2023年(令和5年)8月8日(火)
去年娘が旅行したアイスランドを訪ねる夏の旅。前回はその前に訪れたアイルランドの首都ダブリンで3,4泊目に宿泊したブルックスホテルの話を書きました。
この日は朝から東のダブリンから西のゴールウェイまで向かいます。ダブリンからの日帰りにはいくつか選択肢がありましたが、ツアー参加ならばふたつ。
ひとつは、世界遺産ともなっているイギリス北アイルランドの世界遺産、ジャイアンツコーズウェイ。海岸沿いに六角柱の玄武岩が4万個も並び、この地にある巨人の伝説にちなみ「巨人の道」と名付けられている場所です。
もうひとつは、ゴールウェイとともにその先にある壮大な景観を誇るモハーの断崖を巡るツアー。高さ200mを越える断崖が約8kmに渡って続きます。でも、ジャイアンツコーズウェイはイギリスだから通貨はポンドだし、モハーの断崖へ行くこのツアーではゴールウェイでゆっくり食事ができない、ということで自力でゴールウェイに行くことを選択。
バス停へ向かうときにアイリッシュパブの老舗、The Temple Barの前を通ると高所作業者が停車中。
これ、何をしているところだと思いますか?プランターのお花のお手入れなんです。水遣りをして花がらを摘んでいるようでした。美しく保つために、日頃のお手入れも欠かしていないんですね。
ところで、バス停に到着してチケットオフィスで購入しようと思ったら、開いてない!!!開店時間には早かったようです。バスを目の前にしてオンライン予約に挑戦しましたが、トリニティカレッジ図書館の予約と同じくなぜか決済ができません。ゴールウェイ行きのバス会社は3社ほどあるようですが、たぶん私が予約したのはGoBus。ドライバーに聞いてみると、車内で買えました。確かオンライン購入より高いはず。往復2人で58EUR(9,300円)と決済が残っています。
道中は延々同じ風景。フラットな地形で牧場や草原が広がるのみ。
ノンストップ2時間半でゴールウェイに到着です。なぜここに来ることを選んだかというと、英語講師のひとりがアイルランド人で、アイルランドならゴールウェイがおススメと言ってくれていたのがずっと記憶に残っていたからです。
バスステーションは中心部から少し外れているので、地図アプリを頼りに歩きます。この街、なんかおしゃれ。
どこも花がきれいに飾られていて、美しくセンスのいい街です。
ゴールウェイのバスも2階建て。ダブリンでは緑色が多かったのですが、こちらは赤もありました。どちらとも広告でハデハデの車体です。
まず向かったのがコリヴ川を渡った先にあるゴールウェイ大聖堂。
橋は歩行者用に新しく架けられたようで、まだ新しい。
車道の石橋にはSalmon Weir Bridge(サーモン・ウィア橋)という名前がついています。実際にも魚が釣れるようで、日によって釣りをしている人を見かけることもあるとか。
ゴールウェイ大聖堂到着のころには、本格的に雨が降り出しました。石造りのこの教会は、今まで見てきた教会とは少し趣きが違います。なんとなく北欧っぽい。
中ではミサをしていたので、しばらくじっと座って待っていました。他のようにミサ中は信者以外入ってはいけないということはなくて、静かに座っている分には問題ありませんでした。ドームのブルーが美しい。
1965年に建てられたまだ新しい教会で、真ん中に祭壇があり四方に信者が座る珍しい造りでした。
石造りの建物はシンプルですが、青が基調のステンドグラスから美しい光を取り入れています。
どこにいてもドームからの青い光がとても印象的。天井部には木も使われており、温かみのある洗練された教会でした。
教会のショップにしては充実。
教会にいるあいだに雨も止んでいました。ゴールウェイには観光施設がほとんどないので、廻る場所は多くありません。
音楽の街と聞いていましたが、ウォールアートも目を惹きました。
多くの建物の壁に描かれた絵を楽しみながら、中心部へ向かいます。
カラフルにペイントされたお店が多く、逆に何のお店かわかりにくかったです。ふうん、ドーナッツ屋さんもあったんだ。
そう、そしてここ!!!ゴールウェイという名で調べてみると、この通りの画像が必ず出てきます。カラフルで楽し気な雰囲気満載。
そうそう。国旗がはためいているこの通りがゴールウェイ観光におけるメインの通りです。青空だともっと映えるんだけど残念。
ウォールアートはこの通りでもさらに続きます。群青色が目を惹くこのお店はパブ。
こちらはジュエリーショップ。どのウォールアートもクオリティが高く、歩いているだけでも楽しい街です。
いくつも見かけたのがaranというブランドのアイリッシュセーターのお店です。ゴールウェイ沖にアラン諸島という島々があり、そこの主要産業のひとつです。
この手編みのフィッシャーマンズセーターは様々なデザインがあり、価格も1万円台とそう高くないのであれこれ試着したのですが、なかなかしっくりくるものがなくて断念しました。今の日本の冬には暑すぎるのよね、たぶん。
そして、観光地としての見どころが少ないゴールウェイで見るべきひとつがこちらのSpanish Arch(スパニッシュ・アーチ)。
スパニッシュ・アーチはちょうどコリヴ川の河口に位置していて、港から街に入る場所に建てられています。
1584年、波止場を護るために街壁を延長して作られたもので、大航海時代にスペインからの貿易商や船乗りがゴールウェイを訪れていてこの名前がついたそう。今は一部がゴールウェイ市美術館に改装されています。
当時は、もろにこのアーチのそばで荷揚げされていたんですね。
アーチを潜ってうしろから見ると、街壁の延長上に造られたという片鱗がわかります。1755年リスボン地震の津波で部分的に壊滅したそうで、奥の方に石積みの形状が違う箇所があるのはそのためかもしれません。
既に時刻は12時半。なによりもランチを優先しないと、観光客でいっぱいになってしまいます。ここも港町、やっぱりシーフードが食べたい。ゴールウェイは牡蠣が有名で、毎年9月末には牡蠣シーズン到来ということで、The Galway International Oyster Festivalが開催されているほどです。1954年に始まったこのフェステバルは、世界でもっとも古い牡蠣のイベントなんですって。