英語も話せないし飛行機も苦手、それでも個人手配で海外旅行

交通費嫌い。飛行機は苦手だけどヨーロッパ大好き。空港ラウンジ目的でSFC修行済み。休暇の取れない勤め人。

【シドニー】無料で楽しめる施設-1「シドニー現代美術館」

2022年(令和4年)8月

 

2年半ぶりの海外旅行で、シドニーへ来ています。前回は、シドニーにある19世紀の歴史的建造物4選について書きました。

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感染拡大が著しかったこの時期、主目的はホテルステイでしたが、無料で楽しめる美術館・博物館も4ヶ所ピックアップして出掛けています。まずはその第1弾。

シドニー現代美術館

 

この位置ならば、これまでシドニーを訪れたときにも美術館の前は通っているはず。でも、無料とは知らなかったし、旅先で美術館に時間を割くよりも観光を優先していたこともあって、これまで関心を寄せてきませんでした。

 

香川県の直島などに訪れるなど、最近になって現代美術に触れる機会もあったことから、身構えることなく美術館にも足を踏み入れやすくなっていました。

ロックス地区の入口、ハーバーブリッジが眺められるところにシドニー現代美術館は位置しています。

 

入口へ入ると階段脇にいきなりこのインパクトのある壁画が登場します。アボリジニの地をひくVincent Namatjiraの2021年の作品で、自身はタクシーの上に乗っています。

 

まずはエレベーターで4階にあるカフェまで上がってしまいましょう。

 

エレベーターの画像は2種類あるので、それを見るのもちょっと楽しい。4階はこれから見る風向計、地階はさっきの壁画になっています。

 

4階のカフェはほぼ満席。室内とテラス席がありますが、開け放っていました。

 

テラスへ出ると、ハーバーブリッジと豪華客船が眺められるロケーション。逆に船が停泊していなければオペラハウスも望めます。

 

テラスの端には、エレベーターの画像にもあった風向計。

 

3階から順に見ていきます。これは日本人の作品ではなかったと思うのですが、七転八起がの文字が見えます。ひとつ一つの箱はそれだけで作品として出来上がっていて、それを組み立てたというインパクトのある展示でした。

 

ポスターを作品として飾っているコーナーもありました。ワークショップの案内でしょうか。

 

Minding clouds Vivienne Binns

この作品の元は、オーストラリアのシンプソン砂漠上空の航空写真がもとになっているそうです。そこに様々な形の雲が配置されていて、それぞれに絵が描かれています。

 

例えばこれは、どこかのビーチ。

 

こちらもまた海。

 

ここには交差点が見えます。

 

でも、どの絵も同じ国ではなく、彼女が旅先で見てきた様々な出来事を描いています。海岸もまた彼女のテーマのひとつで、文化的分裂と争いの境界となる国境としてとらえているそうです。

 

Bonita Elyの作品は多く取り上げられていました。彫刻家でもあり、画家でもあり、写真家でもあるボニータの作品は、まさに現代美術。

 

1970年代から環境問題に高い関心を持って活動するようになったそうですが、ふむ、なにを表しているんだろう。

 

Goowoolem Gijam - Gija plants Shirley Purdie

子どものころに老婆から教わったという薬草を描いたんだそうです。全72種類。

 

Foundations III Megan Cope

下に見える作品は、ブリスベン沖にある世界2番目に大きい砂島ノース・ストラドブローク島の先住民族クアンダムーカ族のアーティストによるもの。アボリジニとはオーストラリアの先住民族の総称ですが、彼女もまたアボリジニアイデンティティなどをテーマにした作品を発表しているようです。

 

brumby mound  Rosemary Laing

エアーズロックにも共通する赤茶けた岩場の山が写った風景写真。オーストラリアの砂漠地帯に近い赤い土壌の平野が舞台だそう。作品名のbrumbyは野生の馬を指しています。このサイズだとわからないのだけど、荒野に赤い椅子がいくつも置いてあるの。こちらから、確かめてみてください。

 

Ground Plan Louisa Bufardeci

この作品も印象的でした。メルボルン生まれのデジタル画像制作を行うアーティストで、地球をシェアハウスと見立て、各国がどこに門戸を開いているかなどを描いているようです。国土の大きさではなく人口で面積は表しているのか、ロシアは中国の上に細長く横たわっています。

 

The Haunted Lotus Khadim Ali

仏陀が横たわるこの作品は、パキスタン生まれのアーティストの水彩画で、2001年タリバンバーミヤンの遺跡を破壊したことについて描いた作品です。

 

竹の枠組みは破壊された後にユネスコによって建てられたもの、そして天使のような羽を持つ悪魔は、善と悪と両方を併せ持つ曖昧な存在を象徴しています。そうだね、置かれた立場によって善と悪は表裏一体なのだものね。

 

na-djarnba Minnie Manarrdjala

ミニー・マナージャラは繊維をベースにした作品を制作していたアーティストでアボリジニアーティストのひとり。

 

Seine River Basin Yasmin Smith

アボリジニ由来の何かかと思っていたらセーヌ川流域という名前の作品でした。しかもこれは木ではなく、セラミックで作られているそう。

 

Kalyu Martu族9人による作品

西オーストラリアにあるカルラミリイ国立公園内とその周辺のルドール川集水域を描いています。いかにもアボリジニらしい、大地の色が伝わる作品。

 

これらは作品のほんの一部。無料で入れるだけでなく、写真もOK。アートが身近にあるのはいいですね。是非、オペラハウスへ行ったら帰りに足を運んでみてください。

 

【シドニー】中心部にある必見の歴史的建造物4選!

2022年(令和4年)8月

 

2年半ぶりの海外旅行。シドニーに滞在しています。前回は、旧中央郵便局の建物だったフラートンホテルの館内ツアーについて書きました。

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シドニーの中心部に滞在した場合、観光目的の「建造物」としてまず目に入るとすれば、1981年開業のシドニータワー。高層ビルが立ち並ぶので隠れてしまうことも多いのですが、隣接する公園や海上からはしっかり目印になります。上ったことはないけど、ハーバーブリッジやオペラハウスだけでなく、遥かブルーマウンテンズまで望めるみたい。

 

でも今回は、シドニー中心部で見られる19世紀の建造物を4つピックアップしました。前回の旧中央郵便局の建物を入れると5つ、ですね。

国としてのオーストラリアのはじまりは、1770年イギリス人の海軍士官、ジェームズ・クック船長がシドニーに上陸したところに始まります。1778年イギリスの植民地としてその歴史に幕を開けますが、最初は流刑植民地としての入植でした。流刑制度が完全廃止になったのは1868年。

そんなオーストラリアには、歴史的建造物といえる建物はもちろん多くなく、19世紀が最古です。

 

ニューサウスウェールズ州立図書館

ボタニックガーデンの南側にある建物で、今回PCR検査を受けに入ったビルのほぼ向かいという位置にありました。1826年創設の旧館は、オーストラリア最古の図書館です。

 

現在は改修中で開催されていませんが、館内の無料ツアーなどもあるようです。

 

いつもなら通り過ぎがちな図書館ですが、ちょうどお気に入りのブロガーさんがメルボルンの素晴らしい図書館を紹介しているのを見たところでした。シドニーの州立図書館も、改修中の建物の外に並べられた写真を見るとなかなかいい雰囲気。

 

中に入って振り返ると、荘厳な佇まい。床は大理石で、ちょっと敷居の高さを感じさせる建物です。

 

でも、その先にはすぐに読書室が見え、外の写真と同じだったのでそっと足を踏み入れてみました。ガラス張りの天井が室内を明るくしてくれています。

 

公共の図書館とは思えない、素敵な造り。ゆったり配置されたテーブルは、今も昔もそのままのようです。

 

なんといっても図書館のメリットは、館内でfree wi-fiが使えること。オーストラリアもまだあまり公共のwi-fiが発達していないので、これは学習者には助かりますね。

 

St.Mary’s Cathedralシドニー・セントメアリー大聖堂)

図書館から南下したHyde Park(ハイドパーク)に隣接した場所にあります。

 

教会のHPによると、1788年に植民地に入植者にキリスト教徒がいたことがオーストラリアのキリスト教のはじまりで、最初の教会は1865年に火事で焼失し、現在の建物は1866年から1900年にかけて再建されています。

 

当初は中央の塔があったのみで、左右の尖塔はまだ新しく2000年に完成したもの。

 

無料で一般公開されていますが、少し寄付をするといいでしょう。私も前回までの旅行で持っていたAUDを入れてきました。

 

内部での写真撮影が禁止されていたので、ガラス張りの外から撮った1枚です。オルガンの演奏を聴きながら、美しいステンドグラスを見て歩きました。

 

③ Strand Arcade(ストランド・アーケード)

シドニーを訪れるたびに覗いていますが、1892年オープンのシドニー最古のショッピング・アーケード。アーケードと言われていたので今まで外観は気に留めていなかったのですが、なかなか素敵。

 

2度の火災に見舞われ修復を重ねていますが、当時の壁や扉、建具なども残っています。

 

初めてシドニーを訪れたのは2016年5月。コロナ化にもめげず、嬉しいことに少なくとも1階のお店はほぼ前のまま残っていました。

 

レトロで素敵な散髪屋さんもそのまま健在。失礼ながら、離れたところからちょっと撮っちゃいました。

 

ずらりと靴墨の並ぶ靴屋さん。これだけリペアに力を入れているということは、一度購入すれば長く履き続けられるということですね。

 

通路はカフェになっていて、2階より上はブティック。手摺りやステンドグラス、タイルなどもレトロ。

 

外からは5階建てに見えますが、中の建物は3階建てで天井部はガラス張りになっているのでとても明るいです。眺めて歩くだけでも楽しいですが、チョコレート店やスパイスショップなどお土産物も調達できます。

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 Queen Victoria Building(クイーン・ビクトリア・ビルディング)

ストランド・アーケードより少し遅れて1898年オープンしたのが、クイーン・ビクトリア・ビルディング。こちらは単独で1ブロックを使っているので、四方どの道を通っても見つけられる分、目立ちます。なによりも感無量だったのが、今回、ライトレール(トラム)が走っているのを見られたこと。

 

2度目のシドニーは2018年11月、SFC修行で初めてビジネスクラスに乗ったときに訪れています。当時の画像を探してみると、このあたりの道路はすでに敷設工事をしていました。

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そして、2019年9月に立ち寄ったときは、下の画像のとおりホームが出来上がっていました。このときは、まさか4度もシドニーを訪ねることになるなど、想像もしていませんでした。

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それが、走っている姿を見ることになるとは!すっかり街に溶け込み、以前からあったかのように違和感なく走っていました。でも、それもそのはず。シドニーの工事中の箇所には、昔の写真が貼ってあるところが多くあったのですが、以前にもどうやら路面電車が走っていたようなのです。一度手放したものを復活させる勇気があるって、すごい。

 

ビルの中に入ってみましょう。ここも図書館やストランド・アーケードと同じく天井がガラス張り。開放感があって明るいです。

2019年に来たときは、ひたすらこの時計にこだわっていました。何か見落としたものがあると思っていたのに、思い出せません。もう少しで17時になるからからくり時計でも見れるならそうしようっと。

 

・・・と思ったら、動きません。帰国後に、当時の自分のブログを見て笑いました。時計は南北2ケ所にあるのですが、どちらかが動くそう。そして見たかったのは、時計に描かれたジオラマ。まったく、何のために書き残しているのか。

 

しかも、撮るといえば同じものをひたすら撮っているんです。前回にもこのステンドグラスをひたすら撮ってる。

 

確かに、こんなアンティークなステンドグラスがにエスカレータという取り合わせはアンバランスで目を引くかも。

 

階段のタイルの美しさもやっぱりまた撮ってるし。

 

眼下のタイルもまた撮ってる。こんなことにこだわってないで、時計のジオラマに気づけ、私!!!

 

前回と違うことといえば、ちょっと上に目を向けたぐらい。天井も撮ってるよ。でも、見るべきはその「上」じゃないんだよ、時計だったんだよ。

 

数少ないシドニーの19世紀の建造物ですが、ぜひ見学してみてください。その際は、前回紹介したフラートンホテルの旧中央郵便局のツアーも、どうぞお忘れなく。

 

【シドニー】5ツ星ホテル無料ツアー編「The Fullerton Hotel Sydney」

2022年(令和4年)8月

 

2年半ぶりの海外旅行。今回のシドニーの主目的は、まだまだ感染者の多いコロナ禍、ホテル滞在にしようと、珍しく5ツ星ホテルを予約しています。前回は後半に宿泊したThe Fullerton Hotel Sydneyの朝食について書きました。

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さて、このフラートンホテルが旧中央郵便局だった話は、何度かこの旅行記中で書いています。このホテルでは、旧中央郵便局が遺しているものを紹介するHeritage Tourがあります。開催されているのは火~土曜日、宿泊客は10時、一般の人も含めたツアーは11:45から。

予約確認のメールと共に案内が送られてきましたが、なんといっても英語ツアー。もしふたりきりだったらどうしよう・・・でも、せっかくの機会だから見学したいよね。立入禁止区域も入れるかもしれないし。

 

当日、参加人数がわからないので、ロビーで恐々待っていました。そんな雰囲気の人はいないなぁ。時間になっても召集はかからないし、もう戻ろうかと思っているとツアーガイドとなる女性が近づいてきました。もうひとり来るから待ってて、と。

総勢、8人でのこじんまりとしたツアーでした。もちろん、英語もわからないのに参加しているのは私たちだけ(滝汗

 

最初に30分近く旧中央郵便局の歴史について話をしていました。たぶん、囚人のうちのひとりが任命されてその業務を請け負ったというような話。イギリス本国からの郵便が届きますからね。

そのあと、外へ出て彫刻などについての説明がありました。ライトレールがそばを走るGeorge St.側です。

 

1874年に第一段階が完成したこの建物は、ハーバーブリッジ(1932年)やオペラハウス()1971年ができるまで、シドニーのランドマークとして認識されていました。

 

彫刻にはカンガルーとエミュー、そして中央にはライオンが施されていますが、カンガルーとエミューはオーストラリアの国章にも描かれている動物です。

 

隣のライオンとユニコーンは、ニューサウスウェールズ州の紋章の候補ともなりましたが、キャラクターとしてより毒のないカンガルーがユニコーンの代わりに採用されています。

 

そしてこの下が、かつて私が来たときにはまだ郵便局だった場所でした。名残りはこちら。まだポストだけが残っています。

 

マーティンプレイスに面した正面です。第一段階の工事後に延伸され、端から端まで114mもの長さのある建物になっています。時計台の建設は第二段階の工事で行われ、1891年に完成。

 

時計台の下に鎮座するのはビクトリア女王。こちらにもライオンとユニコーンが彫られています。

 

正面には各国の女王が彫られていると聞いたように思います。こちらはインド。

 

そして男性像は王でしょうか。右はターバンを巻いているので、やっぱりインド。でも、写すべきはここではなかったようです。郵便配達人などの日常の様子や風刺を描いた彫刻があったのですが、ここにはふさわしくないと大論争があったそうです。今となっては当時を知る貴重な資料になっていますけど。

 

この建物の特徴はぐるりと囲むアーケード。ツアー客のおひとりが、コロナ前はレストランがテーブルをずらりと並べていたと懐かしんでいらっしゃいました。あぁ、そうでした。私もその光景を覚えています。

 

建物の東側Pitt St.に面しているアーケードには、よく流行っているコーヒーショップがあります。

 

そのTwo Penny Blueがあるここだけが、階段なしにフラットでアーケードに入れる場所になっています。

 

アーケード内には多くのレストランがありましたが、すべて閉店していました。唯一開いていたのが画廊。

 

この天井も含め、常に改修し進化を遂げているのがこの建物なのだそうです。

 

男性の絵がちょっと渋くて気に入りました。なんとなくトム・ウェイツのイメージ。

 

雨の日の街を描いたこちらも素敵でした。

 

館内に戻ってきました。朝食会場の正面廊下を突っ切っていきます。

 

廊下から上を見上げると私が泊まっている新館のタワー塔と旧中央郵便局を大屋根で繋いでいるのがわかります。旧中央郵便局は中庭のある造りだったんでしょうか。

 

正面に見えていた階段へやって来ました。下に見える出入口は、ビクトリア女王の彫刻があった箇所。

 

元は1本の階段だったそうですが、改修工事のときにもっと華やかに見えるようと、天井と共にこんなにド派手にしたようです。

 

さらに6階へ上がりましょう。朝食会場のある2階と同じく旧中央郵便局の建物へ行く渡り廊下があります。

 

ガラスの大屋根が真上にあります。ということは・・・

 

そう、見上げると時計塔がそこにあるのです。(翌日に撮影した画像)

 

なかなかうまく改築したなぁと関心。

 

時計塔へ上る階段はもちろん立入禁止区域。

 

ちょっと気になるドアがあったりして、興味津々。今はここで制御しているんでしょうかね。20時台までだったかな、15分毎にチャイム音の鐘が鳴るんです。あまりに頻繁だしはじめは驚きましたが、やがて気にならなくなりました。慣れって怖い。

 

渡り廊下から新館と旧郵便局側の結合部分も見学しました。

 

旧郵便局側にも宿泊できるし、宿泊料金はタワー塔と同じです。ただ、こちらに泊まってしまうと時計塔が見られないので、そのあたりが好みということなのかな。予約時は私もまったくわかっていなかったけど。

 

左下に見えるのが朝食会場。

 

最後に地階へ行きました。ん?何か感じますよね?この気配。

 

そうなんです。コロナ前には、スパニッシュや寿司屋などの豪華なフードコートがありました。ほら、これはどう見ても回転寿司ですよね。でも、多くのスタッフと客で賑わっていた様子は、まったく窺い知れません。

 

アーケードにはレストランのテーブルが並んでいたと懐かしんでいたツアー客が、コンダクターに聞きました。「またここも元に戻るとあなたは思いますか?」と。「戻る準備はできている」と答えていましたが、それが事実なのか願望なのかは私の英語力ではわかりませんでした。でも、事実なのだと思いたいですよね。

 

レストランの奥には地下遺構があります。

 

この建物の地下には当時水路があったそうで、その様子が見られるようになっています。

 

ハイドパークからサーキュラーキーまで続く植民地への淡水供給水路だったそうで、今も一部は雨水路として使われています。

 

この地下水路の終点であるTank Stream Fountainはサーキュラーキー駅のそばにありました。

 

そのときはまったくわからずに通り過ぎたのですが、やたら凝った青銅造りの生き物の彫刻が目を惹きました。

 

ほら、蟹だってこんなにリアルなんです。

 

ツアーはこれで終わり。所要時間はたっぷり1時間半でした。最後にこんなプレゼントまでありました。1階ロビーにあるバーで使ってくださいねと、15AUD相当のスコーンセットの無料券です。

 

15AUDに相当するものならほかのものでもよかったようですが、まったくそれを理解していなかったので、ツアーガイドから聞いていたスコーンのセットをお願いしました。添えられているclotted creamがどんなものなのか気になったのですが、味のないクリーム状のホイップ?クリームティーには欠かせないと書いてありましたが、初知りでした。

 

ホテルでこのセットが15AUDだったらお得かも。紅茶もティーポットで1人ずつたっぷりあったし、美味しくいただきました。

 

宿泊客以外のツアーでもこのバウチャーがもらえるかどうかはわかりませんが、館内を案内してもらった上にスコーンセットだなんて絶対お得!!!普段は探索しないホテル内も楽しめたので、時間を作っての参加をお勧めします。

 

【シドニー】5ツ星ホテル朝食編「The Fullerton Hotel Sydney(旧Westin)」

2022年(令和4年)8月

 

2年半ぶりの海外旅行。今回のシドニーの主目的は、まだまだ感染者の多いコロナ禍、ホテル滞在にしようと、珍しく5ツ星ホテルを予約しています。前回は後半に宿泊したThe Fullerton Hotel Sydneyについて書きました。

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このホテルにどうしても泊まりたかった理由のひとつに、朝食の評価がとても高かったことがありました。ほかに検討したホテルはgoodなのに、ここはexcellent。気になるじゃありませんか。5ツ星ホテルの朝食なんて似通ったビュッフェで、そんなに違いはなかろうに。

 

2階の朝食会場。なかなか素敵。赤い椅子の見えるところは旧館と新館を繋ぐ廊下で、吹き抜けになっています。朝食会場の入口は左側。

 

右側にはソファーがあるので、グループ出来たらここで待ち合わせて朝食というのもあり。

 

部屋番号を書き、予約があるかチェックしてもらってからの案内。そうスムーズな対応ではないのが、なんとなく気になる・・・

 

食事内容は、特にexcellentと評価するほど目新しいものはありません。

 

あれ、こんなのあったっけ?という感想。

 

この画像は立て続けに撮ったわけではないのですが、なーんとなく、やめておいたほうがいいかな?という気配を感じました。

 

ホテルでは特に断ったことがなかったのですが、これは私のミス。そこまでバシャバシャと無遠慮な振る舞いはしていなかったとは思うのですが。

 

アジア系の食材は、中華粥。

 

この飲茶はいまひとつ。翌日はシュウマイだったそうだけど、期待していなかったので覗きもしませんでした。

 

朝食会場は、不慣れなスタッフがいるのを差し引いても非常にオペレーションが悪く、ギスギスした雰囲気が漂っていました。私はまったく気づかなかったのですが、監視役のスタッフが目を光らせていて、従業員がとても委縮しているように見えると相棒が言っていました。

ホテルの入口でもそうでした。杖をついた高齢のスタッフが1人常に立っているのですが、いかにも経営者層。そんなにも監視して人を動かすようなホテルにいいところはないというのが、相棒の再訪ナシの理由。箱はとてもいいんだけどね。

 

そんなわけで、2日目からはスマホも持たずに朝食会場に行っています。でも、どうにも寛げない感はたぶん私たちだけではなかったよう。飲み物を頼めなかったり、一方で席に戻ると頼んでもいないカプチーノがあったり(隣の席の人が頼んだものだった)、監視役がいる割に客には気を配るわけではない尖った雰囲気が、とても居心地悪く感じました。でも、オムレツは美味しかったな。

 

新館と旧中央郵便局を繋ぐ渡り廊下から見た朝食会場はとてもいい場所にあります。もっと気持ちよく過ごせるようにするには、ぎっちぎちに管理しようとする体制を改めたほうがきっといいと思うよ。

 

次回はこの館内で行われているヘリテージ・ツアーについて取り上げようと思います。

 

【シドニー】5ツ星ホテル滞在編「The Fullerton Hotel Sydney(旧Westin)」

2022年(令和4年)8月

 

2年半ぶりの海外旅行。今回のシドニーの主目的は、まだまだ感染者の多いコロナ禍、ホテル滞在にしようと、珍しく5ツ星ホテルを予約しています。1ヶ所滞在では外れると困るので2ヶ所滞在しています。1ヶ所目のRadisson Blu Plaza Hotel Sydneyについては既に書きました。

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2ヶ所目については出発直前まで迷っていたところ、ひょっこりリーズナブルな部屋が空いたので飛びついたのがThe Fullerton Hotel Sydney。こちらも口コミ評価が9.2/10と高得点。Hotels.comから予約しています。

jp.hotels.com

 

ここは、シドニーを訪れるたびに必ずチェックしている旧中央郵便局を含む建物で、2019年に旧ウェスティンホテルから経営譲渡されています。シンガポールに行ったことがあれば、マーライオン公園にほど近いThe Fullerton Hotel Singaporeご存じでしょう(実際、マーライオン公園はフラートンホテルの敷地内だそうです)

ウェスティンホテルの撤退が2019年と知って合点がいきました。恐らくその時代までは、「中央」郵便局としての機能はなくても、郵便局はあったはず。2016年2018年、それぞれ切手を買ったと書いているし、その記憶も残っているので、今回郵便局が見つけられなかったのはとても不思議だったのです(2019年も通っていますが、このときはもうなかったような気がします)

旧中央郵便局の背後に見える近代的なビルも含め、新旧併せてフラートンホテルです。

 

旧中央郵便局の建物を過ぎ、近代的な佇まいの入口から入りましょう。

 

ん?ちょっとここはラディソンブルとは格が違う?ちょっとピリリとしていて、カメラを向けられる雰囲気ゼロ。客室の廊下までおとなしくしていました。

 

今回のお部屋は1009号室。建物の西側寄りです。

 

西日が差してちょっと部屋は暑いかも。でも、広い部屋には大満足。

 

コーナーにはデスクもあってビジネスでの長期滞在向きといった雰囲気。

 

タブレットも置いてあったけど、活用せず。試してみればよかった。水は2本サービス。毎日足してくれていました。

 

ただ、椅子はデスクのものとこちらのふたつだけだったので、部屋飲みにはちょっと面倒。ソファがふたつあれば良かったな。

 

ラディソンブルと同じようにバスルームは見えるようになっているけど、解放感は断然こちら。

 

自動でスクリーンが下りるようになっていたよ。

 

それとベッドサイドにあったスピーカーが大活躍でした。Harman/Kardonのもので、低音がよく響いてめちゃよかった。もっと小さいサイズのものを持っていたのだけど、それもいい働きだったな。

 

バスルームの入口。鏡張りで写すのに苦労しました。

 

バスルーム側から部屋を見たところ。ここもバスタブにはシャワーがないので掃除はしにくいと思われますが、お掃除は行き届いていました。

 

ドライヤーは2段目に入っていました。白でタオルと同化していたのでちょっと焦った。

 

箱のフタを閉めた状態で歯ブラシなどが置いてありました。

 

右側にはドアがふたつ。

 

右がシャワーブースで左がトイレ。オーバーヘッドシャワーもあって快適。

 

シャンプー類はシャワーブースに置いてありました。

 

入口側には大型のクローゼットがありますが、引き出しは表に見える1段だけ。

 

こちらのホテルにもスリッパがありました。今回はアイロンも初めて活用。T-falだったけど、使い勝手よし。

 

ミニバーもいっぱい。この残りのスペースでスパークリングワインなど冷やしていたよ。

 

引き出しには上からワインとオープナー。

 

スナックなどもありました。子どもが一緒だと食べたがるだろうな。

 

グラス類。ワイングラスもきちんと揃っているところが嬉しい。最終日は、お掃除のときに割ったのかひとつ足りませんでした。補充しておいてくれていないのがマイナス。

 

ポットとコーヒーカップ

 

そして何よりも素晴らしかったのが部屋からの眺め。旧中央郵便局の時計台がすぐそこに見えるんです。

 

しかも、旧館と本館をつないでいるガラスの屋根に時計台が映って、逆さ時計塔だ!

 

これが気に入って、日を変え、時間を変え、ひたすら撮る私。時計台に上がる階段に明りが灯ってこれもまたきれい。

 

でもやっぱり夜が美しいかしら。毎日、部屋からの景色を楽しめたということでも、満足できました。

 

部屋は大満足。中心部にもより近かったのでどこへ行くにも便利でした。ただなぁ・・・相棒は絶対に再訪ナシと言っています。理由は次回に。

 

 

【シドニー】世界遺産のコッカトゥー島は刑務所と造船所があった廃墟島

2022年(令和4年)8月

 

2年半ぶりの海外旅行で、シドニーにやって来ています。前回は、英語ツアーだったので断念したオペラハウス館内ツアーの代わりに、自分たちでじっくり回った話を書きました。時間がもう少し遅ければ、ロビーまで入れたんですけどね。

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今回は、感染予防もあって人の少なそうな観光地をのんびり回っています。サーキュラーキーから出掛けるフェリーの旅をもうひとつ。刑務所と造船所があったという、今は廃墟になっているコッカトゥー島へ行くことにしました。乗り場を聞くと「あと3分で出発だよ!」と言われ、慌てて走りました。

左側のBに表示が出ていますが、実際に到着したのは向かいのA。直前に変更になるのね^^;

 

割とあちこち寄港して28分後に到着。でも、実際にはさらに10分ほどかかりました。

 

到着してすぐに出発となったのですが、もっと人気のある島だと思っていたら、ほとんど乗客はいません。え、監獄やら洞窟が好きなのは、私だけ?

 

対岸の遊園地、ルナパークが見えます。小学校5年生だった娘が自治体主催のホームステイに参加したとき、ここへ行ったと言ってたな。

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コッカトゥー島はきっとこれだな。でも私は、刑務所だったことは知っていましたが、造船所については知りませんでした。左手の建物はきっと倉庫だったんだろう。工場があるのかなとは思いましたが、まったく理解できていませんでした。

 

案内所でチケットを購入するのかと思ったら、無料なんだそう。6AUDでオーディオガイドが借りられるということでした。今ならそろそろガイドツアーも再開しているかもしれません。

 

インフォメーションセンターでもらった地図。

 

案内板からも情報をGETできるようでした。

 

キャンプ場もあって、利用中のものがひとつだけありました。でも、刑務所跡地でキャンプって・・・

 

天気が目まぐるしく変わる日だったので、見学は急いだほうがよさそう。こうなったら35分後のフェリーで戻ったほうがいいかもしれない。しかも、フェリーの料金についてはよくわかっていなかったので、1時間以内の乗り継ぎは1乗船にみなされるというのを目指しておいた方が無難かも、などとも思っていました。

 

切り立つ石場に向かって上るルートがあります。島というだけで逃げ場はないけれど、さらに刑務所はこの上。

 

上がってみると、早速・・・これは独房の跡地か。

 

そろっと中を覗いてみました。

 

まさに独房。畳2畳もない狭い独房が、この扉の向こうにありました。閉所恐怖症の私には、想像するだけで息が詰まりそう。

 

さらに上へ行くと建物があります。でも、あまり何も残っていません。

 

だだっ広い空間が残るだけの内部。

 

コッカトゥー島ではいろんなツアーが開催されています。夜間のゴーストツアーまであるだって。こ・こわっ

 

島の端の方にも建物の跡地があります。

 

でも、覗いてみても何にもないの。ここも収容所だったようですが、わずか暖炉の残りが見えるだけ。

 

こちらから向こうは船渠の跡だったようですが、刑務所として利用しなくなった後に使っていたと思い込んでいたので、見学しませんでした。でも、船渠も囚人の手で作られたそう。採石に使われた跡地のトンネルやドッグの跡地など、もう少し調べて乗り込んでおけば見どころもいろいろあったのに、残念。

 

この島もオーストラリア囚人遺跡群のひとつ。タスマニアには2度行きながら、もっとも過酷だったと言われるポート・アーサー史跡を見学できなかったのですが、規模もこことはまったく違ったんだろうな。

大急ぎで港に戻るとフェリーが入港してきていました。はじめて見るタイプの船。ダーリングハーバーにあるBarangaroo Wharf経由でサーキュラーキーに戻ります。乗るときにOpal Cardをどこでタップアップするか聞くと、乗るときはいいと言われました。じゃ、降りるときにしておかなくちゃいけなかったの?

 

これは、同じ場所で降りない方がいいかも。サーキュラーキーへ戻るよりもダーリングハーバーで降りましょう。ホテルまで15分もかからずに戻れるはず。

 

Barangaroo Wharfは自動改札でした。1区間分の6.43AUD清算されていたけど、乗り方は合ってたのかなぁ。

 

ともかく駆け足の世界遺産見学は終了。テントだけではなくヘリテージハウスで宿泊もできるのだけど、あの建物は囚人を管理していた人たちが住んでいた場所なんだろうか。いろいろ謎のままで残念です。ぜひ、ツアーに参加してもっとコッカトゥー島を探索してくださいね。

今回の旅行で外を回る観光はこれで終わり。あとは、無料で回れる博物館や美術館をいくつか見学しました。

 

次回は、ホテルステイをメインとした今回の旅行で、2ヶ所目に泊まったホテルについてご紹介します。

 

【シドニー】オペラハウス館内ツアーの代わりに

2022年(令和4年)8月

 

2年半ぶりの海外旅行で、シドニーへ来ています。サーキュラーキーに近いホテルを選んだメリットを活かした観光地をのんびり回っています。前回はオペラハウスから枝分かれした岬の先にあるミセス・マッコリーの椅子へ行った話を書きました。

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今回の旅行では、オペラハウスの中に入ることもテーマのひとつにしていました。公演を予約するか、館内ツアーに参加するか。

クラシックコンサートが予約できそうでしたが、馴染みのない楽曲だったのとドレスコードが気になって諦めました。マチネとはいえスニーカーだったんだもの。いくら安い席でもね。代わりに館内ツアーももちろん検討しました。でも、今は日本語ツアーも開催されていないし、説明を聞くのがメインのツアーで英語ってやっぱり無謀よね。ツアーでなければ入れないところへ行けるのはいいけど。公式サイトからの割引で38.70AUD(≒3,700円)払って意味わからないなら、そりゃマチネを選ぶ方がいい、という堂々巡りで。

 

ミセス・マッコリーの椅子を経て、ロイヤル植物園からオペラハウスに到着しました。平日午前中ということもあって、人は本当に少なかったです。

 

ツアー参加しない代わりに、じっくりオペラハウスを眺めることにしました。まずは、ぐるりと周囲を歩いてみます。

 

オペラハウスのある岬の先端から見たハーバーブリッジ。

 

この静けさ。スタッフが修理をしていたり、わずかな観光客がいるものの本当に静まり返っていて、独占状態の朝のオペラハウス界隈。

 

でも、よくよく見るとベンチに座って寛いでいる若い子たちがいたりして、穏やかな時間が流れていました。

 

船上から見たときは、あいにくの曇り空だったけど、今は青空。そりゃ座って眺めてたくなるよ。

 

何度見ても見飽きないのは、やっぱりデザインの素晴らしさと、ロケーションなのかな。1923年着工、1932年開通というから、ここに姿を現し始めて100年になるのか。左右のパイロンの上部は構造上は不要だそう。でもこれがあるから時代を橋渡ししているように感じるのかもしれないなぁ。

 

オペラハウスの屋根、実は私は何度も見ているのに金属だと思っていました。ハーバーブリッジと同化して考えちゃっていたのかな。

 

でも、タイルでできています。オペラハウスのツアーの中には、それらを解説してもらえる建築に特化したコースもあるんです。

 

今回は中には入れないけど、それらを実感しに行きましょう。

 

この複雑な屋根がタイル張りって・・・どんな構造なんだろう。設計者のデンマーク人建築家ヨーン・ウツソンも手こずって、途中で辞任しちゃっています。

 

帆を連想させるオペラハウスの象徴的なデザインですが、これをどうやって支えるか、海風の圧力に耐えうるにはどうすればいいのか、いざ建て始めると模型での空洞実験にも失敗していたという・・・デザインの採用って、そんなものなのか。

 

階段の上まで行くと、タイル張りであることがよくわかります。

 

しかも、このタイルのデザインがまた美しい。複雑に光を反射させるから、金属と錯覚してたのかも。いや、私だけか。

 

またしてもやらかしているのは、7月までは日没後のこの屋根にプロジェクションマッピングが映し出されるという情報を得ていたんだけど、8月の予定は載っていなかったので終了したと思っていました。そしたらなんのこっちゃない、毎月予定を更新しているようで現在も継続中の模様。がっくり。しかも、この企画は何年も繰り返し行われているというのに、今まで知らなかった。

 

そして、これも知らなかったのですが、コンサートホール、オペラ劇場、ミュージカルや演劇を行うドラマシアターなど、ホールも複数あるんですね。ほぉぉ。

 

オペラハウスからロイヤル植物園の方角を見ています。右手に見える塀の上にはちらりとミセス・マッコリーも暮らしていた旧総督邸も見えています。次回はあそこにも行きたいな。

 

戻る途中で、初めて来たときにランチを食べたお店を見つけました。でも、その並びにあったお店はいくつも閉店していて、アボリジニの楽器などを置いていたお土産物店もなくなっていました。

 

シドニーではこうして、多くのお店が閉店に追い込まれていましたが、一方で建築ラッシュでもありました。新しくビルを建てているだけでなく、ビル全体をリノベーション、リモデルさせているケースもあるのかなと感じました。次回訪れたときには、きっとまた違った活気のあるシドニーが見られるんじゃないかな。