英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【銀座】延々と続く至福の饗宴「天婦羅 おばた」再訪

2022年(令和4年)6月

 

今年2月、かねてから行きたかった天婦羅おばたへ出掛けたあと、次は娘も連れて行こうと思っていたのでなかなか予約を取れませんでした。でも、予定も合わないし、もう一度ふたりで行っちゃおうかな、と予約サイトを見てみると、土曜日のランチがひょっこり1日だけ空いているではないですか。これは呼び寄せられているに違いない。早速予約しました。

前回とは季節も変わっているので、どんな食材が出てくるか楽しみです。

fuwari-x.hatenablog.com

 

すっかり街にも人出が戻り、あちこち行列を為していました。でも、銀座といえども7丁目のしかも1本裏通りといっていいこの場所は、昼間の人通りはそう多くはありません。

 

地下1階。お隣の寿司店銀座 凛 にしむらと暖簾を分ける小さな店舗。前回は12時ジャストに暖簾が掛かったので待っていましたが、この日は階段を下りてみると既に開いているようでした。

 

ドアを開けるとすぐに迎えに出てきてくれたイケメンのスタッフさん。店内にはお連れさまをお待ちの方がすでにいらっしゃいました。ほどなくして最後のおひとりがいらしたので、4人でスタートです。

 

まずは今日の食材の紹介から始まりました。ランチでは、夜と同じ16,500円のほか、8,800円11,000円の3コースがあり、私たちは11,000円のコースを選択しています。

 

車海老のほか、白魚白海老も。

 

飛び出てしまうぐらい元気に泳いでいる稚鮎も見せていただきました。

 

まずはビール、マスターズドリーム880円(税込)から開始です。

 

定番の2品から開始。チーズの茶碗蒸しに雲丹とトリュフがトッピングされています。前回よりも緊張が解けているためか、チーズの味がしっかり感じられました。

 

生ハムのサラダ。ナッツ系のドレッシングがとても美味しい。ルッコラが効いています。どなたにも好評で外せなくなったというこれらの定番は、安定の美味しさ。

 

お造りは2品。ガラスの器が初夏を感じさせます。

 

まずはオクラを叩いたものと加賀太胡瓜のみじん切りをジュレで。

 

菊花いぶりがっこを合わせています。

 

塩は4種類用意されていますが、撮り忘れていたので前回のを引っ張ってきました。左からからすみと沖縄の塩白トリュフ塩瀬戸内海の藻塩新潟の花塩です。

 

海老の脚の唐揚げ。この器に入れると海老が花のように見えるので好きです。からすみの塩を勧められました。

 

このお店の好きなところは、天ぷらばかりではないところ。合間に小鉢が入ります。フルーツトマトのアイコ、春キャベツ、パプリカの甘酢漬けをオリーブオイルで。

 

日本酒は、本日のラインナップを揃えていただけます。前回の飲みそびれた三重のお酒、を選びました。三重県山田錦を50%まで磨いた大吟醸、小売価格は4,620円というなかなか高級なお酒でした。

 

さきほど頭の唐揚げをいただいた車海老、まずはレアに揚げたもの。おススメは花塩。

 

次の車海老はしっかり揚げられたものを天つゆで。そういえば、天つゆって撮り忘れてる(汗

 

那須高原のアスパラガス。天つゆか塩で。アスパラガスは案外揚げるのが難しいのだそう。食感を残したいからね、と。このアスパラガスは根元まで皮を剥かずに食べられる新鮮さ。家ではたいてい下の方をピーラーで剥いておかないとダメだもんね。やっぱりモノが違うとそういうことから違うんだ。

 

淡路島の玉ねぎ。今は淡路産もブランド化されて、少量しか扱わないおばたさんではなかなか手に入れにくいのだとか。今回のものはひときわ甘さを感じました。

 

鰻のくりから串蓮根。くりから焼きというのは、かば焼きのように大きいままではなく、捌いたあとの切れ端を焼き鳥みたいに串に巻き付けて焼いたもので、庶民向けのもの。漢字では倶利迦羅と書き、不動明王の化身として知られる倶利伽羅竜王を指すのですが、剣に龍が巻き付いたような姿をしていることを由来としているそう。香ばしく焼いてあって、甘辛いたれが抜群に合いました。

 

ズッキーニの花を木の芽味噌で。ズッキーニの花はどこかで食べたはずだと思って調べると、2015年(平成27年)のローマでした。このときは中に何かを詰めてフリットにしてあったんだよね。私にしてはよく覚えてたわ。

 

日本酒は秋田のお酒、花邑に移ります。三郷錦100%の純米吟醸で小売価格3,960円。秋田のお酒だし間違いないだろうと思っていましたが、このお酒だけがぼやっとしているなぁというのが私たち2人とも共通の感想でした。

ブラウンマッシュルーム。トリュフ塩で。トリュフ塩はとても美味しいのだけど、その味が勝ってしまうので、あまり店主からは勧めてきません。でも、お好みでと言われているので、ちょろちょろとトリュフ塩にいっちゃう。

 

紅はるか。もうこれは、デザート級に甘かったです。ねっとりとしていて噛まなくていいの。

 

琵琶湖産の稚鮎。藻塩で。苦味を感じなかったので、鮎ということを忘れそうでした。きれいに揚げられた姿がまたいい。

 

3日寝かしたという太刀魚。花塩か天つゆで。実はこのあたりは、ちょっと揚げ物続きで疲れてきています。同席されていたのがお若い常連の男性2人連れだったこともあるのか、前回よりも揚げ物ベースで進んでいます。ま、天ぷら屋さんなんだから当然なんだけど。

 

千葉の白海老。下にはおかひじき甘鯛の骨というメモが残っているのだけど絡めて揚げられていたんだろうか。さらに揚げ物続きでグロッキー。朝ご飯を控えめにしたことが、かえって失敗だったかも。

 

それでもこのヤーコンの髭はさっくりしていてとても美味しかったです。

 

日本酒は福島のお酒、飛露喜に進みます。四合瓶のみの限定販売で、兵庫県山田錦を使った純米大吟醸。小売価格はなんと720ml2,970円。どっひゃー こんなことで評価を上げるとは思いたくないけど、元首相のお食事会でも出されたのだとか。

 

メヒカリの一夜干し天然のうるい。おお!こういうのが入ると、食欲復活。メヒカリの苦味が好きです。うるいは今年になって二度目の食材ですが、ちょっととろりとしていて、かなり好きな食感。

 

ノドグロナス。海苔や茗荷などとともにお出汁でまとめられていたと思います。

 

このうさぎがまたキュート。

 

蟹の湯葉。この湯葉巻って私、好きです。味噌入りとメモしているんだけど、蟹味噌なんだろうか。まぁまぁ酔っぱらっています。

 

印象的な取り合わせだったのが、雲丹とほうれん草。山葵で食べるのがとても合っていました。

 

めごちは天つゆでいただきます。

 

穴子と小松菜。店主は、出し過ぎですかねぇと気遣いながら進行中。確かに、ここで終わっても悔いなし。でも、まだまだ飲める・・・ということは、食べたい(笑

 

次は茨城のお酒、森嶋に行きます!こちらも山田錦100%使用の純米吟醸。生酒と瓶燗火入れとがあり、こちらは生酒のシールが張っていないので、瓶燗火入れと思います。小売価格2,850円。

 

大葉巻きの帆立。金華湾と聞いたように思ったのですが、恐らくは金華鯖と同じく石巻にある島、金華山のことかと。お皿がまた印象的で、南部鉄でできているんですって。

 

うろこが立ってきれいに揚げられた甘鯛

 

終焉に入って来ましたね、じゅんさいあかもく。さっぱりといただきます。

 

最後は白魚のかき揚。いったいいくつ出してもらったんだろう・・・食い意地を張らず、好きなところでスタップするお寿司や串カツのように、満腹になる前に止めた方が美味しさの感想はより上がるかも。でもね、どう出してもらえるのかも見たいしね。

 

最後のご飯は、とうもろこしご飯宍道湖の蜆のお吸い物

 

ごはんには、白海老いくらがのっています。これはボリューミーでした。欲張らずに小さいサイズにすべきだった・・・とりわけエビって油を吸うし。でも、つい、ね。

 

デザートは席を外していたので不明。カスタードっぽいお味にフルーツのソース。チェリーもとても美味しかったです。

 

ランチコース11,000円×2+(生ビール880×2・作・花邑・飛露喜・森嶋)=31,900円

私には高級なお酒であるや、入手困難な飛露喜といったプレミアムな酒が入っていてもこの価格、良心的ですよね。

 

途中疲れてしまったのは、同席の方に時間制限があったのでちょっとペースが早めだったこともあるかも。調整してもらえばよかったかな。でも、変わらず美味しくいただきました。なんといってもホスピタリティという点で、ここは最高です。

 

なお、日本酒の小売価格の併記は甚だ野暮ですが、ちっとも銘柄を覚えられないためその助けとして調べています。