2025年(令和7年)5月4日(日)
相棒の体調不良のため、ゴールデンウィークに予定していたスリランカ旅行をキャンセルした代わりに急遽予約したのは、3度目となるポルトムインターナショナル北海道。前回はゴールデンウィーク限定メニューもある朝食ビュッフェについて書きました。
2連泊してホテルにまったりし、ランチは空港レストランへ行くという案もあったのですが、10-15時は温泉も入れません。札幌へ出るには交通費がやたら高いし(JR片道1,230円)、かつて訪れた北海道開拓の村へもう一度行ってみたいけど、相棒はまだそこまで歩き回れない。数駅先のサッポロビール北海道工場もいいけど、積極的に推奨できる体調でもない。ということで、相棒が行ったことがないという支笏湖行きを計画してみました。午前中は雨だったので、昼からの出発に変更。国際線ターミナルの外に各方面行きバス停が並んでいます。
ご覧のとおり支笏湖行バスは平日4便、土日祝が6便のみ。私たちは12時39分発に乗りました。片道1,260円は交通系ICカードで支払いができます。
国内線ターミナルが始発。もっと乗っているかと思ったのですが地元民の乗降を入れても最後まで座席が埋まることはありませんでした。
ゴールデンウィーク、道路沿いにはまだ桜が残っています。
千歳川沿いの堤も満開を過ぎているものの、まだ桜色が認められる状態。この日は寒く、カーディガンとジャケットが必要なぐらいの気温だったので、長持ちしたのかな。
主だった駅はJR千歳駅。ここから西に進路を変えて支笏湖へ向かいます。
支笏湖を源流とする千歳川を遡って川沿いの支笏湖スカイロードを走行します。護岸工事が皆無なのでとても美しい。
この川沿いにホテルがあったら長期滞在してみたい場所でしたが、美しさを保つにはきっと何もないほうがいいよね。でも民家の造りも風景も本州とはまったく違って、感じのいい道でした。
支笏湖までは約50分。13時半ごろに到着しています。駐車場はかなり埋まっていて、路線バスなど使わずにレンタカーなどで訪れていることがよくわかりました。私たちは2時間後の15時45分発で戻るのが妥当でしょう。
バス停の目の前に、宿泊を検討したことのあるしこつ湖鶴雅リゾートスパ水の謌がありました。スタッフが待ち構えているので画像が撮りにくい。
10数年前でもなんとなく記憶に残っている支笏湖。でも、湖周辺はどこもこんな感じと言えるかもしれません。
あいにくの曇り空。左に見える風不死岳(ふっぷしだけ)も、山頂の1,102mが隠れています。でも、徐々に天候は回復するはず。
支笏湖洞爺国立公園の看板を見ていて思い出しました。この先の苔の洞門へ行ったのでした。でも2014年9月の大雨による被害で今なお閉鎖中だそうですが、ここのことはくっきりと覚えています。ただ、苔の回廊へは行けると休暇村支笏湖のブログに紹介がありました。ヘルメット着用推奨のワイルドな散策路です。
ジャケット、カーディガンでは温かい飲み物でも飲まなければガタガタ震えるような日でしたが、やっぱりクルージングが人気でした。でも、親子4人ならそれだけで6,000円もするのね。
そもそもクルージングはあまり好まないので、遊歩道を歩きます。山線鉄橋の案内があり、平成19年経済産業省近代文化産業遺産のプレートのほか、2018年土木学会選奨土木遺産のが貼られていました。(この土木学会選奨土木遺産って地味だけど興味深い)
この鉄橋は1899年(明治32年)に空知川に架けられていた英国技術者ボーナル設計の橋梁です。その後、王子製紙が払い下げを受け、大正13年ごろ現在の位置に移設、苫小牧支笏湖間を走らせていた王子軽便鉄道(通称山線)で発電所建設用資材、製紙用原木運搬のほか旅行者にも利用されていました。1951年(昭和26年)の廃線まで道内最古の鉄橋として活躍していたことを記念し、1997年(平成9年)に再生されています。
山線鉄橋を渡ったところから、展望台に上がることができます。
展望台から正面に紋別岳が見えるはずですが、雲の中。透明度の高い支笏湖の雰囲気はわかります。
展望台の近くに休暇村支笏湖があり、連泊プランが充実していました。雰囲気も良かったです。
野鳥の森の自然観察歩道が整備されていたので少し先へ進んでみました。
望遠レンズを持ったカメラマンが数人いて、今日は朝から誰も姿を見せてくれないと嘆いていました。方々から美しい鳴き声は聴こえるのに、姿が見えないんだそうです。
途中の展望小屋には覗き窓が設けてあり、朝、雨水の溜まる水飲み場に様々な鳥が訪れるそうですが、そこにも姿なし。
でも私は、戻るときに鳴き声に誘われて空を見上げると、数羽の群れを見つけたんだよね。残念ながら望遠ではないので誰なのかさっぱりわからないけど、この画像の中に少なくとも3羽収められたわ。
展望台から降りたころには雲が切れ始め、樽前山が撮れました。初めてポルトムインターナショナル北海道へ泊ったときに部屋から眺めた山です。カヌーのツアー参加の人たちが戻ってきています。
山線鉄橋を渡って戻ります。灯りもついていてモダンな造りです。
橋上から見える千歳川の始まり。澄んだ水が美しい。
カヌーツアーの人たちは、その川のほとりで終了するようです。
このころには紋別岳も姿を現しました。スワンボート(30分2,000円)などを利用している人たちも多く、連休中日はそこそこ賑わっていました。
湖畔にはビジターセンターがあります。なかなか立派な建物。バスの時間まで時間があったので、寒さ凌ぎに入ってみました。
思いのほか充実した施設でした。ヒメマスの水槽がお出迎え。
支笏湖周辺の山や滝などの説明もあります。
登山者なのか、道路の通行状況を尋ねている人もいました。通年通行止めの箇所と冬季通行止めの箇所とがあるようです。地元での情報収集は大事ですね。
気に入ったのはこの一角。周辺に生息する動物であることは一目瞭然ですが、そのうちの木の洞に注目。
これ、クマゲラの営巣の様子でした。キツツキの突いた穴も展示されていましたが、クマゲラは突くだけではなく木の中に巣を作るのです。
その説明がこちら。木肌が滑りやすく天敵の蛇が登りにくいトドマツなどを好むようです。雄雌交代で穴を掘り、抱卵も交代なんだって。ジェンダーフリー化が進んでいるのね。
このフクロウは体長70cmもあったのだとか。なかなかの迫力でした。
もうひとつ気に入ったのがシマエナガ。「雪の妖精」とも言われるキュートな鳥で、コーナーが作られているほどでした。だって、ほんとかわいいの。
例えばこれ。巣作りのときの画像は、巣材が髭のように見えるし、くりっくりの目とふわっふわの毛が可愛過ぎる。
だから、ショップにもシマエナガのグッズを各種販売していました。どの写真もかわいかったわぁ。
そろそろ戻る時間です。駐車場の木が気になりました。鶏の巣と思ったのですが、近づいてみるとここだけ葉の色が違うの。寄生されているとしても蔓状のものもなく、謎。
帰り、鹿の群れが道を横切ったのを見て、北海道を感じました。路線バスは国際線が終点です。ガラス張りが国際線ターミナルで、隣接する左の建物がポルトムインターナショナル北海道。外観は地味で、あんなにラグジュアリーな空間が展開されているとはわからないところも魅力かも。
次回の滞在時には登別温泉への日帰りを目論んでいます。こちらも何10年か前に訪れた場所。クマ牧場があったことを記憶しています。
続き 【北海道】またしても泊まる!3度目の「ポルトムインターナショナル北海道」ギャラリー編/新千歳空港ANA SUITE LOUNGE