像を用いて、そこから話が始まる。Annaの父親が自転車をこぎ続けて移住の地を探し求め、ここだと決めたのがイタリア・プーリア州ときたら釘づけ 。
住まいはトゥルッリだけど、町は隣のバジリガータ州にあるマテーラを使ってた。あの洞窟住居や町が映し出されるのだから、話の内容なんてどうでもいい。しかも、ムルジャ展望台あたりの洞窟も使われていたと思う。懐かしいマテーラを見るには、嬉しい作品。
そして、最後まで観られなくて残念だったのが、
● 海辺の家(原題 Life as A House)
ジョージは、海が見える崖に立つ、古い家に住む変わり者。犬を放し飼いにしたり、崖から海に向かって放尿するなど、近所から煙たく思われている。
ある日、彼は20年来勤めていた建築設計事務所から突然解雇を告げられる。怒り狂った彼は、自分が長年作った建築モデルを片っ端から壊しオフィスを出るが、外で倒れてしまう。 末期ガンだった。病院から帰ったジョージは離婚したロビンと息子サムに、この夏はサムと過ごし、この古い家を立て壊し、新しい家を建てるつもりだと告げる。
ドラッグとパンク音楽が好きなサムは、父の突然の提案に猛烈に反対するが、ジョージは譲らず無理やり息子と同居を始める。最初は、ガレージでの生活のを強いられ、諍いの絶えない父子であったが、ジョージにはどうしても家を建てたい理由があった。(wikiより)
アメリカ映画でよく気になるのが、親子が対等に語り合ったり、それでいて親が絶対であったりするところ。
この映画では、息子のサムがドラッグをやっていること自体は止めない。でも、ひと夏を共に過ごすことを拒否するサムは、それでも父の許しがない限り、黙ってそこを離れるというようなことはしない。
あと10分ほどで終わりだったのに、最後まで観られなかった。もうちょっとじっくり観たい映画だったな~
お土産編
本当に、たいした買い物はできませんでした。時間的に受託荷物にできるかどうかわからなかったので、液体類はNG。
クラクフで唯一買ったのがお菓子がこれ。これもまたワッフルっていうんですかね?甘いけど、娘には好評。ナッツ味のチョコレートを包んでいます。
何もないから仕方なく買ったのが、前回案外おいしかったグミ系。
海外へ行くとつい買うのがタイ米は1kg 2.89PLN(90円)と破格の安さ。なぜかワッフル。まったく甘くないタイプです。レモンチョコは酸味が美味しい。かなり気に入りました。
現地の人のおススメにあったので、必死で探したのが右の箱。
● 右上 マシュマロにチョコレートのコーティング
11.99PLN(360円)で箱2段分入っていて18個×2はお買い得。
ふわっとして美味しい。
● 右下 プラムのチョココーティングは私好み。
9.99PLN(300円)はかなりお得。もっと買えばよかった~
● 左下 もうひとつおススメにあったハチミツが入った飴。
ハチミツは特産のひとつだからね。3.99PLN(120円)。
酪農国なのでチーズの生産量も世界有数ですが、探していたものは見つけられず。
左端のは、露店で焼いて売っていたオスティペックを薄切りにしたような形で、ゆっくり焼いていくと、中がとろりとして美味しい。スーパーで買ったオスティペックも薄切りにして焼いて食べています。ただ、どちらもかなり塩味が濃いです。
Twarogはフレッシュチーズ。カッテージチーズと同類かな?ブルーチーズはポーランド産かどうか確かめませんでしたが、欲しいものが見つからないなら、好きなのを買おうという選択の仕方。
最後にヴロツワフ空港で買ったのがこれ。上のは、現金を使うために選んだ一品。クッキーというよりパンみたいで、シナモンが効いていて不思議な味でした。でも、なんとなく美味しい。
下のは、クラクフの広場の露店で見たおうどんみたいなチーズ。色は白いのですが、すごく濃い塩味。本当はどうやって食べるか不明ですが、火を通して食べました。露店で買うよりかなり高くて、21PLN(630円)でした。
肝心なものを忘れていました。ボレスワヴィエツで買った陶器 。すべて老舗のCeramika Artystyczna (ツェラミカ アルテステチュナ)で購入したものです。
日本で買うと、20cmのお皿が3,672円というのを調査して行ったのですが、こちらはもう少し大きめのオーバルのお皿で58.55PLN(1,756円)。ちょうどパスタやカレーにいい感じで、少し深くなっています。
小鉢の方は14.51PLN(435円)。お素麺の薬味を入れたり、お醤油を入れたり、いろいろ試しています。
全部で219.18PLN(6,575円)は大満足のお買い物でした。
事前に欲しい柄を調べたりしたのですが、思ったものはありませんでした。すべて気に入ったわけではなく、やや妥協して買いましたが、それでもやっぱり買って帰ってよかったです。使うたびに旅行のことが思い出せるのが、あとに残るお土産のいいところですね。
裏にはひとつずつ hand maid の文字と、サインがあります。手書きのボレスワヴィエツ陶器、大事にします。
以上。ポーランド旅行、すべて終了です。