2023年(令和5年)6月3日(土)
5度目の高知で2度目の宿泊。高知は圧倒的にディナーのみ営業しているお店のクオリティが高いのです。というより、ランチ営業しているレストランが非常に少ないということに気づき、宿泊にシフトしている私たちです。宿泊代を食事に充てて日帰りしたいのが本音なのだけど、致し方なし。
前回はラ・プリマヴォルタで料理への愛情と情熱溢れるスタッフたちのもてなしに感動しました。再訪したかったのだけれど、新規開拓も大事だよね。
ということで、今回はラ・プリマヴォルタと並んで食べログの評価が高かったAnnata(アンナータ)を訪問。電話予約のときに「場所はわかりますか?」と尋ねられて「はい」と答えたものの、現地へ着いてみると看板なし。え?!該当の住所は司法書士事務所を指しています。

お店に辿り着けたのは、ひとえにちょうどタクシーで到着した他のお客さまの存在があってこそ。事務所脇の階段を上がると、やはり看板のない入口。まさかの靴を脱いでスリッパに履き替えるスタイルです。(画像は帰りに撮ったもの)

この日の予約は2組4人。コースは11,000円一択。写真はお料理のみと告げられたので、店内の写真はありません。無機質なグレーの壁に木のカウンター、右奥にキッチンがあり私の位置からは料理している様子がまったく見えませんでした。残念。他に入口脇には個室もあります。

ワンオペで、他にスタッフはいません。写真はお料理のみということは、メニューもアウトだったかも。ビールは880円、グラスワインは1,320円からです。最後までお水も出なかったので、おそらくアクアパンナかペリエを頼む必要があるのでしょう。

私たちはホテルですでにビールなどを飲んで寛いだ後だったので、赤ワインをボトルでお願いしました。

Les Allées de Cantemerle(レ・ザレ・ド・カントメルル)。格付5級シャトーのフレッシュなセカンドワインです。

シェフは、神戸の三ツ星レストラン「Ca sento (カセント)」で修行していた方だとレビューにはありました。さあ、お料理のスタート。まずは、フルーツトマトのムースです。

ちんまりと鎮座したムースが運ばれてきた後、ガスパチョをサーブ。

さっぱりしたお味の中にフルーツトマトの甘味も充分感じられます。お花は食用矢車草。

続いて四万十市のアスパラガスに胡麻・クルミ・チーズを使ったソース。

お皿も印象的。全体的に無機質な食器類に個性ある料理が並びます。とろりと濃厚なチーズソースがアスパラによく合います。

インスタ映え満開の温サラダ。

乳清とハーブのソースをサーブ。

温かいお野菜にスープをかけたサラダ。お花はビオラ、アリッサムなど。野菜はレタスやインゲンや空豆など多種類。

全粒粉のパンはもっちりしていて、全粒粉にありがちな酸味は感じません。

奈半利川の手長海老には、海老の殻のソースが添えられています。奈半利川は高知空港着陸直前に通過する田野町と奈半利町とのあいだにある川。高知の小さな町と私との縁がつくづく濃くなっているみたい。

地物の初鰹をパプリカオイルのマリネしたもの。そこにあるパンを持ちあげていただきます。田野町のふるさと納税では、鰹のタタキも初鰹のタタキも送ってもらっています。常温で遅れられてきた初鰹は、味覚に自信のない私でも驚くほどの美味しさで、初鰹にフォーカスしていただく理由を深く知った一品でした。こちらもなるほどそれを知らしめる逸品で、生姜やニンニクなど本来鰹の臭みを消すべく添えられる薬味が全く必要ないのです。

魚料理が続きます。金目鯛の鱗焼き サフランソース。

前回、安曇野のマサヒロ・ニシムラでいただいた鱗焼きも絶品でしたが、鱗焼きのパリパリ感には私も虜になっています。無機質なお皿が続きます。

炭火で焼いた京都のブランド牛にマルデラ酒のソース。

炭火で焼いたこの縁部部分をご覧ください。薄く均一に火が通っていて、これまでどこでいただいたお肉とも一線を画しています。カリッとした外側は特筆すべきもの。美しい赤身が目を惹きます。

器が運ばれてきました。いったい???

小さな土鍋は大好きなフォルム。ほ、ほしい・・・

入っていたのは地元の渡り蟹で作られたリゾット。海老や蟹も入っています。材料を聞いただけでも、口元がほころぶというもの。濃厚なお出汁は絶品でした。これは修行していたカセントがスペイン料理のお店でそこで出していた定番料理、正確にはカルドソといい魚介のスープで炊いたスペイン風雑炊です。

最後のデザートは、地元トウモロコシとキャラメリゼしたポップコーン。ベースはブリュレです。まわりのトウモロコシは飾り。

コーヒーと紅茶からお飲み物を選び、この日の料理は終わりです。

独創的な料理の数々は驚きの連続。でも、まったくのワンオペですから、料理人との相性が人によってはあるかも。私たちとは話をする機会がありませんでしたが、修行時代のエピソードなどを聞いた人たちのレビューも見受けられます。
寛いで楽しむというよりは、少し緊張感を持って料理を見つめるといった場所でした。相棒はそこを少し残念に思っているようだったので、次回は少し間を開けてからの訪問になりそうです。
コース11,000円×2+ワイン6,700=28,700円
お会計は現金のみですのでご注意を。
食事時間は約2時間。お店を出てはりまや橋に差し掛かったころ、背後で時計が鳴りました。からくり時計が動き出します。

お城やはりまや橋などが次々に顔を出し、5分ほどに渡るショー。

夜のはりまや橋を見て、この日は終了です。次に高知を訪れたときはどこへ食べに行こう。夜は美味しいものの多い土地です。
