2019年(平成31年)11月13日(水)
国内で行っていない都道府県は、残すところ青森、宮崎。そのうちのひとつ、宮崎へ日帰りで来ています。
前回記事はこちら。
空港からタクシーで青島に到着しました。地図で見て想像していたよりも地味。まだ9時半という時間もあってか、人も少なくて観光地という雰囲気はあまりありません。でも、朝っぱらからラウンジで生ビールを飲み、機内では3本もワインをひっかけている酔っ払いの私は、状況確認もそぞろでとにかく青島へ足を運びます。
ここ宮崎市の観光案内の右上にある写真が青島。まわりにぐるりと囲む波状岩が見どころです。
青島までの道は一本道。まわりにはなんにもない素朴な道です。
大正9年、皇太子だった昭和天皇のお出ましにあたり架けられたという弥生橋(のちに現在の石橋になっている)を渡り終えると、右にその奇岩と青島神社への鳥居が見えます。この青島神社は海幸彦と山幸彦の神話の舞台だと言われています。
海幸彦と山幸彦を産んだ木花佐久夜姫は、この近くの木花神社近くの産屋で出産したと言われており、この青島は兄弟の遊び場だったんじゃないかという話が書いてありました。
山幸彦は綿津見大神(海神)の娘、豊玉姫と結ばれており、この神社はこのふたりを祭ってます。ここで今も行われる裸詣りは、山幸彦が豊玉姫の住まう海神宮で3年を楽しく過ごしたあと突然戻ったので、村の人々が装束をまとう暇もなく裸の姿で取り急ぎお出迎えしたということに由来しているそうです。
青島の文化財は奇岩ともうひとつ、200種類以上もの亜熱帯の植物があります。黒潮が近海を流れ、温暖な気候で雨量が多いことから、多くの亜熱帯の植物が繁茂し、代表格のビロウ樹は約5,000本!最高樹齢は350年と推定されています。
鬼の洗濯板と言われる波状岩。昭和9年に国の天然記念物に指定されています。
これを見れば思わずココ、歩きますよね?見ての通り濡れているけれど、ボコボコしているので大丈夫と思っていたのに滑りやすいんです。私、ツルっとやってしまいました。酔っぱらっていたから?尻もちはつきませんでしたが、膝を痛打してしまいました~(恥
青島神社の鳥居をくぐります。波状岩は参道沿いにずっと向こうまで連なっています。
5,000本もあるというビロウ樹はこちらの木です。ビロウ樹に囲まれて建つ青島神社は縁結びの神様として有名で、女子旅御用達のパワースポットでもあるそうです。
左手に並ぶのは縁結びや開運など様々な神事を行える場所で、賽の目を転がして占う賽の目神事や、神社前の浜辺で宝貝を探す真砂願貝などがあります。
別名真砂島と呼ばれる青島では貝殻の中から自分の心情に合った貝を探し、それに想いと願いを込めてお供えすることができ、貝の中でも特に巻貝であるタカラガイが真砂と呼ばれ大切にされています。
境内の右側に御成道があります。数々の皇室の方がお出ましで、その記録が記されていました。
いかにも興味がそそられる絵馬のアーチが見えますが、こういう引き寄せられる雰囲気はパワースポットのなせる業なのでしょうか。
引き寄せられるように御成道を入ると、神社というのに別世界!ビロウ樹に囲まれた南国の雰囲気が、他の神社とはまったく一線を画しています。ココ、日本?という感じ。
ずんずん奥へ進んでいくと元宮があります。この元宮に絵馬の願いお礼を届けている道ということで、絵馬のかかるここは祈りの古道と呼ばれています。
ところで、この元宮の左にあるビロウ樹に注目してください。酔っ払いの私はまったく知らなかったのですが、夫婦ビロウの対の木があり、そこに願いにあったこよりを結ぶ産霊紙縒(むすびこより)をする場所です。遠目にはピンクに見えると思いますが、この願いはやっぱり恋愛成就。
ちなみに、私はここで引き返していますが、この裏側にはさらに開運願の天の平瓮投げの場所があります。ちらりと柵で囲まれているのが見え、地面が茶色っぽい。神の御座所に素焼きの皿(平瓮)を投げ、入ると心願成就、割れると開運厄除けになると言われています。茶色く見えるのは平瓮です。
まーったく何も知らずにただ観光名所のひとつというだけでここへ来た私は、またしても帰ってから地団太を踏むのでありました・・・
呑気にビロウ樹の説明を読んでるんだもんね。
縁結びスポットとして、ハートの絵馬を掛ける場所もありました。でも、いつも思うんだけどその人と縁がなくなった場合、どうしているんでしょうね?
そういえば娘が受験のとき、途中で志望校を変更したので書き直しに行ってと言われ(妙なところだけ真面目)、追い込みに入っている娘に代わって行ったことがあります。「志望校に合格しますように」と書いておけばいいのにね(笑
このまま戻ろうかと思ったのですが、まだ時間もあったので、ぐるりと島を1周することにしました。
ビロウ樹が風の影響を受け、こんなふうに歪んで立っています。立っているのが不思議なぐらいお辞儀してる・・・
ぐるりと鬼の洗濯板に囲まれた青島の先に灯台が見えます。満潮や海が荒れたときは、この波状岩も隠れてしまったりするんでしょうか。
ぐるりと島を囲む波状岩。25年ほど前に足摺岬へ行ったことを思い出しました。竜串海岸の大竹小竹は節があってまさに竹のような岩で、姿は少し異なるものの細長い形状は似通っており、いつか再訪したいと思っていた願いが叶えられたような気がしました。
1周15分ほどで回れます。私のように酔っ払い状態ではなく、せっかく250種類もあるという亜熱帯植物も探しながら回ってみると、より楽しめたんじゃないかなぁと思います。
青島、まだまだ人出は少ない平日の午前10時前。
ちなみに、露店は2軒出ていました。景観を損なわないためか、神社への畏敬の念も込めてか、白い布の屋根の素朴なお店でした。
奇岩はさらにこんな姿のものもありました。もう滑っちゃいけないゾ・・・
青島、神様の宿る神社という雰囲気ありありでしたよ。
弥生橋の右側の海岸線は青島ビーチです。1年を通してサーフィンやボートセーリングなどが行われているそうですが、この日は平日だからかひっそりしていました。
弥生橋の傍にも波状岩は続いています。青島の美しさは空から見るとさらに際立ちます。ぜひ青島神社のHP青島神社もご覧ください。トップページの動画が特にお勧めで、この美しさを見れば絶対訪れたくなるはず!
さて、戻って次の目的地鵜戸神宮(うとじんぐう)へ向かうバス停を探しましょう。
おっと。その前に、バスの1日乗車券1,800円を買い求めなければなりません。どこへ移動するにしても最安値で1,910円、当初の予定では2,380円かかると調べがついていたので、空港で買えなかった今、手に入れなければ。
ところが観光協会は取り壊し中。建て替えるのかな?近くの売店で聞くと「ローソンかファミリーマートでしか買えない」と言われました。 ←ココ、注意
ところで、酔っ払いの私にはバス停が見つけられません。反対車線にはあるのですが、進行方向に向かって見つけられないのです。もしかするとぐるりと回って進むかもしれず、素面であればまずそのバス停を見に行ったはず。でも、まともな判断力が低下していたのでしょう。進行方向に向かって歩き始めてしまいました。
田舎道。バス通りとも限らない道を歩き始めた私。バスの到着までに30分ぐらいはあったはずですが、次のバス停がどこかまったく不明です。
しばらく行くとセブンイレブンが見つかりました。でも、ローソンでもファミリーマートでもないから1日券も置いていないだろうなぁと素通り。あぁ、交通費嫌いなのにまさかの失態。えぇ、当然コンビニだからありましたよ。結論から言えば、そのせいで私は700円も損をしてしまったのだ~!!!(心底交通費嫌い)
セブンイレブンあたりでバス停を見つけたのに、さらに歩く私。てくてくと約20分、なぜか途中で曲がっていくと青島小学校の先にJR折生迫駅を見つけました。むむ?でもこっちにバスが通りそうな雰囲気はないな・・・
元の道へ戻るとそこへバス!え~?バス停はどこ???青島小学校口ってあったけど、ちょうどこのへんじゃないの?
乗るに違いないという旅行者満開の気配を察したのか、バスが停まってくれました。
乗り込むと「ここ、バス停じゃないんだけど」。
運転手さん、親切にしてくれるんならそんな嫌味、言わなくていいってば。でも、おかげさまで無事、鵜戸神宮へ向かうことができました。逃していたら1時間以上待たなくちゃいけなかったからね。
鵜戸神宮へはここから30分ほどです。
次回記事はこちら。