2025年(令和7年)8月9日(土)
今年の夏休みは5泊で東欧を回りました。前回はルーマニアの避暑地シナイアのスーパーマーケットの位置や、翌日の移動の下見にシナイア駅を見に行った話を書きました。
さて。最初の目的地はシナイア僧院です。ブルガリアでもっとも有名な観光地と言っていいリラの僧院へは行かなかったので、必須でした。シナイア駅から上がったところにあるDimitrie Ghica(ディミトリエ・ギーカ)公園を抜けると車道と歩行者用の分岐点になります。

なだらかな階段とスロープを5分ほど上がっていくと、工事中の建物が見えました。

どうやらここがシナイア僧院のようです。

ぐるりと塀を兼用するかのように建てられている建物が、シナイア僧院の迎賓館だったという説明が書かれています。花に彩られ、外壁の様子はヴィラのようにも見えるかわいらしさ。すぐ内側は部屋ではなく回廊になるのかしら。

門の中は右が新しいシナイア教会、左側の建物の内側に古い教会があります。

門を入って右に先ほどの建物の内側が見えます。こちら側から見ると、部屋の存在がはっきりわかります。

その手前には鐘楼。下はショップだったようです。まだまだこの先も上らなければいけないので近寄って無駄な体力は使えない。

そしてこれが1847年に建てられた新しいシナイア教会です。ただこれらの建物は2年後にロシア軍の兵舎と弾薬庫に改築され、クリミア戦争(1854-1858)ではオーストリア軍が使用しています。

役目の終わった1871-1883年にはルーマニア王室とその賓客が滞在し、このあと見学に行くペレシュ城の建築を決めました。王族はテラスからシナイアの町やプラホヴァ(Prahova)川渓谷を眺めたそうです。

見学は無料だと調べた記憶があるのですが、どうも拝観料がいるようだったので中には入っていません。キャッシングで現金を得たのはこのあとでした。

新しい教会の反対側にも同じ修道院の棟が建てられています。王室がペレシュ城に定住してからは、宗教博物館として公開されていたそうです。

多くの人が蠟燭を灯していました。ルーマニアは国教を定めていませんが、ヨーロッパ諸国のなかでも特に信仰の厚い国であり、国民の81%が正教会のキリスト教徒です。

新教会の後方にテラスが設けられていました。ちょうど、下から上がってきたときに最初に見えた場所です。石積みされていたのが当時からだとすれば、王族が町や渓谷を眺めていたのもここからだったのでしょう。

新教会の正面に旧シナイア教会を取り囲んだ建物があります。その小さな門が旧シナイア教会への入口です。

旧シナイア教会は、中世のルーマニア貴族Mihail Cantacuzino(1640-1716 ミハイ・カンタクジーノ)が1681年にエルサレムや聖地に登場するエジプトのシナイ山を巡礼した後この地に戻り、1695年に建てています。シナイアと名付けたのはエルサレムの総主教らで、やがてこの地もシナイアと呼ばれるようになりました。

教会を取り囲む塀の外に、3つ星ホテルが建っています。このあたりはヴィラやカーサと冠したホテルが数多く点在しているので、私のように夜中着でなければ、こういったところに泊まるのもおススメ。どれも評価が高いです。

旧シナイア教会の表側に回りました。フレスコ画が美しい小さな教会です。

こちらの旧教会には誰もおらず、撮影も可能です。

教会内はごく小さな空間で、10人も入れないぐらい。

事前に調べたところ内部の撮影も可能ということでしたが、なぜか白い目が向けられたように感じました。だから、この1枚しか撮っていません。ブルガリアもルーマニアも公式HPを調べても拝観料や撮影料など明示していないことが多かったので、私も怯んでしまいました。

でも、ルーマニア人には敬虔なキリスト教徒が多いことにも起因することだったかもしれません。私も日本の寺院で外国人が無遠慮にカメラを向けるのことに抵抗がありますもの。同じことをしていたな。

1695年に建てられたという旧教会は、1791年戦火で一部焼失したあと修復されています。年月が経っている割に色鮮やかな美しいフレスコ画。

旧教会は四方すべてが建物に囲まれており、こちらからのみ出入りできました。ここを出ると新教会の正面という位置関係です。

建物に囲まれた上にさらに塀がある堅牢な造り。残念ながらメンテナンス中で新教会は足場が組まれていましたが、この続きに見るお城もすべて同じ状態でした。来年訪問すれば美しい姿が見られるかもしれません。

こうしてシナイア僧院を見ると、ブルガリアのリラの僧院がさらに見応えありだったと想像できます。暑い時期の旅行は決断も鈍るので、おとなしく避暑だけにフォーカスして行先を選んだほうがいいな。でもここも避暑地だったんだけど。うーむ。
続く 【ルーマニア】避暑地シナイア観光-ルーマニア国王の夏の離宮ペレシュ城・ペリショル城