2025年(令和7年)3月22-23日(土‐日)
来季の一休.comダイヤモンド会員の継続のためにもう少しポイントが必要なので、相棒の湯治を兼ねてやってきた常磐ホテル。前回はスタンダードでも贅沢な広さを誇る室内を紹介しました。
館内を散策しましょう。今回500円の館内利用券をいただいたので、まずは売店を覗きます。いつもであれば甲府ならワインをチェックするところですが、相棒が飲めるようになる日はまだ先。
それならば信玄餅がもっとも人気。その他、名水わらび餅もちょっと気になります。
ちなみに部屋でもいただいた生信玄餅は、翌朝購入しようと思ったら売り切れていました。「おかげさまで売れています」は広告に偽りなし。朝一番での購入をお勧めします。ただ、甲府駅では11時過ぎにちょうど入荷作業中だったので、ここで逃してもチャンスはあると思います。
チェックイン時にいただいたサービスは他にもグラスワインの試飲がありました。翌日にも利用できる飲み物券もあります。
試飲の量ですが、赤白どちらかを選べます。アルコールが飲めない相棒はぶどうジュースのカルピスだったかな。ラウンジ花梨で庭園を眺めながら一息つきます。
庭園に出てみました。高円宮殿下お手植えの栗、定宿だった作家山口瞳のエッセイの中の「花梨の庭」に登場した花梨の木、作家井伏鱒二が仲間とワインを楽しんだ欅の木などの説明が書かれています。
シンボルの欅はまだ芽吹いていませんが、1ヶ月もすれば青々とした若葉が見られることでしょう。
1階ロビーは吹き抜けなので2階大浴場への通路、3階食事会場、4-6階の西館客室が見えます。
庭園の向こう側には離れと、武田ゆかりの塩山「萩原宅」を移築した甲州田舎造りの古民家ステーキハウス「ペントハウス甲州」があります。
離れは趣きがあって素敵。この日は満室でした。人の気配が感じられたのでどの棟も宿泊されていたのでしょう。
棋戦が行われる部屋を調べてみました。2024年藤井聡太が伊藤匠によって全冠独占を失った叡王戦が行われたのは「九重」。その他、囲碁でも棋聖戦の最終局が10日前に行われ、崖っぷちの一力遼が井山裕太を退け、4連覇を果たしたばかりでした。
池に面する離れは3棟。真ん中が「九重」のはず。
確認して撮ったつもりですが、上の画像と比べると違うかも。まぁとにかく・・・いい雰囲気のところでの勝負です。「九重」は山口瞳が定宿にした部屋だそうです。
売店側から戻ると棋戦の写真を見つけました。佐々木勇気との竜王戦は、最終局が予定されていましたが、その前に決着してしまったので、残念ながらここでは開催されていません。
大浴場へ行く道は天皇陛下などのご訪問時の写真のほか、「名人の小径」として棋戦の写真が多く飾られていました。
将棋では、古くは1954年の大山康晴vs升田幸三王将戦から直近の2024年藤井聡太vs伊藤匠棋聖戦まで14戦が行われています。女流棋戦は5戦開催されており、いずれも西山朋佳が勝利を挙げています。
伊藤匠は叡王獲得時のものですが、藤井聡太は七段と書かれているので戴冠以前のものでしょう。
囲碁の棋戦は将棋よりさらに多く、全34戦。
こちらも将棋に縁の本などが置かれたコーナー。重厚な机が雰囲気を上げていました。
さて。その先にある大浴場は夜と朝とで男湯女湯が入れ替わり、奥のほうに露天風呂があります。
手前の女湯のお風呂は内風呂と外風呂各ひとつ。外風呂は一応外にあるけれど屋根付き。アメニティが少ないのが難点です。
(温泉の画像はいずれも公式HPより)
翌朝入替後の露天風呂は完全に外。時間帯によっては日差しが気になります。各々アイスのサービスがありました。
チェックアウト前、再びラウンジ花梨へ寄って、お茶とお菓子をいただいています。ぶどうジュースの選択もOKでした。この場合、お菓子は付きません。
テーブル席もありますが、やっぱり庭園を見ながらソファーで寛ぎました。
このホテルの良さは、こうした小さなサービスを活かしているところだと思います。コロナ以降、部屋でのお茶出しを止めた際に、すべて止めるのではなくて代替サービスをきちんとしているところは好印象でした。
また、定期的にいろいろな人を招いてロビーコンサートも開いています。運よくチェロとピアノのコンサートが行われていたので、30分余りの演奏を楽しみました。
囲碁将棋のファンであれば垂涎のホテルでしょう。私も棋戦はどれもチェックする程度には興味を持っています。どの部屋も広く、幹事役をしたとしても誰の目にも好評でしょう。残すところは食事。ここは少し辛口になりますが、私の旅行スタイルが変わってきたから感じることで、よく工夫されていたと思います。次回ご紹介します。