2019年(令和元年)11月12日(火)
娘の誕生日、どこかで食事しようという話になり、自分で気に入ったお店を予約してくれました。当日になって食べログを見てみると、口コミ件数は約400件、3.78を獲得している人気のフレンチ店。楽しみです。
表参道駅で娘と落ち合ってお店へ向かいます。先日のブルーノート東京への道と途中から反対側へ曲がりますが、遠くない場所にあります。
わかりにくいという口コミ情報どおり、徒歩6分のはずが、案の定、地図はそこを指すのにわかりません。
雰囲気のいいワインバーが見つかりました。この後ろのはずなんだけどな。
うろうろしていると、車に乗った男性が声をかけてくれました。
「レストラン、探してるんでしょ?そのお店の右に細い通路があるよ」
よく見ると、このお店の前に看板が立ててありました。夜なのでシルバーの看板ではわかりにくいのです。
ワインバーの右隣りから奥へ行くと今日のお店L'AS(ラス)の入口です。
早めの時間でしたが、すでに3組が食事を始めていました。私たちが通されたのは奥の席。オープンのカウンターキッチンがあるのは入口側です。
テーブルの右側には小さな引き出しがあって、今日のメニューとカトラリーが入っていることを伝えられました。ちょっと楽しい。
メニューを見て、娘がちょっと心配しました。「たいじょうぶ?」
私がフレンチに行かないのは、量が多いためです。コース料理を最後まで楽しめる自信なし。でも、どこも少なめで出てくるから大丈夫よと、フレンチ好きの娘がいつも言っていたのでやってきましたが、メニューにはデザートを入れてずらりと8品並んでいます。お・・・おっと・・・
ここのメニューは5千円のコース一択です。
飲み物もまたシンプルなチョイスの仕方で、おススメは5千円でワインのペアリングコース。シャンパーニュ1種と料理に合わせての4種。ノンアルコールは3種で2,700円。
ちょっとペアリングに興味はありましたが、食事と同じ価格のワインはちょっと贅沢すぎて気が引けたのと、甘いワインなど奇をてらったものが出てくるという口コミを読んだのとで、今回はビールをお願いしました。キリンラガーとアサヒスーパードライの2択で935円。
娘のノンアルコールの出だしは、ワイングラスの中にスモークを焚き染め、そこへジュースを注ぐという演出。なるほど、奇をてらっていると評した人の気持ちがわかる。
まずは ひとくち自家製モッツアレラチーズ。
塩とオリーブオイルがうまく効いていておいしい。
続いてのスペシャリテは袋に入った一品。
開けると、フォアグラのクリスピーサンド、ストロベリー味。
娘は果物を料理に使うのをとても嫌がるのですが、このストロベリーは上手に合わせてありました。甘すぎないし、でも甘みがないわけではないといういい頃合い。
ただ、クリスピーのパリパリが逆に邪魔をして、小さく食べられないんです。
フォアグラはどうしても重い味なので、少しずつ食べることで一口の美味しさが際立つと思うのだけど、この出され方だとせいぜい3~4口で食べてという感じ。
ナイフとフォークでちまちま食べたかったけど、これはやっぱり手で持って食べるよね?次回行くなら、できれば私は切って食べたい。
柿とアンディーブのサラダ、ガレドラロワールチーズとアーモンド添え。
また果物か(笑
でも、私はあまり柿が好きではないので、娘は私のほうの心配をしていました。
いやいや、嫌いなわけではないので大丈夫よ。
レモンピールの香りが添えられており、これがとても効果的でした。
チーズはブリーのようなクセの少ないタイプ。アーモンドが香ばしくておいしい。
柿もバランスの良さを演出していました。
それにしても、おにいさんがた、料理の説明はしてくれるんですけど、どの人もほとんど聞き取れません。伝えようという気のある人は、あんまりいないみたい。
この辺りで私は1杯目の赤ワインをお願いしました。ワインは一律1,100円、希望に沿って出してくれます。魚も続くので軽めで。
新潟県産マコモダケのパイ包み。アンチョビ、ケイパー、ブラックオリーブのタプナードソースと塩が添えられています。
これは絶品。マコモダケがホクホクに仕上がっていて塩にもソースにも合います。パイもこのホクホクをちょうどいい雰囲気にくるんでいて、生地の味もとてもいい。
ホタテのムースが途中に入っていて、味の変化も楽しめます。でも、あっさりムースがホクホクに負けたのか、あまり感じられなかったと言っていました。
魚料理は山口県産サワラのポワレ、キャトル・ピューレのソース。
キャトル=4種類です。これまた説明が聞き取りにくかったのですが赤いのはビーツで、白いのが里芋。あとのふたつがわかりませんでしたが、マヨネーズとトマトケチャップを合わせたような味のと、黒いのは酸味がありました。
ソースよりもサワラの焼き加減が絶妙。皮がパリパリで身はしっとり。
3種類の茸が詰められているという話でしたが、これも聞き取れず。聞き返したいけど、そもそもこちらの表情は見ていない(笑
まわりにかかっているのはアマゾンカカオパウダーとメニューに書かれていましたが、これも聞き取れなかったので、まったく意識することなくいただきました。
とても美味しいのですが、もうおなかいっぱい。ひと切れでいいよね~と言いながら、ふたりともすでにこなし状態だったのが残念でした。
2杯目のワインはこの料理に合わせて頼みました。フランス産シラー種のワインを持ってきてくれましたが、あまり好みではなかったかな。
お口直しはオリーヴオイルの香りを楽しむミニトマトのコンポート。
レストランへ行くと必ずカプレーゼなどのトマトを頼む娘は喜んでいました。
ソースにはバジルの香りが入っていて、もちろんトマトによく合います。一口目はそのまま、あとのふたつは好みでオリーヴオイルを垂らしていただきます。
このトマトの前後で、チーズとハチミツとなにかを合わせた一品を勧めに来られました。私、こういう勧め方って好きじゃないんです。価格を伝えるわけでもなく、まるで、お腹に余裕があればこれもコースについてますよ~みたいな表現の仕方。
いずれにせよ、満腹を通り越していたのでお断りしましたが、物足りない場合はそんな一品も追加できます。
デザートはイチジクの葉に包まれたアイスクリーム、赤ワインソース添え。
アイスクリームにイチジクが入っているわけではないのですが、この葉に置くことで香りがたっぷり移っています。赤ワインソースも美味しい。
最後はハーブティ。ミントのさっぱりした口当たりが食事の後口を和らげてくれます。
大満足の食事となりました。
ちなみに、このお店の前にあるガラス張りのお店は姉妹店CORK。こちらはワイン代込みで7,400円と1万円のコースの2択。今度はこちらへ是非行こうと思っています。
コース @5,500×2=11,000
チャージ @ 550×2= 1,100
ワイン @1,210×2= 2,420
ビール 945
ノンアルコールペアリング 3,190 計18,645円