2021年(令和3年)10月
緊急事態宣言が解除されました。ANAマイレージが余っているので、活用中。今回は、英語講師に勧められたアートの島を巡る旅を計画しました。当初、オリンピック時の3連休を利用する予定でしたが、たぶん暑くてバテるだろうと秋まで待っての出発でした。満を持しての今回は、直島・豊島・犬島の3島を回るため、ベネッセに泊まる1泊2日のツアーに参加しています。
前回は宿泊先のベネッセホテルを紹介しました。
夕食開始の18時を待ちかねて、テラスレストランへ向かいます。私たちよりも先に続々と向かっていた人たちは、今思うと館内のアートツアーに参加していた人たちでしょう。
レストランまでは案外遠く、アートを見ながら歩いて行きます。フロント前の階段を降りると右に見えるのが光の棺とその上の絵は松林図(杉本博司) 。ただ、絵の方は暗かったので何が描かれているのか気づきませんでした。
左手は、ワールド・トレード・センター(杉本博司)です。
これはその名のとおり、ニューヨーク9.11鎮魂の作品です。この部屋にはモノクロ写真が数点飾られており、鎮魂の間と名付けられています。
光の棺と松林図を反対側から見ると、安藤建築のコンクリートと光をうまく使った作品だということに気づきます。オレンジに見える部屋のドアを開けると、そこから差し込む光でまた表情が変わるのです。
ドアの向こうはラウンジでした。
中では飲み物などがいただけるようでしたが、この時期はまだまだ緊急事態宣言解除直後で、提供されていたかどうか不明です。
ラウンジを外から見るとこんな雰囲気。でも全体に照明が暗いので、翌朝ここを通ったときには驚く作品を発見しました。次々回記事でご紹介します。
安藤建築らしいコンクリート造りの通路を歩いて行きます。
暗い館内でもアートに出会います。間接照明を受けてキラキラとした壁はブラインド・ブルー・ランドスケープ(テレジータ・フェルナンデス)。
振り返って反対側から見ると、グレーに見えた壁がブルーだったことに気づきました。翌朝は、また違う表情を見せます。
長く続く廊下を歩いて行くと突如として屋根のない外も通り、雨が降れば傘も必要になるのが、午後に回った美術館も含め共通の造りです。ホテルとしてというよりも、なにか感じてほしいものがある造りなのでしょう。私のように芸術を理解しない人には、不親切だと言われることもあるそうです。わかるわ~
屋外にはいくつも彫刻があったのに見に行けませんでしたが、腰掛(ニキ・ド・サンファール)を見つけました。
ようやくたどり着いたテラスレストラン。こちらも安藤建築には珍しい木造建築です。向こうの青い壁にオレンジの形が見えますが、そこは本当はオレンジではありません。
向かい側にある壁のオレンジが映っている、そういう仕掛け。同じ形がこちらの壁にもあって対の作品です。
私たちは、ソファに並んで座る席へ通されました。
このホテルで珍しかったのは、女性ひとりの宿泊客が結構多かったことです。スタッフとの会話も楽しみ、余裕のある素敵な人が多かったですね。
窓の向こうの景色が楽しめる季節なら、海を見ながらさらにゆったり過ごせるかも。でも、闇に揺れるロウソクもまたいい。
ツアーでの宿泊の場合、食事は9,680円のTerroir(テロワール)が用意されています。
飲み物は、ボトルワインがなかったのでスパークリングワイン+グラスワイン2杯4,235円のマリアージュをお願いしました。でも、そんなはずないわよね。ぱっとメニューを渡されて注文を促されたので気づきませんでしたが、ちゃんとボトルワインもありました。残念。
まずは、食膳のお楽しみ、フロマージュ。苦手のヤギのチーズを使っていましたが、まったく臭みはありません。提供元の三良坂フロマージュの紹介もありました。
ニョッキ
なによりも感激したのが、右側のフォカッチャ。焼きたてのフォカッチャって、もうふわっふわでしっとりしてて美味しいのなんのって!思わずあとでおかわりしたのですが、そのときはもう普通のフォカッチャに戻っていました。
高知県産鰹のマリネ
本日のスープはサツマイモ・・・だったかな?
瀬戸内海産スズキのポワレ
楽しみにしていたのが、こちらの岡山県産猪肉の赤ワイン煮込み。クセがなくてイノシシだとはわからないはずと説明を受けたのですが、そのとおり。ホロホロと柔らかく煮込まれ、美味しかったです。ただし、黄色に敷かれたのはソースではなく単にアクセントのようで、パリパリに乾いています。
デザート
場所に見合ったおしゃれな食事といった感じで、どれも美味しくいただきました。でも、すっかり忘れています(汗
私たちはこのあと、宿泊者特典のベネッセミュージアムの夜間鑑賞へ出掛けます。同じツアーのご夫婦も早々に引き上げていたので会うかと思ったら、翌日聞いたところによると直島銭湯「Ⅰ ♡ 湯」へ行ったのだそう。時間ギリギリだったので、ちょっと浸かるぐらいしかできなかったけど、大竹ワールドを楽しんで来られたようでした。車でいらしてたから可能だったことですが、私は考えつかなかったなぁ。
夜間鑑賞の話は次回の記事で。