2019年(平成31年)11月30日(土)
去年の八ヶ岳に続き、娘の招待で水上温泉へ行ってきました。当初は9月の予定でしたが、アデレードへ行くことになったので晩秋に変更。前回と同じく、ひとり1泊3万円超の贅沢なお宿です。
山岳小説を多く読んでいる私は、谷川岳に親しみを持っていました。一ノ倉沢の衝立岩は、なんと800名もの死者を出している岩登りの難所です。ここに憧れるクライマーや、ここよりもっと難所に挑むために研鑽を積むクライマーの話をいくつも読みました。
もちろん、私たちはもっとお気軽にロープウェイで山頂を目指す予定でした。娘なんぞ、上りはできれば歩いて登りたいと言っていたので、一応トレッキングコースのリサーチもして出掛けました。ええ。紅葉もまだ残っているのでは?という認識だったんです。
はじめは呑気に車窓から紅葉を眺めて座っていました。ところが、高崎で上越線に乗り換えたあたりから、状況が一変!乗車時間1時間のうち、半分を過ぎたあたりから山に積雪が認められるようになり、終点の水上に到着するころにはすっかり雪景色に!
寝ていた娘は、一変した景色に目をぱちくりさせていました。トレッキングなんてとんでもないよね。
雪空のもと、ロープウェイといえども谷川岳へ上ったところで景色は望めません。チェックインまでの3時間半をどう過ごそう?
まずは、1.7km先にちょっとおしゃれなお店が並んでいる場所があるという案内を見ていたので、そちらへ向かうことにしました。
水上の駅を出て、まずは利根川を渡ります。
積もっているのはうっすらだけのように見えるかもしれませんが、除雪が必要なほどの積雪量で、除雪されない歩道は歩くことができません。車道を歩く私たち、交通量は少ないですがちょっと緊張します。
確かに紅葉は残っているよ・・・ね?
20分余り歩いて到着したのは高平ガーデンエリア。おしゃれなカフェとショッピングが楽しめるエリアと紹介されていましたが、エリアというほどお店はありません(笑
でも、確かにどこからともなく集まってきた人たちが、どのお店にもいました。
私たちは、バウムクーヘンのお店GARBAで自宅用にお土産を買いました。奥に見えるお店は育風堂。ポークやソーセージのお店で、レストランを併設しており、食事も持ち帰りもOK。
でも、私たちがチェックしたのは育風堂と自動ドア続きの直輸入ワインと特別契約日本酒・熟成酒の専門店 瀧澤。そう広くない店内にずらりと並んだワイン。
日本酒も地元産を含め揃っています。
本日の試飲1杯200円を見つけたので飲んでみました。地元群馬県川場村 永井酒造株式会社 の純米吟醸 直汲み生酒 水芭蕉 です。
すっきりしていて、めちゃくちゃ美味しかったです。でも、4合瓶(1,760円)では到底足りません。一升瓶(3,520円)があったら買いたかったな~
さぁ、まだ目的地の1/3地点。先へ進みましょう。
途中2台の除雪車と遭遇しました。まずはメインの道路から除雪して、これから脇の道へ取り掛かるようです。水上町は除雪体制が整っているので、これから冬シーズンに入っても生活に支障はないという話を後で聞きました。
融雪装置もあちこち埋め込まれています。代わりにロードヒーターが入っているところもあるということでした。この水が道路の向こうまで跳ぶので、私たちは水をよけながら歩かなければいけない個所もありました。
古いポストがずらりと並んでいて目を引くお店がありました。営業しているのかしていないのか、この日はよくわかりませんでした。
「集た」の送り仮名はどうも違うようだけど・・・店内もレトロ感いっぱいなのだそう。
上越線に沿って、さらに先へ進みます。どんどん雪国の雰囲気が強まってきますが、私たちは雪など想像だにしていませんでした。
直進すると谷川岳ですが、私たちはここで右へ曲がります。向こうからくるマイクロバスの屋根には10cmほどの雪が載ったままです。
こんなふうに緑と紅葉と雪が揃うなんて、レアな感じ。いやほんとまいった。
この木もまだまだ秋の装いで、ゆめゆめ雪など考えていなかったことでしょう。

湯檜曽川(ゆびそがわ)を渡ります。このすぐ向こうで利根川と合流します。
そういや谷川岳も上らないし、持参の日本酒、出羽鶴の袋吊りでも飲みましょう。欄干に積もった雪に埋めてキリっと冷やしてちょっと一杯(笑
雰囲気のいいお蕎麦屋さんが見えてきました。たしか一軒、評判の良いお蕎麦屋さんがあったはず。きっとここでしょう。そば処 角弥いい雰囲気です。晩ご飯に備えて空腹のままでもいいけど、お昼を抜く必要もないよね。ちょっとだけ食べられるといいけどな。
13時半。店内は8割方埋まっていました。
どのテーブルにも真ん中にどんと大きなそばせいろが置かれているのが珍しい。新潟県長岡市で創業したこのお店は、へぎそばのお店です。お腹がいっぱいになってはいけないので、3人で2人前を注文し、かも汁を追加しました。
迫力が伝わらないのが残念ですが、大きなそばせいろに盛られたお蕎麦は2人前でもかなりの量があります。群馬は爆盛りと言われるほど大盛りにする文化なのだとか。
右からかも汁、普通の蕎麦つゆ、わさび、天かすです。かも汁はいいお出汁が出ていて、鴨も美味しくておススメ!
食べ終えて角弥を出れば今日のお宿までは1kmちょっと、15分ほどで到着です。
寄り道をしながら水上駅から歩いてきましたが、水上駅からは距離にして5.3km、まっすぐ歩けば1時間ほどの道のり。路線バスだと22分480円です。
それにしても群馬県が豪雪地帯だとはまったく知りませんでした。考えてみれば長野県とも新潟県とも隣り合わせ、越後山脈や関東山地に囲まれた場所なんですね。北関東は、まだまだ私には未知の世界です。
次回記事はこちら。