2022年(令和4年)3月
今年初めての旅行は、去年の12月に予約していた高松行き。まずは、数10年ぶりに小豆島を訪れました。前回はひしおの郷をめぐったあと、図らずも実写版魔女の宅急便のロケ地を訪れていた話を書きました。でも、現地ではまだ知りませんでした。
さて。高松を再訪するにあたり、迷ったのが夕食。前回行ったすし森山はとても美味しかったけれど、まぁ言ってみれば昔ながらの寿司屋。一工夫あるようなイマドキのお店へ行ってみたい気もするし、候補店もありました。でも、失敗するのもまた悔しい。そこで、前回の5,000円のコースから千円だけ上げて6,000円のコースを予約することにしました(笑
すし森山のあるこのあたりは、寿司屋の激戦区らしい。なるほどレベルが高いはずですね。18時に到着すると、既に先客が2組。出足が早いなぁ。
良ければお座敷へ、ということで通された部屋はちょっと複雑な改装を経て、やたら広いが使い勝手の悪そうな個室。2人利用なのにいいのかな。
実は、ネット予約のときに「前回美味しかったので東京より再訪します」と書き送りました。だってね、ちょっと大将、気難しそうなんだもの。美味しかったって伝わったらいいなと思ったの。だからなのか心なしか愛想がいいような(笑
まずは生ビールから始めます。
値段のわからない寿司屋のメニュー。でも、ここんとこそういうお店にもちょっと慣れてきました。飲みたいなら飲めばいいのよ。
スタートは伊吹島のツブ貝。観音寺市の沖合にある伊吹島はイリコで有名な島だそう。爪楊枝で食べます。貝はたいていどれでも好きだよ。ただ、ここの突き出しは温かいのが嬉しかった覚えがあるけど、これは冷たいのがちょっと残念。まぁ、それがふつうなんだけど。
続くはお造り。帆立、シマアジ、カワハギと肝。
さっさと日本酒に入ります。飲みたいお酒はあったんだけど、香川縛りで金陵を頼みました。火入れのお酒はいまひとつと思っていたけど、やっぱり火入れの技術にもよるのだと近ごろは感じていて、そう悪くなかったな。
さて、このお造り。すし森山の美味しさは、その素材にあるんじゃないかなと当たり前のことだろうけど再認識。カワハギの肝の美味しさときたら、なかなか出会えないと思う。このあたりの魚が美味しいのか、大将の目利きか、いや、どっちもだよね。
白子ポン酢。どうやったらこんなふうにきれいに分けられるんだろう?ポン酢の味もすごく美味しい。柑橘類が有名な瀬戸内の為せる業かしら。
サザエの壺焼きは特大!!!前回もとても美味しかったのだけれど、嫌な苦味がなくてほんと美味しい。きっとここの看板メニューなんだろうな。
ノドグロ。小ぶりだけどさすがのノドグロ。ただ、前回の鰤だったか鰆だったかの切り身の方が好みだったかも。骨がない分、面倒じゃないからという理由だけど。
ここからは寿司8貫。日本酒は綾菊に進みます。
昔ながらのお寿司屋さんの王道の盛り合わせってところですが、ネタの美味しさからなのか、満足度が非常に高いです。玉子焼きも、ザ・玉子焼きってとこが、逆に新鮮。ガリの甘酸っぱさも好みでした。なによりもシャリが小さいので、満腹感に負けることなく味わいながら食べ終えられるところが嬉しい。
茶碗蒸しも特に奇をてらったところはナシ。ちょっと濃いめの味付け。
最後は穴子で終了です。あぁ、美味しかった。これでいいんです。こういうふつうのお寿司屋さんがふつうに美味しいのがやっぱり基本だなと思います。普段使いのお店がベースにあるからこそ、ハレの日のお店が楽しめるんじゃないかな。そんなふうに思えるすし森山、きっと機会があればまた寄るでしょう。
前回と同じくこの日も、予約なしで来られた方が何組も断られていました。時期も時期だし、まさか空きなしとは思っていなかったんじゃないかな。でも、想像以上に人気店なんですよ。
6,000円コース×2+生ビール×2+日本酒2種=15,300円
あれだけ食べてこれでいいの?お得感満載の夕食でした。
大将にごちそうさまと告げてお店を出ましたが、口数が少ないだけで気難しい人じゃなさそう。こちらが寿司屋だからとついハードルを上げてるだけなんでしょうね。また行けるといいなぁ。