ひたすら慎ましいStay homeを送り、外食すらしていなかった私がGoTo Travelに乗っかってホテル椿山荘東京へやってきています。
前回の客室編はこちら。
椿山荘は、山縣有朋邸だったところです。山縣有朋は、伊藤博文と共に明治政府の最高指導者となり、内務卿・枢密院議長・総理大臣等を歴任した山口県萩出身の軍人・政治家です。
残念ながら1945年(昭和20年)の空襲でほとんどが焼失してしまいましたが、豊島園を再建した実業家、藤田観光の小川栄一がホテルとして再建します。小川は箱根小涌園などとともに、一代で藤田観光グループを築き上げました。
ガーデンビューに宿泊がおススメ理由はこちら。
窓からの景色をご覧いただきましょう。左手に見えるのは、庭園内のシンボルである三重塔。右手には池袋の街が望めます。
そう。椿山荘には美しい庭園があり、部屋からそれが一望できるのです。
しかも、10月1日からこの庭園で東京雲海が見られます。ん?雲海?
ともかく行ってみましょう。
ロビーは3階にありますが、1階まで下りると庭園の入口があります。
まず通過するのが、こちらの弁慶橋。橋の架かるこの沢はほたる沢といい、初夏には蛍の鑑賞もできるそうです。
東京雲海、ちょっと始まっていますね。
東京雲海とは、従来のライトアップに加え、庭園に霧を発生させて幻想的な世界を創り出す演出です。早朝と夜中に大雲海といってすべてを霧で覆いつくすような時間帯があるのですが、人が出歩く時間帯は小規模な雲海にしているようです。
こちらは、江戸時代中期の画家伊藤若冲の下絵による五百羅漢の内の約20体です。京都伏見の石峰寺に置かれていたものと伝えられています。
山縣有朋の庭園造営当初からの池、幽翠池は庭園の景勝地のひとつ。
左手に客室から見えた三重塔、右手にライトアップされているのは五丈滝です。
幽翠池にライトアップされた木々が映ってきれい。
五丈滝の右手に見えるのはチャペルです。翌日、この滝の裏も通りました。
三重塔へ続くであろう階段があったので上ってみました。
ホテル棟は幽翠池を見下ろすように建っています。
三重塔です。平安期の歌人として名高い参議・小野篁(おののたかむら)ゆかりの寺院、広島県賀茂郡の篁山竹林寺から1924年(大正14年)に移築されました。正式名称を圓通閣といいます。
照明の技術が素晴らしいですね。リニューアルしたそうですが、ただライトアップしているだけではなく、建物や緑がきれいに映えています。
三重塔から眼下に東京雲海が広がっています。幽翠池を覆って幻想的。
雲の狭間からお月さまが顔を出しています。この日は満月。運がいいかも。
三重塔から下っていくと、雲海で視界の悪い中、門が見えてきました。
くぐってみると 石焼料理木春堂の建物があります。
え~ いいなぁ。こんな離れで食べられるのってテンション上がる~
ただし、中は接待っぽいおじさま方ばかりでしたけど。
木春堂の門のそばには御神木がそびえていました。樹齢約500年。ホテル椿山荘東京最古の椎の樹木。根元の周囲は4m50cm、樹高は約20mに及びます。
これでぐるりと回れたようです。ホテルへ戻ることにしましょう。LEDライトが小径を雰囲気よく照らしています。
・・・と思っていたら、雲海が行く手を遮っています。
そういえば東京雲海発生中の注意に、霧が濃くなったときはその場でしばらく立ち止まっていたら状況が変わると書かれていました。確かにちょっと焦ります。
夜のお散歩も終わり。これが見たくてやってきたホテル椿山荘東京。今は利用客しか入れないので、人も少なく穴場の時期かもしれません。
始まったばかりの東京雲海、しっかり楽しみました。
美しい庭園に霧の演出、素敵でしたよ~
ただ、せっかくガーデンビューを予約したのに、23時の大雲海は見損ねてしまいました。大失敗。
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